9月の田んぼ

主題の田んぼは早々と収穫が完了しました。が、通常はこれからです。
近所の田んぼでもまだまだの状況です。その近所で珍しい風景を見ました。

はざかけの稲です。「はざ」とは「いねかけ:稲掛」「とうか:稲架」のことで
新潟、富山、福井、岐阜地方で使われている農業用語らしい。

機械化された稲刈りの場合、穂を取られた稲はほとんどの場合、細かく切り刻んで田んぼに捨てられます。
が、機械の調整で稲を残す刈り方もできます。
稲を枯らし藁を作るため根本から切り取られた稲を掛けることを「はざ」という。

枯らした稲は「畳」「ござ」「わら草履」等の藁製品の原料として、あるいは畜産の飼料として、みかんを保存保温する室の材料として(すごく甘くなります)、珍しいところでは本場の納豆に使われています。
気が付かないが結構いろいろなところで藁は活用されています。

どんなところに使われているかご存知でしたらメール下さい。
Eメール:yohkai@nifty.com

 
それでは「はさ」を紹介しましょう。 「はさ」から稲束を外し、
コンバインで脱穀しているところです。
 

さて、98年は雨の多い9月でした。
晴れたのはたったの9日。台風5個をふくめほとんどが降ったり止んだりの毎日でした。
特に、
10年ぶりの台風連日上陸(8号・7号)は各地に甚大な被害をもたらしました。
平均気温も8月より約3℃低い(最高29℃、最低21℃)

農家にとっては年間を通して最も大切な収穫の時期がこのような雨続きでは稲刈りも出来ず本当にこまってしまいます。台風によって稲が倒れたのを放置すると穂から芽が出る最悪な事態ともなります。
雨でグチャグチャの田んぼに機械(コンバイン)は入れません。

そこで、このような場合倒れた稲だけ手刈りします。倒れた稲が多いと大変です。田んぼの主だけでは追いつかないので隣近所の人々が応援します。

わたしも子供の頃(40年ほど前)手伝った覚えがあります。が、
腰がすぐ痛くなるので休み休み刈っていると
「コラー!」なにさぼってるんだ!と、どなられほんとうにつらかった思い出があります。でも、 そこで食べるお昼のうまいことうまいこと。

むぎめし、いもじる(みそしる)、たくあん、だけでしたが量は制限ありませんので腹一杯食べることができました。ただ、このメニュウは腹応えが無いようで、すぐ腹が減った記憶があります。

今はどうなんでしょうか?やはり同じように協動しているんでしょうか?
農家も二世三世が会社員となり、三ちゃん農業となった今、あまり期待できそうもありません。
お天気の神様もこのような状況を勘案してなんとか晴れて欲しいものです。
できれば3日以上続いて晴れが欲しいのです。よろしくお願いします。m(__)m

「田んぼストーリー」のテーマである田んぼは早場米のため、とっくに稲刈りは終わっています。

株からは芽が出て、実らぬ稲が青々しています。

   
雨続きで何処からか流れてきた
ザリガニです。久しぶりです。
懐かしささえあります。
これは西三河地区の田んぼです。
雨降り続きで稲刈りできず、
止むを得ず倒れた稲を手刈りし、
何年ぶりかで「はざかけ」
したそうです。
 

さて、知多半島の北部や西三河地区では9月中旬から10月中旬までに稲刈りできるよう、うまく田植えを行い順番に収穫しています。
機械化農業では機械の台数に限りがあり、あまり一日に多くの田んぼで同時には稲刈りできません。

ここは「種もみ」作りの田んぼでした。

はつほ祭り晴

稲刈り中止。刈り取り途中で雨か?


10月の田んぼ