こんにちは！お父さんです！元気だかね！
お母さんの来大連が中止になったことを、昨日、出張から帰ったとき、常磐さんから聞きました。
とりあえず、そのほうがいいと思います。

それは、イラク戦争後、今、世界中を震撼させている、最大の関心事、重症急性呼吸器症候群ＳＡＲＳが、中国全土に流行する兆しが見えているからです。

大連には今のところ感染者の公式発表はありません。
が、昨日２３日、大連市政府は主要な企業を消毒したそうです。
我が社も先週まで北京の国際工作機械見本市に、出展しており、ここでサービス活動した担当者は、感染している可能性があるとして、市政府から強く指導を受け、消毒班が会社にもきたそうです。

わたしは月曜日２１日から北京市の東方１５０Kmほどにある「唐山市」に出張中でした。
しかし、中国政府はこのＳＡＲＳを特別警戒しています。

このため、大連空港では乗客全員に対し、健康申告表の提出を義務づけています。

唐山市には飛行場がありませんので、天津市からタクシーで行くのが一番近いのですが、残念ながら便がありません。 やむなく、北京経由となりました。
北京経由はいやでした。理由は中国の首都ですから、世界中から人が集まります。
当然、ＳＡＲＳ感染者の多い南国（香港、広東）からもきます。

北京経由を決断したのは、先週土曜日、近藤さんが日本からマスク４００人分を持参しました。
さらに、別便のうがい薬が１個あったのでこれを私にくれたのです。問題は北京空港だけです。
ここを無事通過でき、郊外に出れば問題ありません。

そこで、高速バスなどの大勢の人間が乗る交通機関は止め、少々高いが北京空港から唐山市までタクシーにしました。
空港からいくつもの有料高速道路を乗り継いで、唐山豊潤ＩＣで降りる。道中、運転手と値段交渉です。私は５００元でどうかと打診。 ５００元のなかには高速道路料金を含むことにした。
運転手はぶつぶつ言っていたが、悪くもなさそうで、決定。 高速料金は合計で７０元。
従って、タクシー代は４３０元となる。

紳士協定で、北京のタクシーは唐山市内を走ることができない。
ＩＣの出口に１台のタクシーが待機している。

大連空港から北京空港の郊外に出るまで、ずっとマスクをかけていました。
機内の飲み物も一切取らず、マスクをはずすことはありません。
北京の郊外に出て、マスクをはずしたときの開放感は最高でした。

唐山市に着きました。が、マスクをしている人は一人もいません。ほっとしました。
ここはまだ汚染されていないようです。

町中に綿のような胞子が飛んでいました。大連でも春になると発生します。これは柳の種子です。
中国語で「楊樹」yang2 shu4といいます。

ちょうどお昼になってので、前回食べたことのあるレストランを探しましたが、なかなか見つかりません。
名前を忘れたので、タクシーの運転手に言えないのです。 王さんのかすかな記憶を頼りに、町をグルグル回って、やっと見つけました。名前は「宴賓楼飯庄」でした。

仕事が順調に終わり、気を良くした課長は、私たちを食事に招待してくれました。先月お邪魔したときは「イラク戦争」が話題の中心でした。
が、イラク戦争も終わりました。話題は、中国全土を揺さぶり始めた新型肺炎ＳＡＲＳです。

ここで、やはりと言うべきか、中国の情報非公開主義を実感しました。
実は先週土曜日、私はＮＨＫTVで北京のＳＡＲＳ感染情報が不正確であったとして、人民軍病院の院長と北京市長の解任を知っていました。
が、ここ唐山市ではそのような記事は報道されていなかった。

従って、北京での患者は３０数人、死者は４人と前のままであった。
が、患者３００名超え、死者２０名近く、と言っても信用しませんでした。

しかし、中国もＷＨＯからの勧告もあり、ＳＡＲＳ情報を、少しづつ正確に報道するようになりました。
この件については次にＳＡＲＳリポート０２で詳しく報告します。

しかしである。
北京空港は人、人、人、ひと、ひと、ひと。人間で隙間がないくらいにびっしり詰まっている。
そして、ほとんどの人がマスクをつけている。 異様な景観である。なんでこんなに人が多いのか？
中国人は何か事が起きると過剰に反応しがちで、いたずらに事態を混乱させる民族のようだ！

２３日は水曜日だ。金曜日でも土曜日でも日曜日でもない。普通の日だ。不思議だ。
ひょっとして、危険な北京を脱出するのではないだろうか？
民族の大移動？これはますます危険です。ＳＡＲＳが中国中にばら撒かれます。

最近、北方の内蒙古自治区、遼寧省、吉林省、からも発病者が出ている。
青海省、甘粛省なども戦々恐々です。 北京は最も危ない国になりつつあります。
この異様な光景を目の当たりにして私は、ＳＡＲＳが解決するまでは、２度と北京には立ち寄りたくないと思った。見てください、写真を（＠_＠）

こんにちは！お父さんです！元気だかね！

新型肺炎ＳＡＲＳリポートです。
大連には会員制の大連日本商工クラブがあります。
このクラブは会員企業とその駐在社員に対し、企業活動や市民生活に役立つ、さまざまな情報を提供しています。 中でも最も重要な情報は生命の保護です。

イラク戦争でも多くの危険情報を提供してくれました。
今回の新型肺炎ＳＡＲＳはイラク戦争のような遠岸の火ではなく、非常に身近で、しかも命にかかわる重要な問題です。 添付のような情報が定期的に送信されてきます。

０３０４０３「重症急性呼吸器症候群（ＳＡＲＳ）の流行について（ＰＤＦファイル）

０３０４１１「重症急性呼吸器症候群（ＳＡＲＳ）について（ＰＤＦファイル）

０３０４１８「医療相談室休診とＳＡＲＳ」（ＰＤＦファイル）

さて、ＳＡＲＳの動向はいまや中国一国の問題ではなくなりました。
このままでは世界中に流行し、人類の存続も危なくなります。
現在、世界中の医学者が病原菌の特定を急いでいます。
早晩、治療方法が発見されると思いますが、そのときまでには相当な犠牲者が出ているでしょう。

中国政府はＳＡＲＳの流行を抑制するため、８項目の規制を発表しました。
その第一が５月の大型連休の中止要請です。
つまり、休みにするとみんなが旅行などをして出歩くため、ますますＳＡＲＳが拡散する。
そこで、できるだけ外出しないように勧告している。

会社も１日のメーデーだけは休むが、後は出勤することを勧めています。
そして、政府はこの期間に全国レベルの感染状況調査をする計画です。

政府も真剣にＳＡＲＳ情報を国民に報道するようになって来ました。
中国国営放送ＣＣＴＶは「東方時空」の特別番組が始まりました。

題して「防治”非典”特別節目」「対面　非典的挑戦」です。

中国語でＳＡＲＳを「非典型肺炎」といいます。
毎日一回早朝に放送し、これを昼と夜の２回再放送しています。

美人主持人（キャスタ）「張泉霊」がゲストの専門家の解説をはさんで、中国各地のＳＡＲＳ最新情報を伝えるとともに、各省長とテレビで面談し、防治状況を聞きだすというものです。
今日は四川省、青海省、寧夏回族自治区の３省でした。
テレビ画面をデジカメで撮りました。雰囲気は解ってもらえるでしょう。

こんにちは！お父さんです！元気だかね！
今日も一日自宅待機です。しかし、会社からメールや電話が入るので、自宅で仕事してます。

さて、ＳＡＲＳ第３報は中華人民共和国衛生局(約２００ＫＢ）のホームページ（http://www.moh.gov.cn)からの情報と、ＷＨＯの情報をグラフ化して添付します。

今日会社から、来週の月曜日２８日に、市衛生局で身体検査があるとの連絡がありました。
対象者は北京の見本市に出かけた全員と、出張した私と王鴻雁です。

大連では２４日現在、発病者はありません。
が、油断はできません。ウイルスは確実に中国全土に向かって拡散しています。

テレビ報道で見ました。
病院の玄関に大きな横断幕がありました。そこには「人民戦争」と真っ赤な字で書かれていました。
５月の労働節は遠出はしないようにとのテレビ放送。また、農村地区の防疫体制が弱いと言う。

ご安心ください。自宅待機２日目、異常ありません。
今日は技術部の食事会です。月一回私は、私が主催する食事会を開いています。
今日は日本から応援に来ている、加藤君と左右田君が明日、予定通り帰国するので、
その送別会も兼ねて、お粥料理店で食事会です。

こんにちは！お父さんです！元気だかね！
今日で自宅待機４日目です。体温は３５．７度と異常ありません。
強い中国の酒「白酒」を、時々飲んでいるので、病毒（ウイルスの中国語）も近寄れないのかもしれません（＾レ＾；

さて、中国は本当に真剣に、この病毒と戦い始めました。
ＣＣＴＶ１は、この様子を密着生中継で報道しています。

２６日はＳＡＲＳリポート０２で紹介したＣＣＴＶ１の特別番組「東方時空」で、時々登場してきた、広州の医師（正確な職責？） 「鐘南山」氏zhong1 nan2 shan1が再登場しました。

今まではＦace　ｔｏ　Ｆａｃｅ（面対面）といっても、直接面談ではなく、テレビ対談形式でした。
今回は文字通りＦace　ｔｏ　Ｆａｃｅでした。 キャスタは「王志」氏です。

二人の面談は膝つき合わせての迫力あるものでした。この番組で、初めて知りました。
この鐘南山医師が、中国で始めてＳＡＲＳ（非典）に遭遇した先生でした。
その時期は２００２年１１月、場所は広州です。

そして２００３年１月、
これが用意ならざる事態であることを認識したようです。

対談の合間に先生の診断風景や研究の状況が入ります。

さらに町の薬局や、広東省の非典治療指示書なども紹介されます。
中国政府が今、最も神経を使っていることは、薬やマスクなどの医療品です。
インチキ製品と法外な値段について、徹底的に糾弾しています。

先生の回答はなんでしょうか？

北京が大変です。
２７日(日)は人口１０００万人を越える北京市での動向が、全中国の衆目を集めています。

ＮＨＫニュースでもかなりの時間をさいて報道されています。
今日CCTVは北京での実態を病院の密着取材で報道しました。
テレビからたくさん写真撮りましたので、まだ整理ができていません。これは明日、リポートします。

今回は中国政府のＳＡＲＳ防衛戦に対する、国民への意識高揚広報を紹介します。
新任国家主席胡錦涛や新首相の温家宝が出演します。
そして、映像の中に中国独特の４文字スローガンが出てきます。
中国はこのような簡単明瞭で、説得力のある４文字熟語を作る天才です。

１、万衆一心
２、衆志成城
３、団結奉献
４、科学求実
５、戦勝困難
６、奪取勝利

私流に訳します。

一人一人が心をひとつにして頑張れば、必ず目的は達成される。
そのためには、すべての人が、協力して献身的に立ち向かい、
科学者は真実を究明しなければならない。
この戦いは簡単には勝てない。が、勝利を勝ち取るまでがんばろう。

写真は全部で１５枚あります。最初から順番に配列します。

こんにちは！お父さんです！元気だかね！

２８日月曜日、特に異常ありません。予定通り出社し、一日仕事しました。

実は、土曜日１年ぶりに大連の町を歩きました。片道約１時間です。
写真もたくさん撮りましたが、これはまた後日リポートします。

大連は今、空前の建設ラッシュです。
不衛生な古い住宅をすべて壊し、区画整理し、緑地の多い、環境を作っています。
また、保存すべき歴史的建造物はお色直ししています。これも、後日リポートします。

日曜日２７日は一日中テレビを見ていました。もちろん「非典」のニュースです。
というのは、口実で、土曜日の歩きで、足腰が痛いのです。
さて、北京の非典は人口も多いことから、香港など比べ物になりません。えらいことになってきました。
中華人民共和国衛生部の部長が更迭されました。

大連の状況をリポートしましょう。記者、カメラマンともにＹＯＨＫＡＩさんです。

大連日本商工クラブからの連絡

０３０４２１ＳＡＲＳに関しての注意事項

０３０４２４大連市衛生局ＳＡＲＳ説明会要旨

０３０４２８ＳＡＲＳ対策アンケート

４月２５日＞我がマンションの入口エレベータ横にポスター掲示。

４月２６日＞きれいに整備できた大連駅前。
たくさんの人ですが、マスクを着けている人はいません。

４月２７日＞お母さんも歩いたことのある「大連商城」前の広場。
大変な人です。さすがに、ここにはマスクかけた人がチラホラいました。
私もその一人でした。（真正面遠方に見えるのが大連駅です）

以上、大連でした。

５月１日奥さんから返信がありました。

いろいろと皆さんからご心配をいただいております。斉藤工業の奥さんが寄って下さいました。
今、としえと俊介がきています。２日から　尚志たちがきます。お宮参りをする予定です。
薫も来るらしいです。くれぐれも　SARSに注意して下さい。

こんにちは！お父さんです！元気だかね！
現在、体温正常。特に体調に変化なし。みなさんにはくれぐれもご安心くださいと、お伝えください。
お袋にはあまりこのことは言わないように。心配性ですから。
聞かれたら、大連にはまだ感染者はいないと言っておいてください。

大連日本商工クラブからのＳＡＲＳ情報です。

０３０４２９第１医院案内１

０３０４２９領事館よりお知らせ

さて、今日、５月１日は労働節（メーデー）です。
例年なら、さまざまな行事が中国全土で開かれます。
が、今年は「非典型肺炎」の猛威の前に、ほとんどの催しが中止されています。
ここ大連も５月の行事はすべて中止です。もちろん、アカシア祭りも中止です。

つまり、今は外出せず、じっと自宅で、静かにしていること。というのが、政府の要望です。
もちろん人が集まりそうな、映画館、ゲームセンタ、カラオケなども閉鎖ないしは営業時間を短縮しています。

北京はほぼ閉鎖状態といいます。
政府の指導を無視して営業すると、厳しい罰則が待っているから、素直に守っているようです。
この点は日本より徹底しています。

そこで、今日は朝７時から、昔、連続番組として放送されていた、「孫悟空」を全巻通して、ＣＣＴＶが放送しています。
誰でも好きな、中国の国民的物語を放映することで、自宅で十分楽しんでもらおうと言う企画です。
今わたしも見ています。
日本に比べ、はるかになまなましい振り付けの孫悟空はとてもすばらしいものです。

ゴールデンウイークは５日まで休みですが、仕事は相変わらず多忙を極めています。
はからずも、外出禁止勧告が市政府から出ていますので、会社は、今日１日は休みですが、明日から仕事です。 土日なしで来週の土曜日まで仕事になりました。

家族みんなが武豊に集結しているようですね（＾Ｏ＾）
それじゃ、張り切って大連リポートをつくります。
先週土曜日２６日に、建設ラッシュの大連を歩きました。ご期待ください。

ではでは。再見！（＾Ｏ＾）／〜〜〜
Ｆｒｏｍ　Ｄａｌｉａｎ　Ｗｉｔｈ　Ｌｏｖｅ

こんにちは！お父さんです！元気だかね！

昨日２日と今日３日は出勤です。今のところ、異常ありませんのでご安心ください。

大連はまだ感染者がいません。が、カラオケと映画館は完全に閉鎖されました。
大連市政府は非典ウイルスの侵入を、あらゆる手段を使って阻止するつもりです。
北京のようになってからでは遅いからです。

人が集まるところで、営業しているのはデパートくらいです。
しかし、ここにはどこから沸いたかと思えるほどのひとひとひとです。
人の多さにはいつもながら驚きます。
これでは、１００人２００人死んでも、驚くことはなさそうです。おっと、失言！ｍ（＿）ｍ

さて、１日放送の非典関連番組を紹介します。まずは北京です。
２００万人近くの外国人労働者に対する、非典対策指導です。

ＳＡＲＳリポート０４で登場したキャスタ「王志」氏です。
広州の病院取材と看護婦長（？）との面対です。取材陣も完全防護で望みます。

万衆一心　　衆志成城
団結互助　　和衷共済
迎難而上　　敢于勝利

意味は

みんな心をひとつにしよう。
志をひとつにして成し遂げよう。

助け合い団結しよう。
心を合せてともに戦おう。

困難に向かって努力しよう。
勇敢に戦って勝利しよう。

非典と戦う医師、看護婦そして殉職した婦長の写真も出てきました。
文字通り、何があっても最後まであきらめずに、非典と戦うように鼓舞しています。

夜、２曲目が発表されました。
曲名は「我門衆志成城」（私達は心をひとつにして頑張ります）です。

たくさんの歌手がステージに集まり、合唱しました。
まだ出来たばかりのようで、譜面を見ながら歌っていました。

こんにちは！お父さんです！元気だかね！
荷物届きました。ありがとう。没収はありません。
ただ、日経バイトは断ったはずですが、依然として来ています。どうしてですか？

さて、ご安心ください。私の身体は異常ありません。体温も３６度前後と安定しています。
大連も今のところ感染者が居ません。 しかし、油断はできません。

市政府の指導の下、会社は全社員にＳＡＲＳ戦争を意識付けしています。
もし、一人でも患者が出れば、感染ルートが特定できないと、感染者の人数すらわかりません。
こうなればここには居れませんので、即、帰国することになるでしょう。
したがって、このような最悪の事態にならないよう、一人一人が責任ある行動をとらなければなりません。

最近は黄砂もなく、とてもいい天気が続いています。が、遊びに出ることもできず、残念です。
何時までこの状態が続くのか、まったく解りません。
少なくとも今年いっぱいは外出を自粛しなければいけないのでは？しんどい話です。

添付資料は、
大連日本商工クラブが大連進出日本企業を対象として行った０３０４３０ＳＡＲＳアンケートの結果です。

奥さんからの返信

日経バイトはこれで終わりだと思います。契約はしていません。
SARSは、まだまだ拡大していて恐ろしいことです。
台湾、上海で　ひろがっているようで油断ができません。くれぐれも注意してください。
日本では　水際作戦として、各空港で帰国者の体温をセンサ-で察知するよう設備を整えるようです。

２００３年５月１２日

残念ですが、ここ大連にもＳＡＲＳ被害者が２人でました。そして、一人が死亡しました。
詳しくは添付書類を見てください。

０３０５１２ＳＡＲＳに関しての注意事項

０３０５１２領事館よりのお知らせ

今日は会社でも、この話題で仕事に手がつかないくらいでした。
今後どの程度の感染が起こるかわかりませんが、我々日本人は、領事館からの情報を唯一信頼し、冷静に行動しなければなりません。

会社も入口守衛室に赤外線テレビカメラを設置しました。会社関係者以外の来訪者はすべて、入場検査します。 いろいろ考えられることはすべて実施しています。

ではでは。再見！（＾Ｏ＾）／〜〜〜
Ｆｒｏｍ　Ｄａｌｉａｎ　Ｗｉｔｈ　Ｌｏｖｅ

２００３年５月１３日

奥さんからの返信

いよいよですね。北京の感染源は飛行機という器で拡がったようです。
皆で意識を持って防がなければ、大変なことになります。
流水による手洗いと、うがい、マスク、、、敵をやりすごして下さい。