長 白 山 @

2003年8月10日〜15日

2003年9月11日、こんにちは!お父さんです!元気だかね!お待たせしました。
盆休みリポート「長白山」です。
長白山は遼寧省の北、吉林省にあり、北朝鮮との国境沿いです。

大連に来て以来、仕事以外で旅行するのははじめてです。
案内してくれたのは、通訳の妹妹(めいめい)で呉さんといいます。年齢は23歳。
故郷は吉林省のそのまた北の黒龍江省です。

大連外語学院で日本語と英語を勉強中です。今年初め日本語1級を取りました。
とても日本語が上手です。 彼女は朝鮮族で、朝鮮語もベラベラです。
彼女は日本の大学で勉強する夢を持っています。

さて、それでは長白山紀行をリポートします。撮った写真は全部で約280枚。
選択して、残った枚数が220枚弱でした。
一回のメールに6〜7枚貼り付けて送ると、終わるまでに35回くらいになります。
長編リポートですが、ゆっくりご覧ください。

まずは「長白山」とはどんな山なのか、どのあたりにあるのかインターネットで調べました。
中国語ですが大体は理解できます。

長白山マップ (28287 バイト)

ネットからガイドを3枚複写 (PDF232KB

8月10日(日)朝、案内役の呉さんが迎えにきてくれました。
まずは、荷物を点検します。
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大連駅はほぼ完成し、全面的に営業を開始しています。
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これから長い長い「長白山リポート」が始まります。ゆっくりとお楽しみください。
 
大連駅から周囲を見渡す。
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正面の勝利広場方面
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左方向の渤海明珠大酒店方面 右方向の郵便局方面
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巨大な駅の待合室。天窓からの陽光がまぶしい。 これから約20時間お世話になる寝台列車の切符です。 大連から安図まで258元です。
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車内でほっと一息入れます。
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定刻通り11:00に発車しました。4人部屋ですが、出発するまで誰も来ないので、ひょっとすると、水入らずかな?と期待してました。 が、出発してしばらくすると、男が二人入ってきました。
我々は下段で、彼らは上段です。二人は仲間のようです。

出発してまもなくすると、彼らの仲間がこの部屋に来て、中国人ならお決まりのトランプをやりだした。
 私たちは隅の方で小さくなるしかない。1回1〜2時間だからがまんがまんです。
通常は大きな声を出して、何やら叫びながらであるが、
私たちに気兼ねしてか、比較的静かであった。

 
大連駅を出発して二つ目の駅「周水子」 瓦房店駅
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景色を見ていても代わり映えしないので、すぐに飽きてしまう。本を読んでいると、眠くなってしまう。
うとうととして、目が覚めると15:45頃であった。駅が見えてきた。「鞍山」であった。もう少しで瀋陽。
瀋陽に着いたのは17:20頃である。ここで、列車の進行方向が逆になります。
ちょうど、東海道本線と北陸本線との分岐点、「米原駅」と同じです。

日没は19:20頃でした。場所はティエリンあたりでしょう。夕食は売り子が売りに来る。
車内の食堂で作っているようだ。おかずとご飯で10元でした。
ビールを飲みたかったが、冷えたビールはない。
生ぬるいビールを飲んでもうまくないので、我慢することにした。

食べ終わると、待っていたかのごとく、4人が集まり、トランプに興じている。
その後、横になったが、こんな感じであるから、ろくすっぽ寝ていない。
ちょうど12時間後の23:00頃駅に着いた。
どこだろうと、暗いホームを見渡したが、駅名の表示板が見当たらない。残念でした。

朝4時頃、目が覚めてしまった。
ゆっくりと顔を洗い、トイレを済ませ、明るくなりつつある外の景色、延々と続く、田んぼやトーモロコシ畑ををずっと眺める。

   
「敦化」駅に着いた。もうすぐ目的地「安図」です。 11日7時30分安図駅に到着しました。駅舎を新築中でした。
殺風景な駅前には、ホテルが1軒、1000cc以下の小さなタクシーがいっぱいです。
例によってしつこいくらいの勧誘です。
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目的地である、宿泊地「ニ道白河」までは、約3時間。距離にして約80Kmくらいでしょうか。
タクシーなら200元くらいです。 しかし、安いバス(20元)で行くことにしました。
どこから見てもオンボロバスが1台停まっていました。フロントを見ると「ニ道白河」と書いてある。
行き先をガイド(?)に確認して、乗り込む。

ガイドに?マーク付けたのは、この女性はお客さんをガイドするわけでもなく、終点の「ニ道白河」に着く前に降りてしまったからです。 運転手と親しそうにしていたので、バス会社の社員かもしれません。あるいは恋人かも知れません。

この女性は日本語ができました。
呉さんによれば、この辺りの人は朝鮮族が多く、小学校中学校では日本語を勉強するそうです。
ですからほとんどの人が日本語を理解できるようです。
この女性のように仕事でずっと使っていれば、忘れることもなく、話ができるのです。
宿泊場所や長白山観光などいろいろ教えてもらいました。ホテルのパンフレットももらいました。

発車は8時、客は我々だけでした。これでいいのかと心配したが、この心配は余計なお世話でした。
しばらく、このバスは路線バスのようにアチコチ停車し、たくさんの客を乗せ、あっという間に超満員になりました。
道は舗装されていませんが、車が少ないので、砂ボコリもなく窓を開けていても大丈夫です。

写真のように若干うねっていますが、ずっと向こうのほうまで見通せます。
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途中何度もトイレ休憩して、ニ道白河に着いたのは、11時ちょうどでした。
予定通り、3時間で到着しました。 バスを降りてすぐに観光地図を買いました。
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地図にホテルなどの案内が載っていると思ったがない。うろうろしていると、例によって、客引きが寄ってきた。
私は呉さんにいろいろ聞いてくれと頼んだが、彼女はこういう経験がない様子で、怖さが先立って言葉が出ない。
 役に立たないので、ホテルを探していることを説明。名刺を出してきたので、いい加減な人ではないと判断。
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最初に紹介してくれたのは、今、到着したバスターミナルホテル。
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ここはうるさそうだ。ダメだといったら次にバスターミナル前のホテルを紹介してくれた。
フロントで1泊いくらか確認。
一部屋350元を2日間泊まるということで交渉した。さほど客がいる様子もない。
200元でどうだと、粘りに粘ったが、私が日本人だということから、なかなかまけてくれない。

納得いく金額にならないので、ここでは決めずに別を探すことにした。
客引きの彼女は別のところに電話して、われわれを案内した。
少し歩くことになった。民宿であった。表まで店員?が迎えに来た。
安かった(200元)が、風呂がない。これでは汽車の疲れが取れない。

 
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ここもだめ。そこで、バスでもらったパンフレットをみせたら、ここは高いだけと、つれない返事。
ほかも紹介してもらったが、どれもいまいちである。 お昼を過ぎて、腹も減ってきた。
呉さんはお腹がすいて、元気がない。汽車の旅で疲れもある。早く決めないと気の毒だ。

食事の場所も紹介してもらったが、食卓テーブルのない汚い感じであった。
彼女はこの店は大変おいしいとしきりに勧めたが、私は冷たいビールも飲みたいし、座ってゆっくり食べたいと、そういう店を希望した。

近くにあった。 最初行ったホテルの隣である。
我々を店に案内するや、客引きの彼女は店の女将に、しきりに自分が連れてきたことを強調している。
客を店に紹介することで、何がしかの手数料をもらう。これが彼女たちの収入源の一つでもある。

2階に上がり、メニューから3品注文。わたしはもちろん冷えたビールを注文。やっと、人心地ついた。
ただ、このレストランはサービスが悪かった。服務員を呼んでもなかなか来ない。呉さんは怒っていた。

お腹がいっぱいになったので、次はホテル探しだ。
ホテルはアチコチいっぱいあるので、費用のことを言わなければ、どこでも泊まれるが、2部屋頼むことになるので、私としてはできるだけ安くしたい気持ちである。かといって、クーラーと風呂は絶対欲しい。

最初行ったホテル「天虹賓館」は新築のようでもあり、再度交渉に入った。
呉さんに交渉をお願いしたが、うまくできない。 フロントの彼女は200元の部屋もあるという。
見せてもらったが、風呂はなく、マンションと同じ、粗末なシャワーがあるだけである。

風呂のある部屋は電子ロックドアの安心できるもので、クーラーもしっかりしている。
ここを粘って粘って、240元にしてもらう。
客引きの彼女も「今は観光シーズンであるから、あまりまけない」と言う。ここで手を打つ。
早く旅の垢を落としたい。

 

表通りの様子。

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客引きの彼女は明日の予定について話し始めた。
長白山観光1日コースが一人120元という。4WDの車で、ここから約1時間かかる。
客は何人だと聞いたら、全部で4人だと言う。

私はタクシーで行くから不要というと、彼女は長白山は険しいので、とてもタクシーでは頂上(天池)までは行けない。 100元にまけるからどうですか、という。
今日は彼女にいろいろ世話になった。お礼の気持ちもあって、お願いすることにした。

彼女は私が約束を破って、ほかの手段で行ってしまうことを恐れたのか、前金を要求した。
二人で200元だが、半額100元を払って欲しいと言う。
呉さんはそんな金払ったら、だましとられるだけだと、心配している。
私はそれならそれでよい。と、呉さんに言って、100元を払った。

このとき、彼女は領収書をくれました。私は彼女を信用しました。
この地で、世界中から来る観光客を相手に仕事を続けているということは、おかしな話のない証拠でもある。 私は信用してもいいと、呉さんを説得した。
もし、だまされてもたかだか100元です。これも経験の内です。

呉さんがシャワーを浴びたら散歩しようと提案あり。近くに、自然博物館や公園があるという。

 
しばらく休んで、3時出発。まずは自然博物館へ。場所がはっきりしないので、タクシーに乗る。
すぐ近くであった(5元)。入場料は一人20元。
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博物館の中はこんな感じです。動物、植物、昆虫など種種雑多です。
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長白山の麓から頂上「天池」までの樹木の分布状態。
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長白山の歴史
長白山は周・秦王朝時代(紀元前770年〜220年)以前に存在しており、
その後名前がいろいろ変わり、長白山と呼ばれるようになったのは、
金王朝時代(12世紀)で、長白山に人が登り、見られるようになったのは、
17世紀中頃からとある。
長白山の誕生。
現在は富士山と同じ、休眠火山である。
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呉さんはたいへんかわいらしいです。
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長白山頂上の「天池」には、ネス湖の「ネッシー」と同じような、正体不明の生き物がいるという??
この説を証明する数々の写真展示室。もちろん根も葉もないジョークでした。

030811043.JPG (36890 バイト) ここで買った、長白山ハンカチ。1枚4元を2枚買った。

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翌朝、山へ案内してもらう車をホテル前で待っているとき、同じものを売り子が売りに来た。
値段は1枚2元であった。博物館の半分だ。 だまされました。

たいした金額ではないので、目くじら立てることもないのですが、半額で買えることを知ると、悔しくてしようがありません。
これが中国なんでしょう。ここでも1枚買ってしまいました。

博物館内の庭で。

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来るときはタクシーでしたが、近いことが分かりましたので、帰りは歩きました。
次に行くには「美人松苑」です。なにやらいわくがありそうな公園です。

自然博物館を出て、ホテル前を通り過ぎ、松林の方に進んだ。松苑ですからこの辺りだと思ったのです。 行けども行けども赤松林です。不思議なことに、松林にはグルッと立派な柵がしてあるのです。

ですから、自由には入れません。この入口を探そうとずいぶん歩きましたが、入口が見つからない。
二人とも疲れてきました。こりゃダメだ。 通りかかったタクシーに聞くと、1本道が違うと言う。
結局、タクシーの世話になる。しかし、松苑はタクシーに乗って直ぐでした。

タクシーで松林をぐるっと周りました。すごい赤松の林です。
なぜ、ここにこんなにたくさんの赤松が、茂っているのでしょうか?不思議です。

 

入口に着きました。
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中に入ったがお客さんはほとんどいない。静寂の松林はこんなです。すごいでしょう。
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しばらく進むと、碑がありました。ここにこの松林の由来が書いてありました。
呉さんに訳してもらいましたが、忘れました。
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見事な松をご覧ください。

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この松林には休憩広場が3つあります。これは一番奥の広場です。
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ずっと歩いていて別の人を探したが、女の子を連れた家族が一組いるだけでした。
時間的に5時頃でしたから、遅いかもしれません。 彼らのために私は家族全員の写真を撮ってあげました。

すると、外から3人のこどもが柵を乗り越えて入ってきました。
子供は斜めに松林を突っ切り、反対側から外に出て行きました。
ぐるっと周ると、時間がかかるので、近道したようです。 子供だから許されることのようです。
そろそろ薄暗くなってきました。帰り道、ロータリーにこんな看板が出ていました。

看板>「依法保護長白松」
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道路側から見た松林。夕日を浴びて、赤松の幹が輝いています。
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この松には大笑いしました。
保護の柵外にありましたが、なんとなく保護されているようです。(^レ^;
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夕食はホテル近くの韓国式小食堂です。ここでもビールは凍りついたように冷たかった。
この地方は中国人でも冷えたビールしか飲まないようです。
私にとって、料理の味はいまいちでしたが、朝鮮族の呉さんには良かったようです。

長白山のつづきを見る(天池)

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