8月のたんぼ 前編:死闘

田植えから3ヶ月、早くも収穫の時がきました。
天候はほぼ理想的に推移して来たように思われます。

7月の天候(過去3ヶ年)
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昨年よりちょっと気温は低めでしょうか。

8月の田んぼは色づく前後の輝きがあります。「色の変化」をじて下さい
一面緑の絨毯が上から順に黄色に変わっていく様は自然の神秘としか言いようもありません。

しかし、8月の田んぼでは昔から人間とスズメとの虚々実々の戦いが繰り広げられてきました。

穂が出て色づく前の軟らかい米をねらって一足先に馳走に預かろうとするスズメ、と成果を横取りされないよう、収穫を確保するために田んぼを守る人間との文字どおりの知恵比べです。

人間の策は「案山子」に代表されるようにもっぱら擬人作戦でしたが、スズメもさる者人間を嘲笑うかのごとく案山子の頭で一休みとすぐ見破られてしまいました。

それではと、爆薬を破裂させる大音響の脅し作戦が加わりました。これが、いわゆる「スズメ脅し」です。

「スズメ脅し」はいたずらスズメに若穂を食べられないよう守るためのもので、火薬を使った爆竹です。

穂の出始め時期に農家は一日に何回かたんぼに出かけ、火薬に火をつけ爆発させたものです。米の出来始め、穂の中身は軟らかい液状のためスズメはこの液をチュウチュウと吸ってしまうそうです。

すずめに吸われた穂は中身のないままモミガラのようになっていきます。
たんぼがこんなになっては困ります。そこで、この時期農家は必死ですずめを追い払うのです。

稲の穂が硬くなるまでのわずかな期間ですが、カンカン照りでムンムンする暑さの最中、それこそ生活を賭けて必死でした。
が、この作業も長くは続きませんでした。なにしろ大変です。

三ちゃん農業ではとても無理です。それと、たんぼの周りに家が出来、人が住むようになって、バアーン・ドカン・ドーンという音は我慢できるものではなくなりました。
昔から代々ここで米作ってる百姓が、後からきた住人に
「静けさ」「生活権」などと文句言われ、少しづつなくなっていきました。

そこで、今をウォッチしました。
スズメ対策も様々に進化??。
脅し型はなくなりなしたが複合型、完璧型で効果を維持しようと必死です。
 

その一:完璧型>田んぼ全体をネット張り。>比較的小さい田んぼ

ネット張り ネットに擬人、擬鳥をプラスした念のいれよう!
 

その二:複合型>擬人、擬鳥作戦(人の頭、からす)>ヘタな鉄砲も数打ちゃ当たる??

買い物袋 からす?
   
ギンギラギン リボン
   
 

かかし

 
     
その三:むかしながらの型>効果のほどはいまいちか??
かかしがポツポツ   田んぼのまわりにカラス??
     

ありました。「スズメ脅し」が!!それも、無人のハイテクスズメ脅しです。

ただし、人気のない山里でした。
真ん中あたりにあります。見えますか?

あたりに木霊(こだま)してすさまじいばかりの炸裂音です。
お聞かせしたいのはやまやまですが発作を起こしかねませんので止めときます。
どうしても聞きたいという人はメール下さい。聞かせやしょう!!

大きな田んぼでは民家に近くてもハイテクスズメ脅しがあります。
詳しくお見せしましょう。これです。

プロパンガスをタイマーで約 3分 おきに爆発させていました。
その威力は疑いの余地なしです。あたりにはスズメ一匹見当たりません。そしてズッと変わらなかった。

それでも、スズメはご馳走を前に我慢できないのでしょう。危険を冒して穂をねらいます。
完璧型ネットの裾空き部分から上手に入り込みますが、ここに大きな危険が待ち受けています。
一瞬でこうなります。自動車事故も同じですがあまりに一瞬のため原因は分かりません。

しかし、このスズメは二度と大空を飛べません。
   


犠牲者はまだまだいます

死闘編おわり。


8月の田んぼ 中編:実り