東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所メルトダウン事故スクラップブック

2012年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

 

2011年3月11日(金)午後2時46分に東北地方を襲った未曾有の大地震による大津波で、海岸線5Kmは瓦礫化し、死者行方不明者は2万人を超える惨状となった。加えて、津波により東京電力福島第一原子力発電所の1〜4号機は壊滅的な損傷を受け、非常電源システムが故障し、原子炉燃料棒の冷却システムダウンは最悪のメルトダウンとなり、
1986年の旧ソ連チェルノブイリ事故と同等のレベル7という事態となった。
(4月12日、経済産業省の原子力安全・保安院発表)

日本国始まって以来の大惨事の顛末を主としてネットからの情報をもとに私なりの視点で総括したいと考える。

主な情報収集先
@ NHKニュース(http://www3.nhk.or.jp/news/
A 47News(http://www.47news.jp/
B 中日新聞(http://www.chunichi.co.jp)
C 東京電力「福島第1原発の現状」MAPにより事故原発の現況を詳細リポート。

D 東京電力「福島第1原発の事故と現在の状況」動画説明
E 日本貿易振興機構(JETRO)>世界のエネルギー事情(環境・エネルギー分野)
F 原子力規制委員会

2012年1月
 
2012年1月1日( 中日新聞)>年末26時間、ERSS異常発生を未公表(保安院)


ERSS(緊急時対策支援システム)
運転監視データ>原子炉格納容器圧力、温度。
 
2012年1月5日( 中日新聞)> 核燃料サイクル事業、半世紀にわたり約10兆円の資金が投入されたが成果なし。

核燃料サイクルの2つのシステム
@ プルサーマル>使用済み核燃料を再処理(プルトニウムとウラン抽出)し、さらに別工場でプルトニウムとウランを混合して新たな核燃料(混合酸化物MOX)をつくる。<青森県六ケ所村

A 高速増殖炉(FBR)>核燃料としてMOXを使用する夢の原発<福井県敦賀市(原型炉「もんじゅ」)

日本ではどちらも未完成。FBRはフランス、アメリカ、イギリス、ドイツなどの先進国でも技術的問題と開発費用高騰により撤退相次ぐ。

立命館大 大島教授は核燃サイクル事業は明らかに失敗であり、今後の見通しも立たないことから、清く撤退すべきと断じる。

 

日本の原発の運転年数

2012年1月7日( 中日新聞)> 原子力安全規制法改正案>原発稼働40年寿命
40年根拠>米国原発の運転免許期間40年を日本の専門家が追認。全54基のうち、40年以上が3基、30年以上が16基。

2012年1月18日( 中日新聞)>寿命20年延長して60年。政府、法改正案提出


チガヤ(茅)イネ科の多年草

 

1月8日(中日新聞)> 福島第1原発の現状<雑草(チガヤ)によるホース穴で水漏れ22件
 
1月8日(中日新聞)> 名大グループ、
宇宙素粒子活用で炉内撮影に挑戦
1月12日(中日新聞)>
政府、福島原発事故直後、
170Km圏強制退去を想定

 

1月12日(中日新聞)>核燃料サイクル再開の動き<私見>原子力ムラの住人がまたぞろ蠢いた?
 
1月14日(中日新聞)>
 2011年の商業用原発54基の設備稼働率38%
(発表>日本原子力産業協会)

2011年12月>15%

<私見>想定外の事故に対応していないのは当たり前。今回の教訓を生かして欲しい。

   
1月17日(NHK)> 福島原発2号機の格納容器内、内視鏡調査計画
 
 
 
1月18日(中日新聞)>特報「脱原発のココロ」
人形峠ウラン残土処理で奮闘、元記者「土井淑平」さん(70)紹介
<私見>
このような執念をもって事実を追求した熱血漢は我々が知らないだけで、ほかにもたくさんいると思う。
中日新聞は「脱原発」を社方針とするならば、今後も体制と戦い、真実を求めて闘った勇士の発掘に尽力してほしい。
 
1月19日(中日新聞)>福井県大飯原発3,4号機の安全性を確認(経産省原子力安全・保安院)
昨年11月以降の電力各社からの評価試験結果14基のなかで、初の保安院判断。

安全評価の流れ
@ 原発が定期検査入り
A 電力事業者が報告書
B 原子力安全・保安院が審査
C 原子力安全委員会がチェック
D 地元自治体の了解&首相と関係閣僚の判断
E 再稼働

 
1月19日(中日新聞)>特報「脱原発のココロ」
原発反対40年、不屈の研究者、京大原子炉実験所小出裕章助教(62)紹介
<私見>
原子力ムラに楯ついたおかげでムラから弾き飛ばされ、冷飯食って40年、福島第1原発事故でやっと浮かばれることとなった。長年ご苦労様でした、と気休め言う気はありません。原子力の平和利用「原発」に問題があるなら、実験所で臨界事故でも引き起こし、その危険性を実証して欲しかった。40年も犬の遠吠えではあまりに無策である。それが叶わぬなら、せめて原発以外のエネルギー開発に方向転換すべきだった。40年間、小出さんが情熱をこめて新エネの開発に打ち込めば、日本の国情に合った新エネが開発されていたことでしょう。残念でならない。
 
1月19日(NHK)> 福島原発2号機の格納容器内、内視鏡調査開始
     
 

 
 

 
1月20日(中日新聞)>政府ブレブレ 原発寿命40年?60年? 1月20日
   
 

1月22日>国と電力会社、
2004年の原発対策改革論議で地震リスクの試算を拒否
人災に限定し、事故確率の
低減を謀る。

1月22日(中日新聞)> 福島第1原発の現状
2号機内部を内視鏡撮影で作業の困難裏付け

 
 
1月23日(中日新聞)> カーター元大統領会見<国民の知る権利、重要
福島原発事故>政府は隠し事するな
安全対策>あらゆる自然災害に備えよ
核燃料サイクル>構造や設計が複雑
<私見>
各界の有識者から様々な提言、苦言が発信される。
新聞テレビはもとよりネットにはこの種、書き込みが氾濫している。
しかし、これらが当該関係者に正しく伝わっているのかどうかはかなり疑問である。

当該関係者は自分に都合の悪い情報はアクセスしないし、知ろうとも思わないからだ。
報道関係者はこのことを真剣に考えるべきである。情熱を持って報道しているつもりでも伝えたい人々がよそを向いておれば効果は半減である。「我々はずっとこの問題に警告を発し続けてきた。」というだけで効果がなけければ警告の意味はない。単なるマスターベーションに終わってしまわないように心すべきである。

   
1月27日(中日新聞)> 福島第1原発の除染作業工程表発表<除染2014年3月末完了予定
 

 
1月31日(中日新聞)>福島第1原発の配管破損、発生件数は23件。
東電は昨夏、危険を認識するも水処理設備の安定化作業を優先し、凍結対策をせず数ヶ月間放置。

<私見>
本件は12月26日の新聞紙上でも警告されていた。しかし、東電はこの警告を無視した。
ことほど左様に報道の効果は水ものである。対策はただ一つ、実行されるまで毎日報道することである。
 

<参考>12月26日(中日新聞)>福島第1、冷却ホース全長十数キロ野ざらし、凍る恐れ。
破裂で汚染水漏れ危険

福島第1原子力発電所事故、2012年1月おしまい

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2012年2月
 
地震と津波と原発事故の3大震災が起こって、あと1ヶ月で1年である。
最近はこの震災を回顧するもの、地震予知の研究状況、事故原発の現状公開、脱原発の可能性追求などの報道が増えてきた。
 
2月1日( 中日新聞)> 原発推進3団体、NHKが「不都合内容を隠ぺいして放送」と抗議
NHKの番組(2011.12.28放送)「追跡!真相ファイル 低線量被ばく 揺らぐ国際基準」

抗議した3団体
@ エネルギー戦略研究会、金子熊夫会長
   (外務省の初代原子力課長)
A 日本原子力学会シニア・ネットワーク連絡会
   宅間正夫会長(東京電力出身)
B エネルギー問題に発言する会、林勉代表幹事
   (元日立製作所社員)

<私見>
ほかの専門家(名大澤田昭二名誉教授)は「重要な情報を伝える良い番組だった」と評価している。
原発事故の反省と今後のあり方に提言のない専門家には人としての欠陥がありそうだ。

 
2月1日(中日新聞)>経産省前で訴え続ける<脱原発テント村>設置4.5ヶ月で退去要請

 

2月2日(中日新聞)>東アジア、脱原発で結べ
今、日中韓で90基(日本54基、韓国21基、中国20基)
韓国>2024年までに13基増設、中国>2012年6基、以後年3〜4基増設し、計100基の計画
 
2月2日(中日新聞)>仏、会計検査院原子炉の廃炉費用高額のため40年超え稼働を提言
原発大国フランス(運転58基)、電力量の75%を原発頼り>2022年までに22基が運転40年経過
58基の廃炉費用は180億ユーロ(1兆8千億円)かかる>稼働の延長Or代替えエネルギー源の開発が必要
 

2月6日(中日新聞)> 原発の安全を監視する役所「原子力規制庁」新設、4月発足。

 

2月6日(NHK)> 福島第1原発2号機、炉内温度上昇

@ A B
     
C D E
   
F G H
I J
 

2月7日(中日新聞)> 福島第1原発2号機圧力容器底部の温度上昇に注水増加

 
2月7日(中日新聞)> 加圧水型炉にベント設置

1990年代から福島第1原発と同型の沸騰水型軽水炉(BWR)にはチェルノブイリ原発事故のような過酷事故(シビアアクシデント)に備え、電力業界は自主的に原子炉格納容器の破損を防止するため、内部の蒸気を排出させる「ベント」を設置してきた。

これとは別の型式の加圧水型軽水炉(PWR)は格納容器が大型で、事故の時の圧力上昇も低いということでベントは設備してこなかったが、再稼働の地元理解を得るため設備することになった。

加圧水型原発は関西電力、四国電力、九州電力など5道県に24基。(全国54基)
 

 
2月10日(中日新聞)>原発ムラ暴走<核燃料サイクル推進>費用19兆円、電気代に転嫁

核燃サイクルの経過
1985年>高速増殖炉「もんじゅ」着工(福井県敦賀市)
1989年>六ケ所村再処理工場(青森県)の総工費7600万円と公表
1993年>再処理工場着工、1994年>「もんじゅ」初臨界、1995年>「もんじゅ」ナトリウム漏れ事故発生
2003年>電気事業連合会が再処理事業コストを19兆円と公表
2005年>再処理工場の総工費は2兆2000億円と公表
2006年>再処理工場試運転開始、2007年>再処理工場のガラス固化作業でトラブル発生
2010年>「もんじゅ」、試運転再開するも機器が落下し、再停止。
2011年>福島第1原発メルトダウン事故

各国の民生用プルトニウム保有状況(データはIAEA発表、海外保管分除く、単位トン)
@イギリス:112、Aフランス:81、Bアメリカ:53、Cロシア:47、D日本:10、Eドイツ:5
<私見>
夢の核燃料の平和循環使用計画は今や壮大な無駄遣いとなった。無責任男を標榜する植木等の歌「スーだら節」の一節そのものを思い起こさせる。最後は「わかっちゃいるけどやめられない」ということなのであろうか!

   
2月12日〜16日(中日新聞)>【レベル7 第六部 「国策」推進の陰で】4回連載
<私見>
今回は原発や核燃サイクル建設に向かって、推進側が候補地の住民に対し、いかに権謀術数を仕掛けたかを特集している。丸抱えの施設見学会などの接待を大量の住民に行ったり、これを背景とした自治体トップへの同意作りや住民説明会などの意見誘導・やらせ、さらには地元対策として道路やトンネルや鉄道建設などのアメをばらまく。これらの費用は全て、電気料金として払わされているのであるが、残念ながらこのことが闇に隠れていることである。
   
2月14日(中日新聞)>脱原発、市民団体「グリーンアクティブ」設立<発起人:文化人類学者 中沢新一氏
環境政党「緑の日本」を中心として、脱原発、消費税増税と環太平洋連携協定(TPP)反対、草の根民意の政治
 
2月15日(中日新聞)>脱原発のココロ<原発廃止を訴え初当選、女川町議 阿部美紀子さん(59)
<私見>
記事の中で印象的なのは、やはりというべきか!東北電力など推進派による反対派へのすさまじい切り崩しや懐柔だった。例えば「委任状に勝手に賛成と書かれて投票される、親族間でだまし合う、裏切る、地縁血縁の濃い地域なのにそれがズタズタにされた」。父とご主人が建設差し止めの団長、事務局長として運動したが、結局、誘致から12年後に建設が決定した。また、2000年12月最高裁の上告棄却で敗訴が決まった。この間にご主人は48歳で病死している。
阿部さんは2011.3.11福島第1原発事故を契機に町議となり、二人の意志を継いで、既に建設済みの女川原発の速やかな「廃炉」をめざし、再び脱原発ののろしを上げた。ご活躍を遠方より応援しております。
 
2月17日(中日新聞)>話題の発掘/ニュースの追跡
元国家戦略室員 梶山恵司氏に聞く

<私見>
なんともやるせなく、無気力感、脱力感いっぱいの記事である。多分事実なのであろうが、このような実態をただ単に新聞に掲載し、印刷し、各戸に配達している新聞社は、これでいいと思っているのだろうか???

会議体ではたくさんの委員(専門家)が頭を抱えて考え、議論しているのであろうが、そこから出てくる結論(行動指針)はいったい役に立っているのであろうか?

踊る会議に踊らされている国民は悲惨だ!
会議の内容を厳しく監査し、リポートの枚数や小難しい表現にごまかされないように気をつけなければならない

 
 
2月17日(中日新聞)>原子炉冷却 システムの懸念。
溶融核燃料取り出しは10年後の開始。それまで、
暫定システムで本当に「冷温停止状態」を確保できるのか。
2月19日(中日新聞)>国内原発54基の現状。
原発銀座「福井13基」は20日で運転ゼロ。
「再稼働は安全と地元理解」<枝野経産相

ポンプ>全3系統で、設置場所はトラックの荷台
ホース>野ざらし、凍結・漏水も

 
2月20日(NHK)> 千葉工大のロボット「Quince」登場
   
 
2月20日(NHK)> 東電福島第1原発、2度目の公開。冷温停止後、初公開。
     
   
 
2月21日(中日新聞)>
 福島第1原発、2度目公開
  2月22日(中日新聞)> 原子力機構OB再就職先、福島事故後も多額受注
<29企業・団体8ヶ月で277億円
 
PR施設、「原発ムラ」税金で肥大。身内の管理独占で収入の30倍の赤字垂れ流し。   2月25日(中日新聞)> 原子力機構OB企業の契約制限。文科省、PR施設も削減
 
<私見>  
中日新聞社は原子力機構のずさんな経営体質を厳しく追及している。頼もしい限りである。しかし、私は前に「追求するだけでは不十分である」と、苦言を呈した。言うだけなら誰でもできる。原発反対の専門家もたくさんいる。が、彼らは阻止できなかった。危険窮まりない技術なら、命を懸けて阻止して欲しかった。
報道機関もポリシーを持って、具体的な成果が得られるまで徹頭徹尾報道するべきである。

中日新聞社は巨大組織、独立行政法人日本原子力研究開発機構(本部、茨城県東海村)の傍若無人な運営実態を徹底的に報道している。しかし、繰り返す追及にも関わらず、彼らは巧妙にすり抜け、税金を原資とした独自のハローワークシステムを構築している。
福島事故後も3人がファミリー企業(アセンド−東海村>核燃料再処理施設の保守管理会社)に再就職している実態を厳しく指摘した結果、文部科学省はファミリー企業への発注や原発PR施設の削減、合理化に着手した。これは快挙である。不合理を見逃さず、しつこく、指摘し続け、改善の行動が生まれるまで、徹底的に報道して欲しい。

今さら言うまでもないが、経営資源の有効活用で付加価値の高い成果を上げるのが法人の役割である。
企業は子会社を含め、このことに最大の努力を払っている。原子力機構は常勤職員3955人(2010.3.31現在)を有する巨大企業である。親会社としてのプライドを持って経営してほしいが、腐りきった体質は自利に徹している。今後とも厳しく注視していかなければならない。

原子力機構(JAEA)設立>2005年10月、3事業団体統合
@ 日本原子力研究所(原研)
A 核燃料サイクル開発機構(サイクル機構)
B 旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃)

所管>文部科学省、経済産業省

   

2月22日(中日新聞)> 核燃基地「六ケ所村」<「核のごみ」封印「ガラス固化」失敗続き。純国産技術苦闘

 
   
2月25日(中日新聞)>核燃基地「六ケ所村」<核のごみ、行き先なし

低レベル廃棄物>管理に300年

高レベル>最終処分場決まらず

検査後に搬入され、クレーンで埋設設備に収められる低レベル放射性廃棄物入りのドラム缶   英国から返還された高レベル放射性廃棄物の輸送容器
φ2.4mx6.6m。容器一基に28本のキャニスター収納
 
キャニスターとは高レベル廃液にガラスを混ぜた「ガラス固化体」が入った円筒形のステンレス製容器
   
低レベル放射性廃棄物埋設設備。四角い鉄筋コンクリート製ピットにドラム缶を横に詰め、セメント系充填剤を注入し、蓋をしている。将来は覆土される。   英仏から返還されたキャニスターの貯蔵区域。丸い蓋の下に、縦に9本ずつ収納され、厚さ1.9mのコンクリートで蓋をする。ここで30年から50年間貯蔵する。

 
全国の原発からでる低レベル廃棄物はドラム缶は約3万本なのでおよそ100年はもつ計算。   しかし、高レベル廃棄物には最終処分に関する法律があり、地下300mより深い場所に埋めなければならない
 
福島第1原発の現状>2号機2号機故障温度計除去、冷温停止状況確認困難(中日新聞)

2月26日>温度計異常、冷温停止確認困難

2月12日>再び70℃超す   

 2月19日

  
 
2月20日(NHK)> 飛行禁止区域、原発から3Kmに縮小。上空から初撮影
     
   
   
 
 

2月27日(中日新聞)>原発まで3Kmからの空撮

 

 
2月28日(中日新聞)>核のごみ、プール満杯<原発運転使用済み核燃料、各地から2860トン貯蔵
日本原燃(青森県六ケ所村)使用済み核燃料再処理工場
 

中央制御室>施設の工程で6つのグループに分かれ、24時間体制で遠隔操作などの作業を行う。

窓越しに見る使用済み核燃料貯蔵プール。
不稼働の再処理工場はほぼ満杯状態。
 

福島第1原子力発電所事故、2012年2月おしまい

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2012年3月
 
巨大地震(M9.0)と、20m以上ともいわれる大津波と、その複合による福島第1原発のメルトダウン事故の3大震災が起こって、1年 が経過した。
死者15854人、行方不明者3155人、震災で家をなくした人や原発事故で避難している人など34万人以上、津波で破壊され瓦礫化した家屋や車や漁船などが今もなお山積みとなって おり復旧復興は夢のまた夢状況にある。特に原発事故で放射能汚染した地域は生きている間に里帰り出来るかどうかも絶望的である。自分の生活環境が便利さと引き換えに多くの危険とともにあることを改めて理解した次第である。
 

3月2日( 中日新聞)> レベル7番外編「その時、官邸は―」<緊迫の96時間>
3月15日( 中日新聞)>民間事故調報告の本質<原発事故混乱の責任は「菅」より「官」

<私見>
地震で原発が自動停止した3月11日から15日までの菅首相を支えた3人の証言と爆発事故から統合本部設置までの関係者証言を改めて振り返り、想定外の大事故に対する人間の了見がいかに狭小になるかよく解 った。
多分、全ての人間がこのようになると思う。運悪く首相だった人、運悪く大臣だった人、運悪く事故原発の会社員だった人、運悪く原子力をエネルギー源として推進してきた人、運悪く安全神話を信じて導入決意した人、などなど、この人たちの誰が爆発した原発を前に禍根のない正しい行動と言動が出来ようか!

<緊迫の96時間>を見る限り、政治家はガムシャラに国家の安全を求めている。片や企業家や専門家は半ば絶望的心境で、自己保身に走っているようにしか見えない。私なら多分、菅さんのようにガムシャラに突っ走っていたと思う。これを冷めた目で冷やかにけなすのではなく、冷静にアシストするのがサポーターであると思う。
それにしても、わが国には箸にも棒にもならない評論家、専門家のなんと多いことか!呆れてものが言えない。

 
3月4日(中日新聞)> 東西の周波数統一論議再燃
3月8日(中日新聞)> 費用最大3500億円、工期20年以上(電気事業連合会試算)

周波数が異なる理由>
明治時代、東京でドイツ製50Hz発電機導入)、大阪でアメリカ製60Hz発電機導入。
東西の境界>静岡県富士川と新潟県糸魚川

これを東西統一する検討は1945年依頼5度目であるが、過去いずれも巨額費用と移行時の電力不足が懸念され見送りされた。東西間の電力融通量(周波数変換)は約100万KWと少ないので、今回の原発事故など予定外の電力不足には対応できない。

対応策
@ 周波数変換設備の増強>100万KWで2千億〜3千億円
A 周波数東西統一>約10兆円(資源エネルギー庁

   
周波数変換設備配置>東京電力、中部電力、電源開発(Jパワー)各1か所づつ保有
 
3月4日(中日新聞)>福島第1原発の現状

 
  3月4日(中日新聞)>原子力規制庁の設立で政府と野党が「独立性」で攻防
私見>原発立地は日本の国情に合わない。脱原発が妥当であり、それなら規制の必要はない。そこで54基を処分する責任部署として「廃炉解体庁」が必要だ。
  3月6日(中日新聞)>核燃基地「六ケ所村」
巨額マネー村を一変、33億円豪華施設・全戸TV電話
(村の人口11300人、世帯数約4500 )
一番の恩恵は電源交付金のおかげで除雪作業を建設業者に委託(1億2千万円)できたこと。
 
3月7日(中日新聞)>大事故免れた東北電力女川原発<津波へ警鐘、設計に反映

869(貞観11)年の貞観津波や1611(慶長16)年の慶長津波を重視して、原発立地を15mの高台に設定。

頑強にこの立地を叫び続け、実現させたのは東北電力の元副社長平井弥之助氏(1902〜86年)

女川原発はさらに、「引き波対策」にも考慮。
取水口より低い位置に取水路を設け、波が引いて取水できなくなっても内部に水が残るので、40分間ほど冷却できる設計となっている。右図参照

平井氏の信条
「法律は尊重する。だが、技術者には法令に定める基準や指針を超えて、結果責任が問われる」

 
 
  3月7日(中日新聞)>トピー工業、福島原発探査作業ロボット「サーベイランナー」開発。東電に無償貸与
全長50.5cm、幅51cm、高さ83cm。5時間稼働BT
  3月10日(中日新聞)>原発事故の対策拠点・オフサイトセンター<近すぎる「無用の長物」、160億円投入
11ヵ所が10Km圏内、移転にも巨費

<私見>
4月下旬に北海泊原発3号機が定期検査入りすると日本の全ての原発54機が停止するうゼロt。このまま廃炉にするのであれば移転は不要であるが、再稼働させるのなら直ちに建設すべきである。これが地震大国日本の因果と考える。ことは金の問題ではなく、命の問題である。

   
3月10日(中日新聞)>特集「東日本大震災1年」<原発に関する現在と未来まとめ
@ 4月下旬に北海道電力泊原発3号機が定期検査入りすると日本の全ての原発54機が停止する。
A 原発ゼロの今夏の電力は日本人の大好きな言葉「思いやり」と「きずな」で10%節電すれば克服できる。
B 夢の核燃料サイクルはトラブル続きで、夢のまた夢!実現の見通しはゼロに等しい。10兆円は水の泡!
C 脱原発で新設を停止し、既存原発を40年で廃炉の場合、2049年に原発ゼロとなる。
   しかし、廃炉開始から建屋解体まで30〜40年かかる。
廃炉までの流れ  
@
A
B
C
D
E
 
 
  3月14日(中日新聞)>セシウム、風雨(自然現象)で減らず<筑波大調査>最大で年2%減   3月14日(中日新聞)>李下に冠を正さず
池内 了 総合研究大学院大学教授
<私見>
先生の切り口にはいつもながら大いに賛同できる。

志大なれど、貧乏暮しで満足な研究が出来ない人々に対し、寄付金や補助金などで助成することは大いに結構なことである。そして、研究の成果が世のため人のためになればとても素晴らしいことである。

原子力ムラのみなさんも多分、志豊かに世のため人のためになることを目指して懸命に研究してきたと思う。
3.11の原発メルトダウン事故で無残にもそのすべてが打ち砕かれた。原子力の研究に携わってきた産官学の研究者は国民の負託にどう応えるのか。
世のためではなく、自分のために腐心するのであれば、「税金ドロボウ」、「放漫経営者」の烙印が待っている。

 
3月15日(NHK)> 福島第1原発3号機、圧力抑制室の部屋の扉が開かない。
@ A

B C

 
3月17日(NHK)> 原子力安全委員会が2006年、原発事故に対する原発防災重点区域の拡大を検討した時、原子力安全・保安院は院長自ら反対し、最終的に没とした。

<私見>
この人の過去はネット上に限りなく存在する超有名人であった。そして、この人は紛れもなく原子力ムラの頂点に立つ「村の帝王」である。私自身いままで保安院などという役所があることも知らずに生きてきた。恥ずかしい!

@ A
 
3月17日(中日新聞)> 福井で原発事故想定、市民有志が「拡散」調査
>風船、高浜にも2時間20分後に春日井市高蔵寺町に到達
 
3月20日(中日新聞)> 東大話法、原子力ムラでまん延<安冨 歩・東大教授に聞く
       著書「原発危機と東大話法」(明石書店)⇒

<私見>
東大に限らず、学校の先生は押し並べて上から目線の人が多いと思う。
私の同級生にもかなり学校の先生が居る。小学校、中学校、高等学校と徐々に言葉使いや態度が横柄になっていき、高校あたりでは我慢できないほどである。
どうしてこういう素振りが出てくるのか不思議である。
教えてやっているなどと高邁なことを思っているのであろうか?
大学ともなればその様相はさらに顕著であろうことは容易に推察できる。それでも私大の先生はまだ謙虚な態度が見受けられる。が、国立大、特に東京大学ともなるとその極に達するようだ。

押し並べて国公立の学校の先生は慇懃無礼である。
かくして、相手を傷付けていることも解らない不遜な人種となるのである。このような人種は大戦後の復興とともに着実に勢力を伸ばし、今や世の中を牛耳っている。

 
3月23日(中日新聞)> 面白い写真発見<むなしくそびえる看板(原子力 明るい未来のエネルギー)
 
3月24日(中日新聞)> 大飯原発再稼働に近隣自治体が猛反対

<私見>
2月から関西電力大飯原発3,4号機の再稼働問題に関する報道が激増している。
3月には原子力安全・保安院の安全評価(ストレステスト)一次評価を終了。その内容をチェックした原子力安全委員会は再稼働を承認。地元自治体はこの評価に懐疑的ですんなりとはことが進まない状況にある。
しかし、地元住民の中にはぶっちゃけ再稼働を容認する人も多い。今まで通り、雇用や原発立地対策費確保したいからである。ただ、最近、風船による拡散調査の結果から近隣自治体が再稼働に猛反発している。

最終的には政治判断となるが、事態は地元住民だけでは収まらず、近隣住民の賛否もからみ再稼働の可否決定は困難を極めると思う。日本の民主主義が世界に問われるところである。

 

3月25日(中日新聞)> もんじゅ運営(原子力機構)、関連団体に「会費」8619億円、議員関係団体
(社)原子燃料政策研究会(自民党国会議員6人)にも5年間で会費1200万円を支払っていた。

   
<私見>
「またか!」と、今更ながらの不正に憤懣やるかたない。
非常に残念なことは、ずっと昔から行われてきた不正について、なぜ今頃報道されるのか?
今まで報道関係者は何をしていたのか?天下の不正を白日の下に晒し、不正を正すことは報道の重要な役割だと思う。これまでの経過から「原子力ムラ関連」は不正の実行組織と言える。口悪く言えば、税金に群がるドロボウ集団ともいえる。このような状況は中国共産党政権の腐敗や高級官僚の汚職を笑っていられない、甚だ由々しき問題である。報道者は社会の正義をもっともっと叫んで欲しい。
 
3月26日(NHK)> 東電福島第1原発、2号機格納容器の水位60cm
   
   
3月26日(中日新聞)> 国内運転原発1基に>東電柏崎刈羽6号機停止
 
3月27日(中日新聞)> 福島2号機、内視鏡調査
格納容器の水位60センチ>冷却水ほぼ漏出
3月27日(中日新聞)> 保安院、四国電力伊方原発3号機1次評価OK発表。大飯原発3,4に続き3基目
3月27日(中日新聞)社説> 東電原発全基停止
           柏崎刈羽原発135.6万KW(新潟県)
あと、北海道電力の泊原発3号機が1基のみ稼働。
これも5月には定期点検のため停止するので54基全てが停止する。
<参考>
北海道電力>3基、東北電力4基、東京電力>17基
中部電力>3基、北陸電力>2基、関西電力>11基
中国電力>2基、四国電力>3基、九州電力>6基
 
3月28日(中日新聞)> 菅直人前首相ら民主党国会議員有志約30人が「脱原発・ロードマップを考える会」の設立に向けて準備開始。再生エネルギーの比率などを年次的に計算し、脱原発の実現に向けた工程表を作成

<私見>
原発事故レベル7の非常事態に遭遇した国家元首として、危機打開のため全力でリーダーシップを発揮し、さらに浜岡原発の稼働停止要請など原発事故の教訓を生かした提言を繰り返してこられた菅氏に敬意を表する者である。全面的に支援したい。ただし、エネルギーの確保だけを議論するのではなく、エネルギーの使い方についても大いに議論してもらいたい。使い方にも合理性を求める国家的コンセンサスを構築すべきと考える。

 
3月28日(中日新聞)>
福島第1原発2号機の格納容器内放射線量72900ミリシーベルト
6分で死亡する値>廃炉作業に暗雲<高線量でロボット回路も破壊>耐放射線機器の開発が必要

福島第1原子力発電所事故、2012年3月おしまい

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2012年4月
 
原発事故から1年が経過した。
福島第1原発は廃炉に向かって、今も懸命な正常化活動の真っただ中にある。
(原発以外の主な活動>放射能汚染地域の除染、震災がれきの処理)

原発は2号機以外、ほぼ小康状態となり事故原発の情報は激減している。
そのかわり定期点検中の原発の再稼働問題が焦眉の的となった。
4月関電大飯原発、5月北電泊原発と再稼働を目指す原子炉は2基のみとなった。
これらが再稼働しなければ日本の商業用原発が全て停止する。

中日新聞に見る原発関連報道の件数分析
@ 大飯原発再稼働問題>19件
A 浜岡原発関連    >7件
B 核燃料サイクル関連>5件
C 福島原発事故関連 >5件
D 原発以外のエネルギー情報>3件
E 敦賀原発立地問題>2件
F その他>6件(東電人事、電気料金問題、ほか)

 
3月31日( 中日新聞)
中部電力浜岡原発5号機の復水貯蔵槽に40ヶ所の小穴発見(2月)、内11ヵ所貫通

   
<私見>
原子力発電システムを構成するシステムで、最重要の発電機用蒸気をを冷やし、水を作りだす復水器の部材が海水で簡単に腐食する材質であったなどとは想像もできない。材料は不銹鋼とのことであるが一体どの程度の不銹性であったのかそのことについてなにも発表がない。新聞テレビなどはいつもこの程度の報道で終わっている。

どの報道機関にも科学部などの専門分野はあるはず。
「肉眼では判別できない針の穴ほどの小さな穴だから大したことではない」とはよもや思っていないと思うが、このことを追及したのかどうか強い関心がある。

蟻の一穴から堤防が決壊することは古来から水害の要諦である。小事と侮ることなく復水器そのものの構造にも言及して欲しかった。このことはひとつ浜岡原発にとどまらない。全ての原発に関連する大問題であると思う。

 

3月31日( 中日新聞)>浜岡原発防波壁建造急ピッチ(設計製作施工:JFE津製作所)
4月1日( 中日新聞)>浜岡原発、南海トラフ巨大地震の想定で津波高さ21mに修正、工事中の防波壁不十分
 
 
4月1日( 中日新聞)>福島第1原発の現状>2号機、水位60cm、7万ミリシーベルト
 
4月2日( 中日新聞)>AtoZ 「放射性廃棄物の中間貯蔵」
<私見>
トイレなきマンションと言われる原発であるが、最近また東大、東工大の原子力専門家がちょくちょく顔を出すようになった。1年経過し、のど元過ぎたから国民の批判も薄らいできたのであろう。相変わらずの反省なき、半分脅しの推進肯定論で他を受け付けない物言いに驚いた。安冨 歩氏の「原発危機と東大話法」そのままである。責任を問われると、苦笑いしながら肯定する素振りをするものの 「100%安全なものはこの地球上に存在しない」とうそぶき焦点をはぐらかし、高飛車に自分の責任ではないと結論付ける。

さて、私は放射性廃棄物は福島第1原発敷地内に埋設すべきと考える。この場所は多分30年くらいは立ち寄れない地域と思う。廃棄物の処分場としては最適の立地である。ここの地下300mに高濃度廃棄物を含む近隣の全ての廃棄物を永久貯蔵することを提案したい。多分、巨大な施設になると思うが、放射性廃棄物を他地域にまき散らすこともなく、汚染土地の有効利用もできる。要は感情論ではなく最適解を求めるべきである。


 

 
 
 
4月3日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<事故”犯人”が再稼働旗振り
<私見>
昨年3.11の原発事故直後は専門家として連日連夜テレビ・新聞で説明していたが、メルトダウンが発覚して以来パタッと姿が消えた。やばいことが起こってしまったからだ!
思い起こせば彼らはただ単に原子力の平和利用技術を研究していただけだったのだ。
原発が爆発することなど考えてもいないし、そんな実験などやれるわけがない。自分たちの研究と爆発は無関係であり、こんなことが起こったからと言って責任などとれるわけがない。
しかし、風当たりは強い。かくして嵐が過ぎ去るのをじっと待つこととなる。
このような表に出てこない専門家や研究者は多分ものすごい人数であろう。その中には長年にわたり税金を使って、いかにいい加減な研究を続けてきたか強く反省する者もいるであろう。
しかし、私は許さない!彼らが心底反省し、責任を感じ、表に出て来て責任をとるまでは絶対に許さない!

「原子力」の研究は表向き兵器からエネルギー開発へ移行している。しかし、3.11フクシマ原発事故から「原子力」そのものの存在が疑問視されている。以下のリンク先は原子力関連のおおかたを網羅している。驚くことに、原発関連の書籍、文献は反原発一辺倒である。http://www.arsvi.com/d/npp-b.htm

 
4月4日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<制御棒挿入時間短縮>震災前2.16秒から1.88秒
<私見>
データ改ざんなどオチャノコサイサイ、自浄力皆無の税金ドロボー集団であるから、ちょっと目をそらすと何をしでかすか解ったものではない。今後とも、原子力ムラ住人の挙動には徹底注視、徹底報道のこと。
 
4月5日(中日新聞) >原発暫定基準>ベントフィルター除外<大飯原発、早期再稼働を優先

棚上げされた施設の建設はすくなくとも3,4年はかかる。政府としては、それまで止めておけないので、1次評価の結果をふまえ、ひとまずは将来計画に入れ込むことで再稼働させる方針。

大飯原発安全対策の現状
<数年かかる主な対策>
@ 放射能を防ぐ面心施設の建設
A ベント(排気)フィルターの設置
B 沖側に防潮堤のかさ上げ(3m)
C 海水ポンプを守る防波堤の設置

<完了した主な対策
@ 炉心冷却用の消防ポンプの配備
A 非常用電源車の配備
B 非常用ディーゼルの冷却用ポンプの配備
C 建屋内の浸水対策(海抜11m強まで)

 
<私見>本件は関西電力の意向が強い。
電力供給能力が不足する関西電力としては死活問題である。かといって顧客に節電要請するのはその計画づくりだけでも膨大な時間と金がかかるのでしたくない。中部電力が必死に供給維持を図っているのと対照的だ 。ただ、再稼働した直後に東日本大震災並みの地震が起こった時、「生命と財産」をどう守るのか!
関西電力は不測の事態に備えて、様々な対応策を検討し、周辺地域に提示すべきである。
   
4月5日(中日新聞)>
「話題の発掘」//ニュースの追跡
<核燃料サイクル執着>
原子力ムラ>天下り維持
地元自治体>失業増怖い

<私見>核燃料サイクルは泥沼サイクル
サイクルの一部がこけると、全体がドロドロと崩れる。
これを避けるため政財官学の関係者(原子力ムラ)はサイクル維持に懸命に蠢いている。
ドロドロサイクルのまとめ
@ 原発の再稼働がないと、
A 使用済み核燃料は発生しない
B 今はトラブルで運転していない再処理工場が不要
C プルトニウムを燃料とする「もんじゅ」も不要
D サイクル事業に出資している電力各社の経営圧迫
E 原子力ムラの住人は天下り先や仕事が激減
F 核燃サイクル立地自治体も仕事と交付金激減

 
 
4月5日(中日新聞)> 米、シェールガス革命<日本にとって脱原発の救世主となるか!?!
 
4月6日(中日新聞)>大飯原発再稼働の新基準、首相が大筋了承
<骨子>
基準1、全電源喪失時の事態悪化防止策
@所内電源設備対策、A冷却・注水設備対策、B格納容器破損対策、C管理・計器類設備対策

基準2、国が「東京電力福島第1原発を襲ったような地震・津波が来襲しても、炉心や使用済み燃料プールの冷却を継続し、燃料損傷には至らない」と確認していること。

基準3、事業者が今後取り組むべき課題
@ 原子力安全・保安院によるストレステスト(1次評価)で一層の取り組みを求められた事項
A 福島第1原発事故の技術的知見に関する意見聴取会で示された30の安全対策

   
4月6日(中日新聞)> 原発ゼロ実現、首長15人結束「脱原発をめざす首長会議(仮称)」設立。

<設立趣意書要旨>
原発の安全神話は完全に崩壊した。
住民の犠牲の上に経済が優先されていいわけがない。黙することなく原発に依存しない社会を目指し、再生可能なエネルギーを地域政策として実現させなければならない。

 
 
4月7日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<政権再稼働へ一直線
”即席”新安全基準を決定。政府、原発ゼロ定着を回避。反対派、まやかしに怒り。
   
4月7日(中日新聞)> 原発再稼働の重要対策、
実現の時期を示せない電力会社
4月7日(中日新聞)> 2011年度原発54基の稼働率23.7%。1971年(4基)以降最低(福井33%)
 
4月14日(中日新聞)>大飯原発再稼働方針決定<政府、安全性を強調
   
4月15日(中日新聞)> 政府の関西電力大飯原発再稼働方針を受けて、菅前首相の単独会見要旨
@ 脱原発の中長期の具体的道筋を
A 夏の電力>節電で乗り切れる
B 再稼働>政府の議論は短期的、部分的
 
4月17日(中日新聞)> 政界要人の原発稼働に関する軽率発言頻発
@ 枝野幸男経済産業相>国内で稼働する商業用原発が5月6日以降に「一瞬ゼロになる」と発言
A 仙石由人民主党政調会長代行>「止めた場合、経済と生活がどうなるかを考えておかなければ日本がある意味で集団自殺をするようなことになってしまうのではないか」と、「原発の全停止は集団自殺」と発言
 
4月19日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<大飯原発本当に再稼働必要?
<私見>
昨年の福島第1原発事故以来、電力に関する国民の関心は異常に高まった。その結果、昨夏の節電活動は日本中津々浦々にまで波及し、見事な成果が獲得できた。昨今は電気を水や空気のごとく無意識に使っている人が多いように思う。電気の存在に目覚め、大切に使わなければ!という人々も確実に増えた。しかし、電力会社は無駄でもなんでも、たくさん使ってもらわなければ儲からない。かくして、需要と供給は際限なく上がり続け、「無駄スパイラル」が生まれるのである。

企業や国民はいち早く省エネや節電対策を実施している。企業の中でも製造業は特に厳しく実践している。が、サービス業はまだまだ努力が足りない。24時間営業が当たり前の時代、わずかな客のために煌々と明かりをつけている「コンビニ」、くだらない番組を延延流しているテレビラジオなどなど、「夜間の電力は余っているから」と、放任状態である。このような実態が電気に対する意識を劣化させ、粗末に扱う原因になっている。

夜間電力料金が安いからこのような悪い生活習慣が出来てしまう。意識改革のため夜間電力料金を2倍に引き上げることを提案する。電気の無駄使い防止と電力会社の収益向上に役立つことは間違いない。

 
4月20日(中日新聞)> 核燃料処理費、原発ゼロなら7.1兆円<再処理サイクルを下回る。

<私見>
原発が存在する限り、再利用の有無に関係なく最終処分場は必要である。しかし、原子力ムラは直接処分は絶対容認しない。彼らはあくまで核燃料サイクルの完成を目指し、最悪玉砕するつもりであろう。

 
4月20日(中日新聞)> 20日午前零時、東京電力福島第1原発1〜4号機が法的に「発電所」でなくなる。国内の商業用原発は54基から50基に減る。                 電気事業法
 
4月20日(社)日本原子力産業協会>福島とチェルノブイリ 〜虚構と真実〜

世界原子力協会(WNA)は、福島第一原子力発電所の事故発生から1年を迎えるにあたり、国際機関の専門家3名にチェルノブイリ事故後の被害や福島の今後などについてインタビューを行った動画を本年3月に公開しています。日本原子力産業協会では、WNAから特別な許可を得て、その動画に日本語字幕を追加し、JaifTvで公開することにいたしました。WNAにつきましては、以下をご参照ください。
http://www.world-nuclear.org/

 
4月22日(中日新聞)> 福島第1原発の現状<1号機から4号機まで発電所でなくなる>4基は廃止
 
 
4月22日(中日新聞)> レベル7、「第7部 浜通りの見た夢」5回連載
<私見>
本稿は開沼 博氏の「フクシマ論 原子力ムラはなぜ生まれたのか」で、過疎で貧しい田舎街が宝くじにでも当たったようなあぶく銭で、いかに退廃していったかを詳細に分析している。
改めて、新聞社が取材したのであろうがその意義は多きなものがある。なぜなら原発を立地した自治体は原子力ムラを構成する重要な要素だからである。
今後とも原子力ムラ解体を目指し、境界を設けず、全方位で厳しく追及して欲しい。
   
4月25日の関西電力大飯原発の再稼動に対する住民説明会の報道では、原発マネーが地元住民の生活に深く浸透しており、反対しづらい雰囲気にあるとし、町財政130億円の40%〜50%が原発マネーに依存している実態を明らかにしている(原発交付金25億円、原発関連施設の固定資産税・法人税30億円)

福島原発事故の発生で日本のみならず全世界的に脱原発は時代の趨勢となった。
これまで潤ってきた原発立地地域は時代の流れから外れつつあります。
このような現象は技術革新の歴史からも世界的に多くの実例がある。
石炭、繊維などの産業はある時期から衰退し、絶滅状態となった。典型的なものが北海道夕張である。
日本中至る所にあった織布工場は消えた。鉄鋼・造船・自動車も世界の牽引役ではなくなりつつある。

大飯町の皆さん、不労所得で生活する不純な習慣を改めてください。自分で汗して働いてください。
どんなに貧しくても、自分で稼いだ金なら生きている実感があります。誇りがあります。頑張ってください。

 
4月24日(中日新聞)> 福島第1原発の周辺地域の年間放射線量予測<20年後も帰還困難地域在り
 
4月25日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<
「放射線基準、科学の名を借りた壮大なウソだ!」>広島で被爆医療の肥田医師が批判
源流は原爆傷害調査委員会(ABCC)の調査活動。
<私見>
原子力研究者による興味本位の人体実験としか言いようがない。
しかし、残念なことに、このようなことは歴史上、枚挙にいとまがない。人類の歴史はいつも人体実験だ。
 
4月26日(中日新聞)> 来月5日、原発ゼロに
北海道電力泊原発3号機が定期検査
4月26日(中日新聞)>
「話題の発掘」//ニュースの追跡
東電トップ再稼動人事
新会長に賠償機構の下河辺氏>
政府、核燃サイクル・銀行・原発メーカーの
保護に躍起
 
4月26日(中日新聞)> 敦賀原発に「破砕帯」<立地不適格なら廃炉>初の事例に保安院困惑
<私見>
4月24日の報道>23日、中国浙江省嘉興市海塩鎮で開催された「日中原子力安全強化・技術フォーラム」に出席した全国原子力発電所所在市町村協議会長の福井県敦賀市の河瀬一治市長が「日本では反原発の動きが活発で、冷静な議論ができない雰囲気さえある」という発言には驚愕した。原発関連の組織の長であるならば、レベル7の原発事故を体験した日本人として原発7基を有する海塩鎮に対し、もう少しましなコメントをして欲しかった。残念である!
 
4月27日(NHKニュース)>原発の津波対策で安全新基準
   
4月30日(中日新聞)>
日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)は発電もしていない停止中の施設であるが、蒸気を作る熱交換器のナトリウムが固まらないように運転していなくても温め(200℃)続けなければならない。このために消費する電力は年間8550万KWH(約24000世帯分の電力)となる。
<私見>
核燃料サイクルの一環である「もんじゅ」も問題続きで稼働の目途が立っていない。現状維持でも膨大な人・物・金が必要である。
継続の是非はそれこそ「政治決断」が求められる。
   

福島第1原子力発電所事故、2012年4月おしまい

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2012年5月
 
福島第1原発は依然として近寄りがたい状況にあり、数百人規模?の専門家と作業員が現状の正常化と廃炉 技術の研究開発に懸命な取り組みを行っている。

今だに手こずっているのは放射能汚染地域の除染と震災がれきの処理である。
3月11日の水素爆発による広域の汚染は線量計で測定できる場所だけでは解決しない。
山から森から川からいくらでも流れてくる。従って、数十年単位の長期間に亘って危険地域なのである。従って、震災がれきも放射能で汚染されているかいないかで処理方法も根本的に異なる。何度も言うが、汚染の可否に関係なく、瓦礫は地元で処理すべきである

地元は「思いやり」とか「絆」とか叫んで、なんとか外で処理させようとしている。
地元の切なる願いに呼応しないと、冷酷非情扱いされてしまう。
このような脅迫的環境が日本全国にまん延しており、当の地元は端から処理放棄している。
智恵を絞って欲しい。「そんなこと!」などと、出来ない理由を叫ぶのではなく、出来る方法を考えるのである。逃げずに自分の頭で考えてほしい。さすれば、日本中から支援の手があろう。

さて、日本の商業用原発50基が全て停止した。
4月、再稼働を目指した関電大飯原発(福井)は地元町議会は再稼働を議決したが、周辺自治体(滋賀県、京都府、岐阜県、大阪市など)は放射能汚染を懸念して全てが反対している。
日本で稼働するただ1基残った北電泊原発は計画通り5月5日、定期点検のため停止した。

このことは世界のエネルギー関連情報でも特筆すべきものである。
日本の今後のエネルギー政策は間違いなく、世界が注目するところとなった。
先月この欄で最近の原発関連報道の分析を提示したが、今後は原発情報だけでなく脱原発を目指すエネルギー全般の報道が要点となろう。そこで、「世界の電力事情」を提案したい。

世界はエネルギー確保に対してどう対応しようとしているのか?先進国はもとより途上国などについて、すべての国の考え方、実情などを取材し普く報道して欲しい。

 

5月2日( 中日新聞) >電力業界、自治体へ5年間(2007年〜2011年)で287億円寄付
 
<私見>
電気料金が総括原価方式で算定される限り、このような経費の増大は屁でもない。
最悪なのは浜岡原発を有する静岡県である。浜岡原発1,2号機の廃止に伴い、国からの交付金が打ち切られるや直ちに中部電力に対し、「寄付金」というまい手を考えて穴埋めを要求した。暴力団まがいのオドシ、タカリである。このようなタカリは原発立地自治体の全てに当然のごとくまん延している。時として、原発に関係のない事案を口実として寄付を迫る。

なんともいやはや、北から南の端の沖縄まで日本中で大なり小なり「タカリ」の構図が定着している。汗水たらして働かなくても、ちょっと脅せばガッポリ金が入ってくる。
うまい金づるを掴んだからには死んでも離さない執念が見え隠れする。
立地自治体の住民はこういうことをどう思っているのだろうか?伺いたいものである。

 
5月3日( 中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<元外務官僚の脱原発闘争
村田光平氏(1938年生まれ)、略歴>東大法学部卒、外務省、中東第一課長、アルジェリア公使、フランス公使、セネガル大使、スイス大使、東海学園大教授。
 
村田氏の警告
@ 福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールの燃料棒1535体の緊急処理
  4号機建屋は水素爆発でボロボロだ!地震が起これば倒壊の危険があり、倒壊すれば燃料棒は溶け、大量の放射性物質が放出する。さらにこれが共用プールの1万体に波及すれば被害は日本に留まらず世界の破滅へと繋がる。

A 福島の最大の教訓は「危険な科学技術はゼロにしなければならない」ということ。ゼロにならない限り、何基減らそうが結果は同じ。放射能の被害は無限大だ。

B 今こそ、物質的な豊かさより精神的な豊かさ重視へとシフトしていくべきだ。利用するエネルギーを再生可能な範囲だけにとどめることも不可能ではない。

 
<私見>
記事の中から適当に氏の警告を抽出してみた。いちいち納得できるもので、私とほとんど同じ人種であることを確認した。などと勝手なこと言ってるだけでは非礼と感じ、「村田光平」でネット検索して見た。半端な人ではないことがよく解った。これほどまでに世界中に原発廃止を提言し続けるのは「警告A」が信念となっているからと思う。

私はかねてより「地震大国日本には原発は不適合である」と指摘してきた。村田氏の警告に意を強くし、「原発即時廃止工程」に入るべしと提言したい。村田氏におかれては、お身体ご自愛のうえ、益々のご活躍を期待いたします。

追伸
サイトの「近況報告」のなかで、3月25日付け野田総理大臣あての書簡に紹介されていた
【ドイツZDFテレビ: 「フクシマのうそ」】(29分のドキュメンタリー)が衝撃でした。
皆さんにも是非ご覧いただきたいので紹介します。
http://kingo999.blog.fc2.com/blog-entry-546.html

 
5月4日( 中日新聞)>各地の原発立地近く(約10Km)に活断層の存在発覚
指摘者>変動地形学<渡辺満久東洋大教授、鈴木康弘名古屋大教授
@ 北陸電力志賀原発(石川県志賀町) A 電源開発大間原発(青森県大間町)<建設中
 
<私見>
地震研究者がいくら指摘しようが、原子力ムラは無視してきた。今でもそれは続いているようだ。
電力事業者は自分に不都合なデータは「根拠希薄」として無視している。
ただ地震の予知技術は遅々として進んでおらず、地震学者の信頼が欠如していることは事実である。
政府は地震大国日本の地形・地質の研究を強化すべきである。
   
5月4日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<放射線教育、福島で悩み尽きず
              教材さえなく、人権守れるか
<私見>このような話はまことやるせない!
「原子力は安全」ということで、ずっと安全神話を教育してきた。「原発が事故を起こすとどうなるのか」などと言うシナリオを学校では教えていないし、教材も準備していない。しかし福島原発事故で大量の放射性物質が放出された3.11以降は黙っているわけにはいかない。地元の先生がたは自分で教材を作るべきである。
幸いにもネットは教材の宝庫である。が、使えない。いや、使ってはいけない内容もありそう!しかし、原子力の正しい知識は教えるべきである。
5月4日(中日新聞)> 泊3号機、明日停止

地元で海水温監視34年間>齋藤武一さん(59歳)

齋藤さん曰く、「これからは原発に頼らずに生きていく住民の覚悟が問われる番

 
5月5日(NHKニュース)>北海道電力泊原発、定期検査のための運転停止準備作業
電力各社、全国の原発19基について、「ストレステスト」国に提出
     
 
 
5月6日(中日新聞)> 北海道電力泊原発3号機定期検査で停止<日本の商業用原発42年ぶりに全基停止
 
5月6日(NHKニュース)>北海道電力泊原発、
定期検査のための運転停止<国内原発すべて停止
5月6日(47News)>福井県原発13基の運転状況
 
5月8日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<津波で過酷事故「みんな知ってた」
福島第1原発の元技術者木村俊雄さん証言>東電、ごまかしの末路<不具合調査もせず「安全」

木村さんの警告>いたる所に断層がある日本で、安全に原発を動かすのは不可能。原発を再稼働させるよりも、どうして政府は電力のピークをずらすことを考えないのか。それこそ政治判断でできる。みんなが少しずつ、できることをやっていけばよい。

 
5月10日(中日新聞)>
政府、東電の発送電分離を
社内分社化の突破口として組織改革を狙う。
賠償総額5兆円を超える可能性あり
5月11日(中日新聞)>
滋賀県が放射能汚染の
長期予測システムづくりに着手

5月13日(中日新聞)>浜岡原発再稼働論議時期尚早<30Km圏内の首長全員NO

 

5月14日(中日新聞)>核燃料再処理工場、維持だけで年1100億円
(放射線管理や点検費など)

5月14日(中日新聞)>
 大飯原発再稼働問題、
大飯町議会が容認
>賛成11反対1

5月14日(中日新聞)>
浜岡原発全停止から1年、
再稼働に渦巻く賛否
  @原発の是非を問う、住民投票に向けて
署名活動
A地元は早期運転を望む声もあり
 
<私見>
原子力研究者による使用済み核燃料の再利用施設に関する情報は継続的に厳しく報道されており、大変結構なことである。トイレのないマンションにこれ以上人を住まわせることはできない。
1日も早く解体して、地中深く埋設して欲しい。日本には見込みゼロの研究開発事業にこれ以上お金を懸ける余裕はない。これだけのお金があれば真に安心安全なエネルギー開発ができる。
どうか今後とも、原子力ムラのためだけの成果のない原子力事業を厳しく追及して欲しい。
   
 
5月15日(中日新聞)>防潮堤建設 (47News) 5月16日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<農業の復興は土壌測定から始まる。仙台の有機農家「石森秀彦」さん(52歳)>自宅にセシウム測定所

5月17日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<原子力ムラから再稼働にNO <私見>
自分の身体は自分で守る!!これを貫くには泣き言を言わず、ひたすら学んで、自分の考えを確立しなければならない。大概の人は途中であきらめるが、この人のように信念を獲得した人もいる。尊敬します!
もんじゅ所管機構の労組【日本原子力研究開発機構労働組合(通称:原研労組)】が声明>「たとえ数千年に一度の天災であっても、広範な放射能汚染で国を危機に陥れるようなものは運転すべきではない」

原研労組の岩井 孝中央執行委員長は「原子力ムラの片隅にいる者として、福島原発で事故を防げなかったことに悔いが残る」と率直に謝罪

 
5月18日(47News)> 福島第1原発事故 避難区域の低線量地域 環境省調査
(河北新報)

最高は福島県双葉町山田の毎時84.8マイクロシーベルト(年間約450ミリシーベルト)。
最低は南相馬市小高区の0.1マイクロシーベルト(約0.5ミリシーベルト)だった。
国が直接行う除染実施計画の策定に役立てる

調査対象は、避難区域指定が解除された地域を含む双葉郡7町村と南相馬市、田村市、川俣町、飯舘村の計11市町村。
測定は昨年11月〜ことし4月に実施した。

住居や田畑のある地域を100メートル四方で格子状に区切り、計2万3486地点で測った。調査には衛星利用測位システム(GPS)と放射線測定器を積んだ車や無人ヘリコプターを用いたほか、東京電力の作業員による地表1メートルでの測定が行われた。

5月19日( 中日新聞) >静岡県は中電に対し、浜岡廃止(1,2号機)に伴う交付金打ち切りの肩代わりを要求

 
5月20日(47News)> 東北の主要企業 脱原発依存「賛成」46.5%(河北新報)

本社の所在県別では、6県全てで賛成派が反対派を上回った。賛成派の割合は、原発が立地しない岩手が80.0%、山形が50.0%で、東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)を抱える宮城も47.3%に達した。原発事故と向き合う福島は42.9%で、「分からない」と同数。東北電東通原発(東通村)などが立地する青森は36.4%。秋田は25.0%で残りは全て「分からない」だった。

業種別で賛成が目立つのは食品・外食(80%・0)、
製造業(64.3%)、百貨店・スーパー(57.2%)など。

アンケートは4月、東北の120社を対象に郵送で行い、73社が回答した。
 
5月20日(中日新聞)> 福島第1原発の現状
1〜4号機前の専用港内の改定に粘土とセメントを混ぜた固化剤をまき、厚さ40cm前後のセメント層が完成。これで海底に積もった放射性物質が船の出入りなどで舞い上がらないように閉じ込める作業が完了した。
港内では1Kg当たり160万ベクレルの放射性セシウムが検出されたこともあった。
 
5月22日(中日新聞)> 福島第1原発1号機水位40cm
配管の穴から漏水か?(JNES解析)
             JNES(原子力安全基盤機構)
毎時約6トンの冷却水を注入しているがそのほとんどが漏れている。(2号機は実測で約60cm)
水は損傷部から原子炉建屋地下に流れ出し、建屋間の配管用穴からタービン建屋に流出か?

2号機格納容器内の放射線量は72000ミリシーベルト
(人間は6分で死ぬ)ということが解っているが、廃炉には格納容器に水を張り、原子炉を水没させ、この高放射線量を遮断しなければ作業できない。

政府と東電の工程表
2014年末頃から1年かけて損傷場所の調査補修
2016年には格納容器に水が溜まり始める。
ただ、漏水穴をふさぐ方法は未決。

 
5月22日(中日新聞)>
日本原燃、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の運転再開へ準備 >工場完成は今年10月予定。
5月23日(中日新聞)>
文科省、高速増殖炉もんじゅの開発継続可否の選択肢4案提示

<私見>
これまで30年弱かけて研究してきた研究者や専門家に成功の可能性を、聞きたい。但し、成功というのは100%の安全を保証しなければならない。
理由は明白であり説明するまでもない。
(自動車の不良率はオングストロームレベルである)

 
5月半ば頃から、核燃サイクル再開問題、電気料金の値上げ問題、老朽原発の寿命延長問題、原発再稼働問題など原発関連の重要課題が連日報道されてきた。
内容は「今さら」と、辟易するほどの情けない問題である。全ては国民の無知蒙昧に起因する。

「お客様は神様である」とは、某電気メーカー創業者の弁であるが、そのお客様(国民)がエネルギーを水や空気のように勝手気ままに費消。それでも電力会社は神様のニーズに応えるべく、必死にエネルギー確保に奔走してきた。その結果が今日の体たらくである。今さら、「電気代が高い」だの、「無駄な研究開発」だの、「設備の安全性」だのと騒ぐほうがおかしい。自業自得、天罰である。

ただそんななか、相変わらず今まで通りの言動と行動を続けている国民の居ることが不思議である。
反省しない人は進歩しない。社会・国家は人の集まりである。従って、反省しない社会・国家は発展しないのである。

 
5月23日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<仏、オランド新大統領始動>減原発の本気度

米国に次ぐ世界第2の原子力大国フランスで新大統領になったオランド氏が掲げる「減原発」(現状58基の原発で電力供給の75%を賄っているが、これを2025年までに50%に減らす)公約とは何か。

   
<私見>資料:Wikipedia「世界の地震記録」

ヨーロッパ諸国と日本とでは地震の危険度は天地の違いがある。すなわち、フランス周辺国(イギリス、ベルギー、ドイツ、スイス、スペイン)には有史以来地震は発生していない。イタリアは地震国であるが、フランスとの国境沿いではなく中部以南で多発している。ヨーロッパでもっとも多いのはイタリア27回、次いでギリシャ20回である。
数え切れないほどの日本とは大違いである。
(参考>北米:6回)

これが日本が原発立地不適国であると指摘する理由である。コンニャクの上に立地する日本国ではどのような構築物も安全安心に立地できない。

有史以来、壊れては作り、流れては作りしてきたのが日本国家であった。22日開業した「スカイツリー」は1000年の技「心柱」で支えるとしているが設計(想定)は人智であり、絶対安全はありえない。砂上の楼閣にならぬよう祈る。

 
5月23日、24日(中日新聞)>
 電力10社の電力利益の69%が
家庭向けから稼いでいた。
5月24日(中日新聞)>
東電、家庭向け電気料金のアンペア契約別値上げ幅の試算公表

5月26日(NHKニュース)>
福島第1原発、3回目公開
>4号機、初めて公開

5月26日(47News)>
黄色部分は原子炉格納容器の蓋

   
 
5月27日(中日新聞)> 福島第1原発3回目公開。4号機初公開。厚さ1mの壁、瓦礫に。
汚染水タンク総数約1000基(格納容量約20万トン)現状、既に15万5千トン収容。今後約4ヶ月で一杯。
これ以上のタンク設置は限界なので、ため池を造成中。
汚染水は塩分と放射性セシウムはほぼ除去されているが、ストロンチウムは残っている。
これを除去できる装置を現在建設中で、完成は秋頃の予定。

 

 
福島第1原発の現状>1〜3号機<1号機の水位わずか40cm>毎時6トンの冷却水はほとんど漏水か
 
5月30日(中日新聞)> 冷却水漏れの要因調査

5月29日(中日新聞)> マグロからセシウム検出

米スタンフォード大学ほかの研究チームは昨年8月、
米加州サンディエゴ沖でクロマグロ15匹を捕獲。
調査の結果、セシウム134を1Kg当たり4ベクレル、
セシウム137を6.3ベクレル検出した。

2008年捕獲のクロマグロはごく微量であったことから
昨年のセシウム量は福島原発事故の影響と断定

 
5月29日(中日新聞)>「話題の発掘」//ニュースの追跡<元保安院長の参考人招致、民自が反対
5月29日(中日新聞)>官邸と東電、事故調主張の食い違い顕著
5月29日(中日新聞)>静岡県知事、任期中(来年夏満了)の浜岡原発再稼働否定

<私見>
これらは全てが自己保身につながっている。お互いに責任を転嫁し、自分は正しいとなすり合っている。
たとえ自分が間違っていても、絶対にそれを認めない。最早、中国人並み?いやそれ以上である。

中国には「死んでも自分の誤りを認めない」という言葉がある。それは、死不認錯si3 bu ren4 cuo4
「政治家も官僚も国民の税金で生計を立てている。東電は電力という公益事業を行っている。
しかし、このような国家国民の利益を最優先に考えなくてはならない人々が私欲にとらわれてしまっては日本国もおしまいである。人口の減少とともに2000有余年の歴史に幕が下りるのも間近いようだ!

 
5月28日(社)日本原子力産業協会>第45回原産年次大会および日英原子力サミット

福島第1原子力発電所事故、2012年5月おしまい

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2012年6月
 
先月ここで、手こずっている震災がれきの処理 は地元で行うべきである。さらに、方法は街づくりのキモとして地元が自分で考えるべきと、持論を申し上げた。くしくも、横浜国立大名誉教授の宮脇 昭氏(生態学)84歳の「2万人の鎮魂の森づくりを震災瓦礫で建設しよう!」という提案のもと、「森の防潮堤」づくりが動き出した。
詳細は6月3日の報道ステーションSUNDAY、「震災ガレキで”森の防潮堤”〜84歳学者の挑戦に密着〜」をご覧ください。

さて、懸案の大飯原発3,4号機は、周辺自治体はもとより全国の圧倒的反対にもかかわらず、原発立地地元大飯町と福井県知事の容認のもと政府は再稼働を決定した。
この決定の奥底にドロドロとした原子力ムラの悲しい宿命がある。

今月のエネルギー関連報道は以下の通り、 福島第1原発事故以後、50基全てが停止したあとの最大関心事である「大飯原発再稼働問題」が一番多かった。(中日新聞の報道件数)

@ 福島第1原発関連        11件
A 大飯原発再稼働問題      31件
B 福島・大飯以外の原発関連   24件
C 原発以外のエネルギー関連   5件
D その他原子力関連        11件
E 電力業界関連           15件

<報道関係への要望>
大飯原発再稼働決定の後、なし崩し的に再稼働が進むようなことにならないよう厳しく監視し、脱原発に向けて緩むことなく、的確に報道して欲しい。

 

6月1日( 中日新聞) >世界の「脱原発」遠く<日本原子力産業協会2011.1.1のデータより
世界で9基(独逸8基、英国1基)の原発が閉鎖され、全部で427基となった。
福島第1原発のメルトダウン事故で4基の廃炉が決定した後でも世界では運転開始や増設や建設計画は目白押しである。
すなわち、インド・中国・韓国・パキスタンで1基づつ運転開始。
特に中国は稼働中14基、建設・計画中合わせて56基、ロシアは28基稼働中、25基が建設計画中。インドは稼働中20基、11基の建設計画。

<私見>
「日本原子力産業協会」の存在を初めて知った。早速サイトで確認。驚くべき組織に愕然。
ここの仕事は、次のようなものであった。「わが国のエネルギー問題における原子力利用の重要性を踏まえ、国民的立場に立って原子力の平和利用を進めるとの産業界の総意に基づき、直面する課題の解決に主体的に行動することを目的とする公益法人。

事業の理念は立派であるが、言ってることと、やってることが大きく乖離した欺瞞組織だ。
羞恥心のかけらもない巨大な原子力ムラを構成する税金ドロボー組織の一翼をしっかり担っていると感じた。皆さんも一度覗いて見て欲しい。
(社)日本原子力産業協会>第45回原産年次大会および日英原子力サミット

   
6月1日( 中日新聞) >関西広域連合、大飯原発再稼働一転容認
関電と政府の節電脅迫連合による電力需給危機回避要請に押し切られる。
関西広域連合とは、滋賀、大阪、京都、兵庫、和歌山、徳島、鳥取の7府県と大阪、堺の2政令市で構成する特別地方公共団体。
国の出先機関の受け皿として国からの事務や権限移譲実現などを目指し、2010年12月に設立。防災や医療など府県域を越えた行政課題に取り組む。
   
6月1日( 中日新聞) >中電、7月1日付けで静岡県御前崎市の浜岡原発構内に原子力を専門に研究する「原子力安全技術研究所」(原安技研)の新設を発表。
<研究課題>
@ 廃炉作業中の1,2号機の老朽化調査
A 地震観測データ活用で地震の早期検知と原子炉停止判断応用
B トリウム原発、次世代核燃料サイクル技術の開発

このほかの原子力専門研究所は関西電力美浜原発立地の福井県美浜町

 

6月3日(報道ステーションSUNDAY)>震災がれきで”森の防潮堤”84歳学者の挑戦抜粋

 
6月3日( 中日新聞) >海洋発電システム
発明者>神戸大西岡俊久名誉教授
世界130カ国に特許申請

海底1000mの発電機に海水を落とせばネプチューン1基で原発1000基分の10億KWが発電できるという夢のような話。

6月5日( 中日新聞) >大飯原発再稼働問題
細野原発事故担当相の名前「ほその」をもじった抗議看板に座布団3枚(^v^)

 
6月5日( 中日新聞) >日本原子力研究開発機構(茨城県東海村)のウエブサイトで問題表現
<私見>
記事ではすでにウエブサイトから消え、「工事中」とのことであったが、急いで検索したら別の場所に残っていた。それが上図である。いろいろ物議をかもしているが、皆さんはどう考えますか?

なお、このアイデア(夫婦喧嘩)は地元の主婦6人が10年来の活動から発案されたものとのこと
原子力機構は専門用語を解りやすくするための例えとして採用したと思うが、私が見るにこの例えではますます解らなくなってしまう。
対策として、「放射線」、「放射能」、「放射性物質」それぞれを図形化して会話の中にちりばめると具体的な形が見えるので理解し易いのではと提案したい。

福島原発事故の後でなければ、冗談半分で通ったかもしれないが、時期が悪かったようだ(*_*;

 
6月6日( 中日新聞)>「あの法律」は機能したか?
再稼働への検証不可欠>松原隆一郎東京大学教授

あの法律とは>原子力災害対策特別措置法(1999年9月の東海村JCO臨界事故後制定)
首相が原子力緊急事態宣言を出した場合は首相に全権が集中し、政府・地方自治体・原子力事業者を直接指揮できる。が、菅前首相は当時、「上がってくるべき予測や状況把握が上がってこなかったために東電にさまざま介入した」と弁明している。

<私見>
国会事故調査委員会による福島第1原発事故の検証は原子力ムラ(東電、電気事業連合会、関連省庁)と国(菅直人前首相)の責任者に対する事情聴取で行われているが、どちらも重大事故の責任を取りたくないので、どちらも本当のことを言わない。
これでは真因を究明することはできない。
そもそも原発事故そのものを想定していなかった東電はじめとする原子力ムラの面々は福島原発の事態にただただ右往左往するだけで具体的で適切な対応が出来ていなかった 。
(事故当日のテレビ報道から推察)

1999年に制定された特別措置法も東海村JCO臨界事故の始末書程度の位置づけではなかったか。企業におけるリコールやクレームに対する再発防止活動とはかけ離れたもので、とりあえず世間に対して頭を下げておく儀礼的な行動であったと思う。作っただけで守る気のない法律であるから、政府も東電もこのような法律があることすら忘れている。
メチャクチャな無責任国家「日本」の行く末は真っ暗闇である。

 

6月7日(中日新聞)> 大飯原発のイメージと再稼働の仕組み

   
6月7日(中日新聞)> 大飯原発原子炉直下に破砕帯の存在指摘も、関電は無視。
>名大鈴木康弘教授・東洋大渡辺満久教授
<私見>過去地震は?
    6月10日(中日新聞)> 大飯原発再稼働に賛否、国を二分。地元は複雑心境(安全と雇用)、周辺自治体は反対の怒号
 
6月10日(中日新聞)>
世界の再生エネ投資額(2011年度約20兆円)の国際比較

<私見>
日本は相変わらず国家ビジョンを自分の頭で考えない日和見主義国家である。

国家の運営を司る政官が自利を追い求める腐りきった集団に成り下がっている現状において、何が国家の安全と繁栄につながるのかを導き出せるわけがない。この責任は残念ながらこの集団を選んだ我々にある。

 

 
6月12日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<原子力ムラ、処罰を
福島県民1300人が告訴状
私見<やっと立ちあがったようで、喜ばしいかぎりだ!
 
6月13日(中日新聞)> 福井県西川知事、大飯原発視察し安全対策を確認。容認意向示す
6月13日(中日新聞)>「さようなら原発1000万人署名」報告集会 (大江健三郎提唱)
(場所:東京・永田町、衆院第1議員会館
<私見>  
原発立地自治体は表面的には再稼働反対の姿勢を示している。が、「背に腹は代えられない」として首長自らが容認の先頭に立ち、住民の説得に努めている。
かたや、原発未立地で電力受給自治体の住民は各界の著名人を担いで原発反対運動を展開している。
このような両極端の動きは沖縄の米軍基地賛否と共通する。住民となると簡単に割り切れないのである。が、どう生きるかは住民が決めることであり、国とか政治とかに求めるものではないはずなのに、札束でほっぺたをたたかれるとなぜか気持ちが変わるのは意志薄弱と言うより卑怯者である。今や日本国はこのような将来展望のできない愚かな人間集団となり下がった。
 
6月13日(中日新聞)>「話題の発掘」//ニュースの追跡<再稼働決定の大飯原発の安全
<私見>この記事では改めて思うことが多い。
@ 野田首相は「私の責任」として大飯原発の再稼働を進めるつもりであるが、福島原発事故の責任問題がはっきりしない状況下では詭弁である。まずは、原子力ムラを構成する主要関係者(過去に遡り)には生死にかかわらず、それなりの責任を取ってもらいたい。
それにしても責任という言葉が軽々に飛び交う様は日本国の終末が近いことを示している。

A 新しい原子力規制組織の中身についての議論では、これまた無責任な発言が飛び交っている。その典型が、原子力資料情報室の伴英幸共同代表である。
「原発事故発生時は現場の判断に任せるが、最終責任は首相がとる」。
現場が勝手に処理して、どうにもならないときは政治が責任を取るとは一体どういう事態なのか。そして、伴氏は最後にこうも付け加える「現場の判断を尊重することは基本であるが、必要以上に首相の権限や責任を弱めることには違和感がある」と結ぶ。

これぞ安富歩氏の「東大話法」そのものである。こういう物言いで彼らは最後の責任から自らを解放している。規制組織を構成する専門家の考え方も十人十色であり、緊急事態では全員がいわゆる「東大話法」を駆使して、責任回避する。こんな無責任組織ならなくてもよい。

政治家に望む。エネルギー確保に原子力が必要だと思うなら事故処理の最終責任ではなく、日本における「原発立地の適否」について、責任を発揮して欲しい。

 
6月14日(中日新聞)>「話題の発掘」//ニュースの追跡<大飯原発再稼働にモノ申す
野田演説の矛盾と詭弁に7人の識者が苦言を呈する
@ 田中優子氏(法政大教授、江戸学)
<地震国日本に立地する原発そのもの>原稿は書いた官僚が国民をバカと決めつけている。
A 松本 哉(はじめ)氏(東京・高円寺、リサイクルショップ「素人の乱」店主)
<演説する首相の姿は「洗濯機のカビ」>放置すると大繁殖し、手がつけられない。
B 玄侑宗久(げんゆうそうきゅう)氏(福島県三春町の僧侶・作家)
<福島の経験からなにも学んでいない>「首相会見とかけて、トイレのあとの猫のお尻と解きます。
その心は、完全に(国民を)なめてます」
C 柄谷行人(からたにこうじん)氏(文芸評論家)
<国のため、国民を犠牲にする決断>首相の「私の責任で」は官僚の策略(責任回避)
D 内田 樹(たつる)氏(神戸女学院大名誉教授)
<あの演説が学生のリポートなら零点だ>二つの意味で使った「国民の生活を守る」は詭弁
E 宮崎 学(作家)<原発中毒。電力危機を理由に国民に対する恫喝>
<薬物を止めない言い訳を滔々(とうとう)と主張する薬物依存症者の姿>
F 高村 薫氏(作家)<電力会社の広告塔。しゃべる人形>
矛盾する内容(安全判断の基準は暫定的でも安全は確保した)を官僚の作文通り平然としゃべる人が本当に「私の責任」を持てるのか?
<私見>この記事は視点が面白い(^_^)v。このような解り易さが今後も欲しい。
   
6月14日(中日新聞)>社会時評<高村薫>思考停止の大飯原発再稼働方針
<私見>高村氏は同志社大の浜教授と並び、私とはピッタリ波長だ!
論説の端から端まで文句なし(^^♪。今後とも辛口の提言を期待します。
   
6月15日(中日新聞)>原子力規制委員会、9月めど発足。原子力ムラの逆襲「40年廃炉」は新組織が判断<新組織の陣容は1,000人規模で復職、再就職は原則禁止     6月16日(中日新聞)>「話題の発掘」//ニュースの追跡<原子力規制委法案が衆院通過
寄付受け取り、再就職制限をしても原子力ムラと決別できる人選ができるかどうか疑問。
政治家は楽観的、識者は悲観的。

コメントした識者
@ 前内閣官房国家戦略室審議官、梶山恵司氏
A 元東芝技術者、渡辺敦雄氏
B 元東芝格納容器設計者、後藤政志氏
C 京大原子炉実験所、小出裕章助教授

   
6月16日(中日新聞)>政府、大飯再稼働を決定<福井県知事が同意
   

(6月17日)
 
大飯原発とは>加圧水型軽水炉(PWR)4基、総出力471万KW(製造メーカー三菱/WH)1,2号機(三菱重工製)、3,4号機(三菱重工/WH製)3,4号機は各118万KW
営業運転>1号機1979年3月、2号機1979年12月、3号機1991年、4号機1993年
1,2号機は33年経過、3,4号機は約20年経過
<参考>
福島第1原発1〜4号機とは>沸騰水型軽水炉(BWR)製造メーカー:GE、東芝、日立
   
6月16日(中日新聞)>大飯原発再稼働決定<地元、期待と不安
<私見>  
上のような写真を見るとき、言いようのないせつなさを覚える。

福島第1原発の事故で放射能汚染は原発立地地域だけに留まらず、広範な周辺地域をも巻き込むことがはっきりした。原発事故の恐ろしさをまざまざと見せつけられた後においての再稼働はとても容認できるものではない。しかし、地元経済は原発事業でなりたっており、これがなくなれば立ちゆかない。このジレンマを今、地元住民は思い知らされている。
稼働も地獄!廃止も地獄なのである。
豊かな町づくりを原発立地で成し遂げてきた大飯町、その原発エネルギーで豊かな町づくりが可能となった周辺地域。お互いさまである。こういう時こそ「思いやり」や「絆」が必要である。

とは言うものの、原発は地震大国日本には不適当であり、完全廃止しなければならない。
日本の科学技術力を結集すれば、原子力に頼らないエネルギーは必ず開発できる。

   
6月17日(中日新聞)>大飯原発再稼働、抜本的安全策先送り
   
6月17日(中日新聞)>大飯原発3,4号機、蒸気発生器のトラブル多発
   
6月17日(中日新聞)>大飯原発再稼働決定、再稼働ドミノの恐れ
関電美浜>大飯に続き狙い、中電浜岡>自治体は津波対策強調、北陸志賀>市民は追従警戒

次の焦点は、@ 安全評価1次の最終段階にある四国電力伊方原発3号機、
A 冬の計画停電を回避したい北海道電力泊原発1,2号機

   
6月17日(中日新聞)>中部の節電目標解除、
関西5〜10%に緩和
6月18日(中日新聞)>核のごみ処分、
地層方式困難<日本学術会議、議論2年で結論

原子力発電環境整備機構NUMO公式サイト
<私見>
原発は行くも地獄、止まるも地獄!悪魔の産物
これ以上増やさないことが第1の良策である。
   
6月18日(中日新聞)>大飯原発再稼働に対する中部地区民主党国会議員の意思調査
<私見>
結論として、このようなアンケート調査は全く意味がない。
政党や首相の支持率調査と同じでなんの参考にもならないことは、自明である。
今や、日本全国アンケートばやりであるが、遊びで面白半分に調べるのなら文句は言わないが、これをテレビ・新聞・ラジオなどで公表することは不謹慎と言わざるを得ない。
結果は質問を受ける対象者である国会議員の質の悪さが露呈しておりはなはだ恥ずかしい。
   
6月18日(中日新聞)> 市民団体「原子力資料情報室」、原発老朽化基準3基準考案
@運転30年以上
A事故率年平均0.5回以上の事故
B原子炉圧力容器の劣化(脆性遷移温度70℃以上)
2011年3月末時点で該当する原発17基

この他にも基準となる指標は、耐震強度や立地場所(活断層の有無)、原発の形式など

<私見>

原子力資料情報室の公式サイトはエラー表示でアクセス不可であった(6月23日)
WikipediaとCNIC News NPO原子力資料情報室はOK。
原子力資料情報室ははじめてアクセスした。脱原発を実現しようとする市民団体ではあるが専門的にも本格的に取り組んでいる模様

 
   
6月19日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<大飯原発過酷事故の福井県想定

放射能予測>他府県黒塗り発表

避難経路>県内限定、他府県不通過

   
6月19日(中日新聞)> 全50原発、
今年度廃炉の時、電力10社の損失4兆円超え
(経産省試算)
6月19日(中日新聞)> 福島原発事故後の米エネルギー省(DOE)から提供された放射線拡散図を文科省保安院は避難に活用せず。
   
6月19日(中日新聞)> 青森県六ケ所村の日本原燃使用済み核燃料再処理工場が高レベル放射性廃液のガラス固化試験再開(ガラス溶融炉トラブル続発で2008年12月から中断中)
昨年12月に青森県三村申吾知事が再開を了承。
   
6月21日(中日新聞)>原子力規制委員会法案、参議院本会議で可決成立。
5委員人選し、9月までに発足。
   
6月22日(中日新聞)> 核燃サイクル、
再処理と地中埋設併存>原子力委員会提示
参考>5月23日(中日新聞)<文科省、高速増殖炉もんじゅの開発継続可否の選択肢4案提示
   
月22日(中日新聞)>中電浜岡3号機原子炉建屋の水密扉<重さ1トン、厚さ25cm

<私見>
どんなに出入口の扉を強固にしても、地震で建屋の壁がひび割れしたら、そこから水は入る。

今問題になっている東海・東南海+南海の複合地震は文字通り「想定外」の有史以来の巨大地震になる可能性がある。このとき、建屋そのものは持ちこたえることができるのであろうか。

要因の抽出とその追及がどこまで徹底しているか定かではないので何とも言えないが、対策がこの扉だけで良しとするにはあまりに一面的すぎる。要因対策の基本である「原因追究」が徹底的に行われたかどうか心配である。

 
月23日(中日新聞)>改正原子炉等規制法の成立で原子力委員会の存在がかすむ
 
月24日(中日新聞)>原発賛否公開討論会<7人の論客が反対と容認の立場から意見
<私見>活動状況はそれぞれの公式サイトをご覧ください。

反対派>@菅直人全首相「脱原発ロードマップを考える会」
      Aマエキタミヤコ「グリーンアクティブ」
容認派>@東大大学院研究科、原子力国際専攻助教小宮山涼一
      A東京都市大教授高木直行

   
月25日(中日新聞)>福島第1原発2号機の厚さ2mのコンクリート板製3枚蓋の継ぎ目から放射能汚染蒸気が漏出か?     月26日(中日新聞)>福島第1原発のオフサイトセンターの現地対策本部への官僚派遣は5機関のみ 。原因は政府の原子力災害対策マニュアル不備
 
<私見>  
マニュアル不備が原因だと言うが、完璧なマニュアルなどあるはずもない。特に福島第1のような想定外の過酷事故ではなおさらである。マニュアルを作った政府の落ち度をうんぬんするのではなく、原子力ムラのメンツにかけても最悪事態回避に向け衆智を結集して欲しかった。
 
6月28日(関西電力ウエブサイト)>
 

6月29日(中日新聞)>「原発ゼロの会」(超党派議員10人)50基の原発の危険度発表

   
 

6月29日>大飯原発再稼働反対デモ

中日新聞

NHK

<私見>
報道ステーションで鳥越さん発言>”労働組合の幟のない民間主導デモは史上初の快挙
ネットでデモ風景の写真を見ていたら面白い看板発見>”おーい 野田! 大飯は NOだ!
 
6月30日(中日新聞)>「話題の発掘」//ニュースの追跡<原子力ムラ、核燃サイクル執着
<私見>
六ケ所村の再処理工場も敦賀市の高速増殖原型炉もんじゅも原発稼働による使用済み核燃料があってこそのシステムであり、原発がなくなれば不要となる。しかし、政府は大飯原発3号機4号機の再稼働を決定し、地元大飯町も福井県も了承した。引き続き再稼働を待っている原発が全国に存在することから、原子力ムラの住人(住民数が何人なのか正確には解らない)は蜜に集まるアリか、花粉に集まるハチのように群がってきた。

原子力ムラにモノ申す!
「一刻も早く、危険窮まりない原発に頼らない新しいエネルギーを開発すべく方向転換し、専念して欲しい。皆さんの知見を集結すればた易いことと思う。人類の未来に恥じない行動を期待したい。

 
6月30日(中日新聞)>大飯原発3号機原子炉あす起動、7月8日頃フル稼働
その後、7月17日頃、4号機原子炉起動。7月24日フル稼働
 
<参考>
(社)日本原子力産業協会<第45回原産年次大会および日英原子力サミット
 
東京電力ウエブサイト>福島第1原発の現状
「福島第1原発の現状」MAPにより事故原発の現況を詳細リポート。
「福島第1原発の事故と現在の状況」2月と3月に動画による状況説明が2回ある。

福島第1原子力発電所事故、2012年6月おしまい

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2012年7月
 
今月のエネルギー関連報道は以下の通り、 福島第1原発事故調査の4つの報告書が出揃い久しぶりに福島原発関連がトップに返り咲いた。
2番目に多かったのは反原発 や原発是非を論じる集会関連であった(中日新聞の報道件数)

@ 福島第1原発関連           21件(事故調報告、4号機燃料取り出しなど)
A 原発是非関連             15件(反原発集会、意見聴取会など)
B 福島以外の原発関連         14件(大飯、志賀、浜岡など)
C 原発以外のエネルギー関連     9件(日本の再生エネ、ドイツの風力発電村紹介)
D その他原子力関連           5件(組織、再処理、廃棄物など)
E 電力業界関連              7件(需給、節電、電気料金)

<報道関係への要望>
反原発の活動が全国的に進展しつつある。この勢いを定着させ、原発に頼らないエネルギー社会の構築のため、持続可能な再生エネルギー開発のヒントを提示して欲しい。

 

7月1日( 中日新聞) >大飯原発3号機、今夜再稼働。

<私見>
史上最悪の福島原発事故をもろともせず、原子力ムラのメンツをかけて、再稼働にこぎつけた。政官産学の4者の緊密な連携の勝利ともいえる

ところで、原子力ムラを構成する人間はいったいどのくらいいるのであろうか?原子力行政の恩恵、すなわち、「国税で雇用」されている人間はどのくらいいるのか?調べて欲しいものである。原発を立地した自治体には多額の税金が投入されていることから当然ながらムラの一員として考えなければならない。

 
月2日( 中日新聞) >原子炉起動Q&A

大飯原発3号機の制御棒の数>53本
(燃料棒の数>193本)

月2日( 中日新聞) >大飯原発3号機、起動。福島事故後で初。再稼働反対者抗議
 
月 4日(中日新聞)>甘い原発事故確率
電力会社>1000万年に1回
保険会社>39年に1回

<私見>
事故の確率は「合成の誤謬」で限りなくゼロに見積り、国民に対し安全を強調して立地を迫る。片や事故発生に対する保険は限りなく現実的に見積りして会社の損失を回避する。このような悪徳非道のもと自利のみを追求する組織が電力業界であった。社員は一体何を思うのであろうか?

まともに働いて、まともに利益を得て、まともに配分を受ける、まともな会社になって欲しい。

 
   
7月 6日( 中日新聞) >国会事故調(黒川清委員長)報告<詳細は国会事故調サイト参照
   

 
7月6日( 中日新聞) >福島第1原発事故の報告書<4つの事故調査委員会の違い
<私見>
政府事故調の最終報告が出た時点で、改めて詳細な比較が必要であるが、自己保身に徹した東京電力は論外としても、他の3つの事故調査委員会もなにか歯切れが悪い。原因は政官への気兼ねではないかと思う。原子炉建屋の放射線量が下がり、内部調査ができるようになってから、完全な中立的専門家による調査を改めて実施して欲しい。
 
7月8日( 中日新聞)>福島、健康調査進まず<県民206万人の問診票回収率20%

<私見>
日本人の無責任体質を露呈!
みんなのことを思って何かやると、無関心!何にもやらないと為政者の無関心を責める!
やり方が悪いと、がぜん関心が高まり、文句の言いたい放題!

 
7月9日(中日新聞)> 大飯原発3号機フル稼働(定格熱出力一定運転118万Kw)
 

 

月10日(中日新聞)> 福島第1原発の津波襲来写真33枚公開
建屋の間に流れ込んだ津波の濁流 構内に押し寄せた津波で破損した建屋
 
7月14日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<さようなら原発集会
坂本龍一さんインタビュー
私見<福島事故の教訓を国民的運動へと拡大展開しよう!
 
月1 7日(中日新聞)>「さようなら原発10万人集会」 で17万人集会(東京・代々木公園)

反原発集会を提唱した著名人の声
@ 音楽家坂本龍一>再び市民の声、感無量
A 経済評論家内橋克人>政治家は悲劇を学べ
B 作家瀬戸内寂聴>世界につながる問題
C 作家大江健三郎>再稼働もくろみ倒せ
D 作家沢地久枝>核を捨てる選択して
E 作家落合恵子>だれを見ているのか
F ルポライター鎌田 彗>原発ただちにゼロに

これに対する野田佳彦首相のコメント
「原発は国論を二分するテーマになっている。
さまざまな声にしっかりと耳を傾けたい」

1000万人署名運動の現状>785万人

 
7月17日(中日新聞)> 原発依存度の名古屋意見聴取会で中電課長が原発推進発言
意見聴取会とは政府が提示した2030年における原発依存度、3区分(ゼロシナリオ、15%シナリオ、20〜25%シナリオ)について国民の中から抽選で選ばれた各3人が意見を述べる。
全国11ヵ所で開催される>意見聴取会への申し込みおよび結果の報告サイト

7月14日>さいたま市、15日>仙台市、16日>名古屋市、22日>札幌市・大阪市、
28日>富山市、29日>広島市・那覇市、8月1日>福島市、4日>高松市、福岡市

<私見>
原発の賛否について国民的議論を行うことに異論はないが、福島第1原発事故の原因や廃炉など収束作業の見通しがはっきりしない現状において、冷静な議論ができるとは思えない。
討論べたの日本人には不向きな取り組みだと思う。名古屋での意見聴取会がこれを証明している。原発依存20〜25%を表明する中電課長の原発事故無害論とも思える見解は国民感情を逆なでするもので、配慮も智恵もなにもない。原子力ムラの総意を代弁したとしか思えない。
 
7月17日(中日新聞)> 志賀原発直下、活断層か?保安院、現地調査を検討
再稼働した大飯原発内の破砕帯と呼ばれる軟弱な断層について「活断層の可能性を否定できる情報が出されていない」として、再調査を求める意見が相次いだ(共同通信)
 
7月18日(中日新聞)> 「話題の発掘」//ニュースの追跡<福島の森、除染手つかず
国無策、地元いら立ち、バイオマス発電模索・専門家「安全な焼却可能」
<私見>
この報道は原発の過酷事故がいかに恐ろしい結果を後世にまで残すかを提起している。
この報道はとても重要ではあるが、起こってしまったあとではどうにもならない事故なのである。
いろいろな切り口で今後の対処法を列挙はできるが、何を考えても絶望的にならざるを得ない。
原発事故の環境破壊がいかに凄まじいものか改めて思い知るのである。

放射能に汚染された山や森に、いかなる人為的な手を加えたとしても、我々が安心できる事故前の姿に戻るには、少なくても40〜50年かかるであろう。原子力事故というのはそれほど恐ろしいものであり、福島原発事故はそのことを教えてくれたのである。それでもなおかつ原子力を利用しようとする者がいるとするなら、彼らに考え方を変えるよう強く啓蒙すべきである。

この報道はとても”やるせない”ものだ!大事な報道ではあるが、このようなどうにもならないことを提起するなら、政治に文句言うだけではなく、専門的な視点での提言とその 中長期的推進に向けての具体的な行動が欲しい。今や「脱原発」などと悠長なことを言っている場合ではない。「反原発」を旗印として、原発廃止を声高に叫ぶべきである。

 
7月18日(NHK)> 福島第1原発4号機の未使用燃料204体のうち1体取り出し、損傷や腐食状況を調査。

なぜ4号機から始めるのか?

プールには1535体の燃料があり、中には使用済み直後の燃料も含まれ、発熱量は4基の原発中最大。しかも、4号機のプールは水素爆発で壊れた原子炉建屋の上にあるため余震によって壊れる可能性が高い。

 
 
 
7月18日( 47News)>福島第1原発4号機の未使用燃料204体のうち1体取り出し、損傷や腐食状況を調査。さらに19日、1体取り出す予定。     7月19日( 47News)>2体目取り出し
@ 
仮設クレーンで棒状の未使用燃料を吊上げ
A 取りだした燃料にシートをかぶせる
B シートに包まれた燃料
@

A

B
   
7月20日(NHK)> 原子力規制委員長候補に田中俊一氏(原子炉工学)内定>紹介サイト
 
7月20日(中日新聞)>志賀原発、見逃された「活断層」<1987年から存在確認
 
 
 
月22日(中日新聞)>福島第1原発の汚染水をストロンチウム処理後、敷地内散布
高濃度汚染水処理後の貯蔵容量逼迫。
  月23日(中日新聞)>人口140人、エネルギー自給自足村「フェルトハイム」(ドイツ)、43基の風力発電機で年間1億4千万KwH発電<視察リポート

   
7月24日(中日新聞)> 線量計偽装問題<東電福島第1原発内29社対象に調査
<私見>
もともと、このような偽装工作は必要なかったのではないか!
しかし、やらないと「国民に理解してもらえないのでは」という配慮から線量値を低くするためにやったのでは?作業者の線量値基準は設備保全の責任を有する東電が決めればいいのであるが、アチコチから横やりが入り、ドンドン低い数字に抑えられてきた。
しかし、その数値では線量計がピーピー鳴って、まともに作業などできない。そこで、線量計が静かになるよう数値を低くするために鉛の遮蔽板を付けたのである。原発事故の緊急的収束をはかるとき、現場の危険度と生命の危険度を冷静に判断し、関係者が責任を持って、最良の決断をしておれば、このような隠ぺい偽装は必要ない。

このような事態を招いた責任は国民にある。真実を知らされた時、それを冷静に判断できる専門家の意見に耳を傾けるべきである。その専門家が原子力ムラの住人であろうがなかろうが関係ない。またヒステリックに国民の不安をあおった報道にはそれ以上の責任がある。なんとも残念だ!

 
7月24日(中日新聞)> 政府事故調最終報告書<詳細は各サイト参照
政府事故調査・検証委員会(ウキぺディア)、
東京新聞(国会事故調および民間事故調のデータあり)
国会事故調査委員会
民間事故独立検証委員
東京電力事故調査委員会(東京電力の社内調査情報)
 
月26日(中日新聞)>政府、東京電力の家庭向け電気料金を32年ぶりに値上げ正式認可。
平均8.46%>9月1日実施<30A家庭で平均使用料230Kwhの時、1ヶ月の電気料は251円アップし、5816円になる。
   
月27日(中日新聞)>
原子力規制委員会5人の人事案
月27日(中日新聞)>
福島第1原発から発せられたとされる放射性ストロンチウム90の降下量

委員の紹介>たんぽぽ舎メルマガNo1527

 
7月28日( 中日新聞)>SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)非公表
文科省、最終報告で非公表の理由示さず。⇒⇒

 

 

7月28日(中日新聞)
東京電力は昨年3月11日夕から16日午前零時までの福島第1原発事故当初の東京本店と現地対策本部を結んだテレビ会議の映像(約150時間分)を8月6日から5日間、報道陣に公開する。

ただし、視聴は1社1人、時間は30時間。

福島第1原子力発電所事故、2012年7月おしまい

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2012年8月
 
今月の中日新聞のエネルギー関連報道件数は以下の通り、 東電のテレビ会議ビデオが公開されたこともあり福島原発関連が2ヶ月連続でトップとなる。2番目に多かったのは原発以外のエネルギー関連情報であった 。

@ 福島第1原発関連          13件(TV会議ビデオ公開、第1原発の現状など)
A 脱原発関連               13件(反原発集会、意見聴取会など)
B 福島以外の原発関連          4件(大飯、志賀、浜岡、美浜など)
C 原発以外のエネルギー関連    11件(新エネルギー開発の台頭紹介)
D その他原子力関連           8件(組織、再処理、廃棄物、規制委など)
E 電力業界関連              3件(需給、節電、電気料金)

<報道関係への要望>
先月「反原発の活動が全国的に進展しつつある。この勢いを定着させ、原発に頼らないエネルギー社会の構築のため、持続可能な再生エネルギー開発のヒントを提示して欲しい」という提案をしたが、私の声が届いたようで”創エネ時代”というポスト原発シリーズがスタートした。大変喜こばしいことであるが、付け加えて希望するならば、内容を世界に拡大して欲しい。

 

8月2日( 中日新聞) >原子力規制委員会人事
<私見>
人事だけでこれほど揶揄される人(委員長)も珍しいが、無理からぬものはある。
しかし、福島第1原発事故後の原子力行政を託す組織として、政府が人選した専門家である。
構成に異論はないと思う。その人事にやりもしないうちから文句ばかり言っているのはいかがなものであろう。彼らがたとえ原子力ムラの住人であっても、彼らはその筋の専門家であることに変わりはない。事故の反省を踏まえ、専門家としての誇りを持って、役割を果たして欲しい。
 
8月3日( 中日新聞) >汚染水満杯まで1ヶ月
(敷地内設置貯蔵タンク容量20万トン)
8月7日( 中日新聞) >東電テレビ会議映像150時間分公開

<問題点>
放射能汚染された建屋に地下水が流入して汚染水化し、毎週1500〜3000トンの再利用しきれない処理水が発生する。そこで、タンクを増設してきたが、もうすぐ限界である。

<対策>
高台に新設した空の中・高濃度汚染水タンク(容量7200トン)の活用。
ただ、このタンクは原発施設に問題が発生した場合の緊急用タンクなので、もしそのような事態が起こった時使えなくなる。

 
8月13日(中日新聞)>政府は、民間の原発関連会社や大学などの研究機関と連携し、東京電力にも協力を求め、福島第1原発の廃炉処理に向けた技術開発を進める研究チームを9月にも発足させる。炉心溶融(メルトダウン)した原子炉の廃炉技術や、老朽化した原発の廃炉技術を政府主導で確立させる。
2013年度研究費は概算で、政府1億円、民間数億円出資予定。

ただし、福島第1原発の廃炉費用は数兆円に上る見通しであり、東電だけでは賄いきれない。

 
8月20日(中日新聞)>福島第1原発事故の損害5兆5000億円<原発保険たった1200億円
<私見>
電力会社は、【原発は絶対安全だ!】という安全神話により低額の保険金負担で済ませてきた。
スリーマイル島やチェルノブイリ事故を他山の石とせず、自国の原発は前2事例とは根本的に違うと言う過信から政官学産は放置してきた。地震大国日本では基本的な原発の安全技術以前の問題として、立地の安全が大問題である。にもかかわらず、誰もそのことを指摘して来なかった。

今回の福島原発事故を参考にした現実的な賠償制度など到底できない。なぜかと言えば、保険金の査定が困難だからである。事故要因としての地震と津波に対応できる原発など、地震大国日本にはどこにも立地できない。最大限配慮したとしても、法外な保険金を支払ってまで動かす設備ではない。みなさんはどう思いますか?

 
8月23日(中日新聞)>
 エネルギー政策の国民的議論の総括

国民的議論とは
@意見聴取会
A討論型世論調査
B意見公募(パブリックコメント)

<解説>意見公募(パブコメ)
行政機関が政策を決める際に、事前に案を示して広く国民から意見や情報を集める手続き。

政令や省令、審査基準などを定めるときには原則、実施を義務付けている。行政の意思決定の透明性を確保し、国民の意見を政策に反映させるのが狙い。2005年に法制化された。意見はメールやファックスなどで受け付け、政府は結果を公表する。


 

 
8月25日(中日新聞)> 話題の発掘//ニュースの追跡

福島県浪江町の警戒区域で牛の飼育を続ける「希望の牧場」
被ばく牛は生き証人、「次世代まで影響検証を」、希望求めて反原発と共闘!

<私見>  
なにかをやろうと思えば、必ずその意義に賛同し、協力してくれる人や組織が出てくるものだ!
まずはスタートしなければ物事は始まらない。勇気ある決断に心から声援を送ります!

メディアはこのような市井の勇者をもっともっと発掘して欲しい!
迷っている多くの被災者に勇気を与え、一歩を踏み出すきっかけになって欲しいからである。

 
8月26日( 中日新聞)>福島第1原発の現状
 
 
8月29日( 中日新聞)>関西電力の7月、8月電力需給状況
<私見>
結果は需要予測を10%下回った。そもそも「需要予測」とはどうやってはじきだすのか?
最大のファクターはピーク需要が予想される7月と8月の最高気温であろう。その上で、発電設備の突発事故や最近、多発している豪雨災害などを考慮して余力(安全率)を決める。

この余力を如何に設定するかで供給能力が大きく変わる。安全を見れば見るほど能力を高めなければならない。今までの電力確保はこのような論理で行われてきた。
ところが、昨年の福島第1原発事故による東電管内の計画停電騒ぎで、国民的に節電ムードが高まり、産業界も住民も電力の無駄遣いが徹底的にチェックされ、無事切り抜けた。

さて今年は大飯原発を有する関西電力が3,4号機の再稼働がないと供給不足は避けられないと政府に強硬に迫った。その脅しに負けて政府は不足の根拠など追及する間もなく、早々に認可してしまった。脅しの殺し文句は「もし止まったら国民生活に重大な影響を及ぼす」と言うことであった。その根拠の最有力事項が「余力」である。大飯原発2基の236万KWは電力の安定確保の面からと昨年の中部電力(菅直人首相の浜岡原発稼働の停止命令を受け、大量のLNGを緊急購入した。足元を見られた中電は高額なLNGを買わざるを得なかった)の二の舞を避け経営の安定をはかるため何としても大飯原発の再稼働が必要であった。

あれから1年経過した。関西電力は原発に依存しない電力の供給体制について考える時間が十分あったにもかかわらず、無為無策に過ごしている。中部電力とは大違いである。
中部地方は国民から産業界まで身を削るような節電で供給体制をバックアップした。
昨年の中部電力管内の節電実績は凄まじい物がある。
なぜ、中部地区ができて、関西地区は出来ないのか?不思議である?

関西電力は管内の顧客に節電の要請を真剣にしたのであろうか?
関西人はこのような事態に際し、身を削る行動に出たのであろうか?
「節電なんかとんでもない。電気を供給するのは関西電力の仕事だ!停電なんかしたら承知せいへんで!」とでも言うのであろうか?

結局、鳴り物入りで原発を2基稼働させたが、 それは関西電力の経営に貢献しただけだったのか?
空気や水のように「電気」が無尽蔵にあると勘違いしているのではと思われる昨今、昨年の原発事故で神様が「そうではないのだよ!」と注意してくれたのに、そのことをよくよく考えもせずに、相変わらず今まで通り、電気を使っている人がいる。一体これはどういうことですか?と、言いたい。
我が家はグリーンカーテンの強化で今年は完全クーラーレスを達成した。やればできるのである。

 
8月29日( 中日新聞)>福島第1原発2,3号機の
安全装置がベントを阻害<設計ミスか?
8月29日( 中日新聞)>原発比率の国民的議論総括<「脱原発」骨抜き懸念

   
8月30日( 中日新聞)>3.11大震災被災者数 8月30日( 中日新聞)>浜岡津波最大19m
<私見>
3月の想定21mより2m低くなった。現在既に18mの防潮堤を建設中であるが、21mの津波なら3m足らないので、大いに不安であった。しかし、今回の19mならわずか1mのことであるから左程の影響もなさそうである。

ことほど左様に、地震の想定条件によってデータが異なる。1年もしないうちにこのような結果では専門家に対する信頼は水泡に帰す。難しい事は解るが専門家なら専門家としての見識を出さなければ存在の是非が問われる。

 
8月30日( 中日新聞)>南海トラフ地震M9想定被災推計(内閣府中央防災会議有識者公表)
@ 想定死者数、最大で32万人(冬の深夜にM9クラスの地震が起き、駿河湾から紀伊半島沖を中心に大津波が起きた場合の30都府県の推定)
A 32万人のうち70%が津波による犠牲者

ただし、地震の想定次第により被害は激変する。津波だけでも11通りのデータが生まれる。
これが、現在の地震学の限界のようである。

 
8月30日( 中日新聞)>福島第1原発事故時の
混乱した東電テレビ会議の公開情報詳細分析
8月31日( 中日新聞)>最高裁研究会、
判事が改革論。原発訴訟は安全性も重視

<私見>上
150時間分(音声あり49時間と音声なし101時間)の経過を詳細に追跡調査分析し、これを2頁ぶち抜きの記事にまとめている。
ご苦労様とほめてあげたい。

<私見>横右
三権分立を正しく運営し、民主主義を確立することの何と難しい事か!<改むるに憚ること勿れ>

 
8月31日( 中日新聞)>超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」が原発ゼロマーク発表。

黄色い丸の中に青いクラゲが漂うデザイン。

デザイン発案者は脚本家倉本聡さん。関西電力の大飯原発3号機が再稼働した時、大量のクラゲが原発の取水口に押し寄せ、出力上昇を妨害したことが、「自然界の抗議デモ」と映ったという。

マークになったクラゲの絵は福島県の小中学生から公募。53点の応募作品から天栄村の広戸小4年生の後藤駿介君(10)が選ばれた。

   
8月31日( 中日新聞)>関西電力、美浜原発1,2号機(福井県美浜町)の安全評価を経産省原子力安全・保安院に提出<40年超え原発では初の耐震確保。

評価結果>美浜原発1号機の炉心は想定される750ガルの地震の揺れの1.67倍まで、津波に関しては想定(2.37m)の4.6倍(11.1m)まで耐えられる。2号機も同様の結果。

<私見>
地震さえなければ、純日本製の原発であれば、40年でも50年でも耐久すると信じている。
であるから、この辺りの過去1000年の地震記録を調査するとともに、地質調査を丹念に行うべきと考える。石油や天然ガスが出ると言うと、眼の色変えて地質調査するが、なぜエネルギー確保のためのセキュリティ確保のための地質調査が出来ないのか?

国家政策で進めてきた原発建設である。ならば、国家が立地の安全を確認する責任がある。
それを電力会社にやらせ、電力会社はこの金を電気料金として国民につけ回す。このような不透明な原発政策でいつのまにか原子力ムラが形成され、ムラの利益を守るため、ますますムラは結束する。かくして、迷路のようなエネルギー政策が生まれ、最早だれもこの迷路から抜け出すことが出来なくなってしまった。悲しき日本国家!恥ずかしき原子力ムラ!愚かしき日本国民!

福島第1原子力発電所事故、2012年8月おしまい

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2012年9月
 
今月の中日新聞のエネルギー関連報道件数は以下の通り、 原発関連と原子力関連がそれぞれ22件となったが、脱原発関連が新エネを含め29件と増加傾向にある。

@ 福島第1原発関連           10件(第1原発の現状など)
A 脱原発関連               17件(原発ゼロ、新エネ戦略など)
B 福島以外の原発関連         12件(大飯、志賀、浜岡、美浜、大間など)
C 原発以外のエネルギー関連    12件(新エネルギー開発の台頭紹介)
D その他原子力関連          22件(レベル7、再処理、廃棄物、規制委など)
E 防災地震関連              3件(防災特集、南海トラフなど)

<報道関係への要望>
原子力規制委員会が発足した。いくつもの組織が再編され、1000名を超える巨大組織となった。原子力の平和利用を実現することが我々の願いである。いかなる事態が起ころうとも、この初心を忘れることなく、我が国の原子力行政を監視し続けなければならない。

 

 

2012年9月1日( 中日新聞) >話題の発掘//ニュースの追跡<避難民の安住地はいつ?
<私見>
原発事故の計り知れないダメージが個人に降りかかっている現実を思い知らされる。
放射能汚染した地域の住民はこの先何十年か元の場所には戻れない。住めるようになっても既に世代が変わったり、生活の基盤が避難先に変わったりしており、いまさら戻れないと言う人もいる。元の場所に住みたいという強い意志を持った人もいるであろう。しかし、汚染地域に対する政府保障は汚染していない隣り町とは極端に差別化されており、近隣住民との確執は大きく、全ての人が精神的に「なんともやるせない」状況下にある。このような環境の中で人間は共同体を構築できるのであろうか?

実現には、日本人が世界に誇れる「思いやり」とか「絆」を基盤とする「助け合いの精神」が真に必要となる。しかし、長い期間このような環境を慈しむことができるのであろうか?
現実のなんとむごい事か!
このような現実を見るにつけ原発は、地震大国日本には不適当であり、ただちに廃炉に向けたプログラムを策定すべきである。もちろん代替エネルギーの緊急かつ迅速な開発・実用化が必要であることは言うまでもない。人・物・金をここに集中すべきである。

いつ来てもおかしくない巨大な「南海トラフ地震」への対応を考えると、国家運営に供すべき新エネルギーの実用化は早ければ早いほどよい。日本の科学技術の総力を結集すれば不可能ではない。『総力を結集する』とは具体的にどういうことかと言えば、実用化が成功するまで産官学の専門家は例えば『寝食を忘れて』没頭して欲しいのである。

かく言う私も現役時代は現場に寝泊まりして新製品の開発をしたものである。自分が望んでやったこともあるが長い人生で、このような時間が1年や2年あっても死ぬことはない。ましてや国家存亡の危機と思えば使命感も沸いて当り前。ただ、いま現役バリバリのエネルギー関連の専門家の皆さんが、研究開発者ではなく時間給で働くサラリーマンばかりならこの課題は達成しない。
どうか、専門家としての意地を示して欲しい。

 
9月1日( 中日新聞) >防災特集<南海トラフ巨大地震による犠牲者数と津波高さの予測改定
<私見>
『備えあれば憂いなし』と、昔からよく言われる。台風なら毎年8月から9月にかけて定期便のようにやってくる。過去の被害状況も子供のころからのデータがしっかり記憶されている。従って、その備えは日常生活の一部となっている。しかし、最近の『 豪雨』や『地震』や『津波』はいつ来るかわからない。 台風のように一人一人が保有する過去のデータが少ないので備え方は不完全にならざるを得ない。

我が家の現状の備えは、地震や台風などの天災や火事が起こった時の生活環境の破壊に対応している。我が家の立地では山川がないので、豪雨による河川の氾濫や山間の土砂崩れは心配ない。しかし海には近いので津波は心配である。想定外の津波が予想される場合に備え、避難場所を特定している。が、自宅で遭遇するとは限らない。どこにいたとしても避難先を特定できるよう標高知識だけは確保している。この場合、家族の安否より自分のことだけを考えて行動する。

備えの目玉は人間は水なしでは1週間生きられない。ということで、まずは水を貯蔵している。
私が母の後を継いで野菜栽培を始めた頃(2005年)から20Lポリタンクや2Lペットボトルなどに水道の水を入れて(作成年月記録)物置や車庫の隅に保管している。トータル200Lほどとなる。
水道水は少なくとも1年間は保存がきくことを私の人体実験で確認している。専門家の話では5年は大丈夫のようであるが、毎年古い水は野菜作りや生活用水用に転用している。

古い水でも生活用水にはなるので貴重である。実際、飲み水よりトイレや洗濯などに使う水の方が圧倒的に多いので、現在では飲み水より生活用水確保を重視している。最近では雨水の活用を図るため200Lのドラム缶3本を雨水専用に確保している。

 
9月3日( 中日新聞) >北陸電力志賀原発(石川県)直下の活断層調査のため掘削開始
 
9月4日(中日新聞)> 現存原発6割の使用済み核燃料貯蔵プール、数年で満杯。

<私見>
原発は「トイレのないマンション」と言われる。現存する半分以上の原発から出る糞尿(使用済み核燃料)の一時保管庫があと数年で一杯になってしまうという。何たる不始末!

中国のビルや橋のオカラ工事など問題にならないほどの手抜き工事である。
糞尿処理施設の目途も経たないうちから54棟ものマンションを作ってしまった!
何たる不始末!

責任者の弁明もなく、将来の展望もない。
こんな大問題が議論されなくて、脱原発だ!規制委員会だ!などと騒いでいる方がおかしい。救いようのない愚民国家だ!

 
9月4日(中日新聞)> 原発比率の結論を3年後(2015年)に先送り。
民主党エネルギー・環境調査会(前原政調会長)、
9月4日(中日新聞)> 政府、2030年までに代替エネルギー投資50兆円試算
 
9月5日(中日新聞)> 福井県住民70人、大飯原発停止を福井地裁に提訴。
 
9月6日(中日新聞)> 話題の発掘//ニュースの追跡
中間貯蔵施設に揺れる大熊町。下がらぬ線量、帰還絶望。<私見>なんともやるせない
 
 
 
9月8日(中日新聞)> 中電管内、浜岡原発抜き、今夏も安定。
 
9月9日(中日新聞)> 東京電力福島第1原発<原発事故1年半の現状と課題
@ 1〜3号機>毎日400トン超えの冷却水を注いでメルトダウンした核燃料を冷やしている。
A 原子炉(圧力容器)も格納容器も損傷しており、冷却水は原子炉建屋地下に流出し、高濃度汚染水となっている。
B タービン建屋に毎日数百トンの地下水が流入し、処理しても汚染水が増えている。
C 3号機建屋地下は5m超えも水没。1〜4号機の総汚染水量は約8万トンでほとんど減っていない。
D 処理した汚染水は20万トンを超え敷地内にはこの貯蔵用タンクが林立。
E 溶けた核燃料により炉周辺は想像を絶する放射線量になっている。2号機は3月格納容器に穴をあけ調査。人が6分で死に至る、毎時7万3000ミリシーベルトもあった。
F 格納容器内の冷却水流出により、放射線の遮蔽を安定化できず、核燃料の取り出し困難
 
9月9日(中日新聞)> 敦賀原発(日本原発)事故時、高濃度放射性物質の愛知県にも飛散。
 
9月12日(中日新聞)> 東電福島第1原発事故発生当初の写真600枚公開
 
9月12日(中日新聞)> 日本学術会議、高レベル放射性廃棄物の地中処分に疑義
原発のゴミ(使用済み核燃料)処理問題を先行すべき。
  
   
9月12日(中日新聞)> 話題の発掘//ニュースの追跡
経産省、「エネルギー環境戦略資料」で原発ゼロの課題を強調>国民を欺く五つのデマ
@光熱費最大2倍に、A核燃サイクル有効、B温室効果ガス増加、C日米関係に悪影響、D太陽光など高コスト
<私見>
これまで議論されてきたわが国の『エネルギー政策』については経産省の「エネルギー・環境」「エネルギー政策」「エネルギー基本計画」を参照。とても面白いです。
最新の第32回基本問題委員会(9月18日開催)の配布資料は参考になります。
 
9月14日(中日新聞)>
経産省牧野副大臣、福井県西川知事に「脱原発」と「もんじゅ廃炉」の方針を伝達。
脱原発方針>@2030年代の原発依存ゼロ、A原発の新設なし、B原子炉の運転期間40年制限
   
9月15日(中日新聞)>原発ゼロという倫理<論説主幹 深田実
<私見>  
不思議に思うことがある。日本経済団体の原発擁護論である。彼らは何のため、誰のために経済活動しているのだろうか?福島の原発事故の悲惨さを経験した今でも相変わらず目先の利益しか考えていない、いや、考えようとしない硬直した頭に日本産業の将来がとても心配だ!
原発に依存しないエネルギー体制構築を目指して、新しい産業を興そうとする気迫が欲しい。
   
9月15日(中日新聞)>政府、新エネ戦略決定<2030年代に原発ゼロ
<新エネルギー戦略の骨子>
@2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する。
A原発の運転期間を40年に厳しく制限する。
B原子力規制委員会が安全を確認した原発は再稼働する。
C原発の新増設はしない。
D核燃料サイクルの再処理事業は継続する。
E高速増殖炉「もんじゅ」による研究は、廃棄物低減の成果を確認後、終了する。
F生活や経済に与える影響などを踏まえ、原発ゼロへの道筋は不断に見直す。
G30年までに再生可能エネルギーを10年比で3倍にする。
H電力の発電部門と送配電部門を分離する。
   
9月18日(中日新聞)>原発ごみの最終処分地は東日本3地域が最適
発表>日本地質学会 第119年学術大会大阪大会(9月15日〜17日)
  
9月23日(中日新聞)>原発立地場所に活断層の有無疑問に名大鈴木康弘教授が提言
すずきやすひろ>名古屋大減災連携研究センター教授。活断層と地震防災が研究テーマ
<私見>  
このような見解は原発立地の際に強く進言して欲しかった。ただただむなしい。
原発が54基も出来てしまってから大地震による最悪の原発事故発生後に、立地地層の問題や蓄積された使用済み核燃料の最適な処理地を提言されてもことは遅いのである。

今までに再三注意を喚起してきたとは思うが、原子力ムラの住人に排除されたかもしれない。ただ、なんとも残念である。専門家として命をかけて仕事して欲しい。

   
9月19日(中日新聞)>民主党と自民党の党首選立候補者の原発政策披露
   
9月19日(中日新聞)>原子力規制委員会発足事故1年半、廃炉にも積極関与 9月20日(中日新聞)>「原発ゼロ」の閣議決定見送り、新エネルギー戦略と矛盾
   
9月20日(中日新聞)>原子力規制委員会発足
 
 
9月21日(中日新聞)>原発新増設、4電力会社推進予定
 
9月22日(中日新聞)>「原発ゼロ」の閣議決定回避 >米が要求?安保に影響懸念か?
 
9月23日(中日新聞)>福島第1原発3号機の建屋がれき撤去作業中に長さ7m、重さ約470Kgの鉄骨が使用済み燃料プール内に落下<冷却システムに異常なし。
3号機プールには566体の燃料集合体が保管されており、東電は燃料の損傷を調査する。

9月26日(中日新聞)>鉄骨、さらに2本発見<作業中か、建屋爆発で落ちたのか不明。

<私見>
物をワイヤーやロープなどで縛り、クレーンで吊上げたり吊下げたりする場合には安全確保の上から注意しなければならないことがある。このような作業を「玉掛け」というが、労働安全衛生法の規定がある。重さが1トン未満なら作業者に資格(玉掛け技能講習の修了者)は不要であるが、一般的には作業の安全を確認出来る有資格安全管理者が立ち会う必要がある。今回落下した鉄骨の構造(形状)は良く解らないが、ワイヤー(ロープ)の掛け方に問題があったと思われる。落下した先に人がおれば人身事故となっていた。安全規律を順守して作業して欲しい。
 
9月23日(中日新聞)>福島第1原発の現状
 
9月24日(中日新聞)> ニュースがわかる A to  Z <使用済み核燃料
 
<私見>  
信じられないほど脳天気な原発政策はしつこく、きびしく糾弾しなければならない。
このような指摘は毎日でもやって欲しい。新聞だけでなくテレビやラジオでもキャンペーンすべきである。原子力の平和利用を声高に叫び、無責任な拡充にかかわった原子力関係の専門家、役人、政治家を徹底的に糾弾し続けて欲しい。

なお、本記事において「使用済み核燃料」と「核燃料集合体」との関係が分かりにくい。
写真(集合体)とイラスト(使用済み燃料)に見るそれぞれの形が大きく異なるので別物と解釈される。

 
9月25日( 中日新聞)>第2回 「封印された核の恐怖」 1945〜52 (全面2頁)
<私見>
このような歴史認識を回顧する記事は重要である。広島、長崎への原爆投下は核の恐ろしさを全国民に知らしめたはずである。が、時間の経過とともに薄れ、挙句の果てに東京電力福島原発の過酷事故発生へとつながった。想像もできない過酷事件「第2次世界大戦の敗北」以来、絶えず「未来志向」で遮二無二に働いてきた。結果、日本人は忌まわしき過去を忘れ去ろうと努力してきた。
中国や韓国や北朝鮮とは大違いである。「君の名は」の「忘却とは忘れ去ることなり」は、日本人の本質をついている。が、今、揉めに揉めている近隣3国(4国?)からは「忘れられない忘却」のあることを戦後ズーーと言われ続け、今では連日糾弾されている始末である。

世界が恐れるのは日本の潜在的能力(核兵器開発)の存在であると思う。
この力を世界の平和に真に生かしたい。

 
9月26日( 中日新聞)> 話題の発掘//ニュースの追跡 <放射線手帳は”命の履歴書”
原爆被爆者手帳をモデルに福島県浪江町、双葉町が独自発行<国や県が信頼できない。
<私見>
私の信条「自分の命は自分で守る」からすれば、このような話を聞くとほとほと悲しくなる。
このような場合、町民の代表である町長が、町民の生命と財産を守るために町民の総力を結集させなければならない。このような異常事態では最早、国も県もない。「国や県が信頼できない」などと他人事みたいに考えていてはダメである。自分たちで出来ることはドンドンやるべきだ。ここに金銭感覚の入り込む余地はない。現在と未来に向けて何をやるべきか町長がリーダーシップを取るのは当たり前である。そのための町長なのではないのか!
 
9月27日>再生エネ買い取り認定状況
開始から2ヶ月で、年度目標の5割超す
9月28日( 中日新聞)>
福島第1原発1号機の格納容器内映像初公開
 
9月28日( 中日新聞)>首相国連演説、「原発ゼロ」に触れず、国内と国際会議で表現を変換
国連演説要旨>東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国際的なエネルギー情勢などの展望を慎重に見極める。不断に検証、見直しを行いつつ、30年代に原発に依存しない社会を目指す。(風力や太陽光など)グリーンエネルギーへのシフトと経済成長を両立させる。
政府新エネ戦略>原発に依存しない社会の一日も早い実現(のため)30年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する。
 
9月30日( 中日新聞)>政府新エネ戦略「原発ゼロ」に対する関連団体の受け止め方
 
ネットのアクセス先

@原子力研究バックエンド推進センター
A原子力環境整備促進・資金管理センター
B原子力発電環境整備機構
C核物質管理センター
 

D日本原子力文化振興財団
E若狭湾エネルギー研究センター
F日本原子力産業協会
G電源地域振興センター
H日本立地センター

 

I原子力安全技術センター
J日本原子力技術協会
K火力原子力発電技術協会

L日本原子力研究開発機構
M高度情報科学技術研究機構
N原子力安全研究協会

O日本分析センター
P放射線影響協会
 

Q原子力国際協力センター
R海外電力調査会
S国際原子力発電技術移転機構

<私見>  
原子力関連の研究開発団体のなんと多い事か!ここに紹介された20の団体はそのほとんどが知的財産の生産活動を行っており、具体的なものづくりは行っていない。産業の基幹と言われる「自動車」が膨大な裾野を持つ物造り集団であるのに対し、「原子力」は同じく膨大な裾野を有する地財集団といえる。システムはハードとソフトの融合で実現し、どちらも等しく重要である。が、世のため人のためになってこそ意味がある。心して欲しい。

なお、上表右にアクセス先をリンクしたので覗いて見て欲しい。それぞれに持ち味を出そうと必死の面持ちが伺える。この20団体は氷山の一角であり、この何百倍も裾野はあろう。

福島第1原子力発電所事故、2012年9月おしまい

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2012年10月
 
原子力規制委員会の本格始動で原発の立地や再稼働の基準が厳しくなりそうである。
また、重大事故発生時の防災対策指針が原発から半径30Km圏と3倍以上に拡大された。
規制委は精力的に活動しているようで、大いに期待したい。

@ 福島第1原発関連           26件(第1原発の現状など)
A 脱原発関連                9件(原発ゼロ、新エネ戦略など)
B 福島以外の原発関連         15件(大飯、志賀、浜岡、美浜、大間など)
C 原発以外のエネルギー関連    17件(新エネルギー開発の台頭紹介)
D その他原子力関連          20件(再処理、廃棄物、規制委など)
E 防災地震関連              0件(防災特集、南海トラフなど)
F 海外エネルギー関連          5件

 
訂正>9月23日(中日新聞) 報道記事、「福島第1原発3号機の建屋がれき撤去作業中に長さ7m、重さ約470Kgの鉄骨が使用済み燃料プール内に落下」について、<私見>で、「落下した鉄骨の構造(形状)は良く解らないが、ワイヤー(ロープ)の掛け方に問題があったと思われる」と指摘したのは事実誤認であった。作業場は高線量下にあり人間が直に落下鉄骨に触れることはできない。従って、クレーン操作および落下物の把握操作不適があったものと思う。
 
10月のトピックス>中日新聞、原発報道に第60回菊池寛賞受賞(日本文学振興会
受賞理由>福島第1原発事故がなぜ起きたのかを調査報道の手法で探り、情報を隠蔽しようとする政府・東京電力を告発し続けた「果敢なるジャーナリズム精神」に対して。(1982年のロッキード事件の裁判報道「裁かれる首相の犯罪」以来2度目)

<そのほかの受賞者>
曽野綾子、高倉 健、近藤 誠、伊調 馨、吉田沙保里、新潟県佐渡トキ保護センター

 
<参考記事>10月14日(中日新聞)>「新聞報道のあり方委員会」特集
<外部委員>
@魚住 昭(ノンフィクションライター)、A木村太郎(ジャーナリスト)、B田中早苗(弁護士)、C 吉田俊実(東京工科大学教授)
 
10月3日( 中日新聞) > 原子力委 大綱策定を中止<推進総本山、使命に幕

<私見>
原発推進を使命とする「原子力委員会」は原子力政策が政府のエネルギー・環境会議が主体的となったため、その存在が無意味となった。発足以来50年以上の期間、日本の原子力政策を企画立案推進してきた。一所懸命やってきたとは思うが、結果が悪すぎる。

企業ならとっくに倒産している。基礎技術や応用技術の開発には場合によっては永い時間が必要になる。委員の皆さんはしっかり自分の任務(職責)を自覚し、実現のため努力してきたと思う。
がしかし、それにしてものんべんだらりと続けてきたものである。

責任はいったい誰なのか?企業なら当然社長(政府トップ)である。
そして執行役員(内閣府トップ)の責任も極めて重い。毎年、計画の進捗状況を精査し、評価をきちん実施してきたのかどうかきわめて疑問である。資金は要求すれば打ち出の小づちがあるかのごとく無尽蔵に出てくる。このような緊張感のない環境でいい仕事ができるわけがない。
このようなノーチェック体制の組織がこのほかにもたくさんあると思うと憤懣やるかたない!

なお、内閣府原子力委員会には立派なホームページがある。
是非とも覗いて欲しい。

   
 
10月3日( 中日新聞) > 東電、福島第2原発4号機の使用済み核核料の移送作業公開

福島第2原発は東日本大震災で冷却機能を失い、昨年末まで原子力緊急事態宣言が出されていた。宣言解除後、1〜4号機炉内の各760体(計3000体)の使用済み核燃料をプールに集め冷却管理改善を図る。

    10月4日( 中日新聞) > 規制委、安全性のみ判断。再稼働の責任はいずこに?
<私見>
いよいよ原子力ムラの逆襲が始まったか?
「原子力ムラが信用できないと言うのなら君たちで決めてくれ」とでも言いたそうな覚めた顔がなんとも不愉快だ!
 
10月4日( 中日新聞) >規制委、原発断層審査を厳格化>ズレの有無で評価   10月4日( 中日新聞) >規制委、大間原発敷地に活断層か?上下のズレを調査検討
 
10月4日( 中日新聞) > 規制委、水素爆発を想定し原発防災地域を大幅拡大。
半径30Km圏内に480万人。
 
2012年10月4日(中日新聞) >日本国内の主要ガス田
 
10月4日( 中日新聞) > ”話題の発掘//ニュースの追跡”大間原発、敷地に活断層可能性。
10月14日( 中日新聞) >大間、南西にも海底活断層(産業技術総合研究所&東海大チーム)
大間原発は使用済み核燃料の再処理製造物「プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)」燃料を全炉心で使用する世界で初めての「フルMOX原発」
6月撮影 14日報道写真
   
<私見>
大間町の皆さん、周辺地域の皆さんが反対運動しているのにどうして皆さんは反対運動しないのですか?フクシマ事故で原発の安全性のウソがはっきりしたのにです。地元住民の皆さん、立地交付金を貰ってからでは遅いのです。あるいは、もうもらっているから反対できないのですか?
でも、建設を認めたのは多分渋々だったと思いますが、フクシマ事故前だったと思います。ですから、今からでも遅くはないのです。建設再開を中止させてください。これは政府の問題ではありません、皆さんの問題です。周辺地域の皆さんに恥ずかしくない行動を期待します。
もし、完成した大間原発がフクシマ原発と同じように爆発したら、それは国の責任ではなく、皆さんの責任です。よくよくお考えいただきたい。

他の建設中、計画中の原発立地自治体のみなさんも改めて立地の安全性を確認するよう強く要望します。これがフクシマの教訓を生かすことだと思います。直ちに動くべきです。

 
10月6日( 中日新聞) > ”話題の発掘//ニュースの追跡”原子力行政の新体制でも原子力ムラの住人居座り<内部告発の受け皿機関、新体制にそのまま横滑り
受け皿機関>原子力施設安全情報申告調査委員会
 
10月7日(中日新聞)> ”ニュースを問う”<大飯原発再稼働、リスクと向き合わぬ国
地方(滋賀県高島市)は独自対策
(大津支局、中尾 吟)
<私見>
「リスクと向き合わぬ国」ではなく「リスクと向き合えない国」が実態である。だから国に頼るのではなく「自分の命は自分で守る」という考えがフクシマの教訓なのだと思う。
この論説も生ぬるい域を出ていない。自治体の首長は自分がその国の領主である自覚を持つべきであり、報道はそこを突くべきである

 
 
10月8日(中日新聞)> 野田首相、福島第1視察<1,2号機中央制御室内、4号機屋上部など
 
10月9日(中日新聞)> 原子力発電環境整備機構が行った高レベル放射性廃棄物の処分方法や原発の賛否など、核廃棄物全国アンケート(2010年秋)の反原発意見未報告(黙殺)
 
10月10日(中日新聞)> 枝野経産相、計画中で着工前の原発9基の建設認めず。

対象原発>@中国電力上関1,2号機(山口県上関町)、A東京電力東通2号機(青森県東通村)
B東北電力東通2号機(青森県東通村)、C東北電力浪江・小高(福島県南相馬市浪江町)、
D日本原子力発電敦賀3,4号機(福井県敦賀市)、E中部電力浜岡6号機(静岡県御前崎市)、
F九州電力川内3号機(鹿児島県薩摩川内市)

 
10月11日(中日新聞)> 福島第1原発1号機の格納容器内水位280cm
 
10月12日(中日新聞)> 静岡県議会、浜岡原発再稼働の是非問う「住民投票案」を否決
市民団体が集めた16万5千人の署名が中に浮いた。
<私見>
ぬらりくらりと時の過ぎるのを待つのは、このような場合の常套手段である。
福島原発事故直後では市民の反原発姿勢が強く、原子力ムラの考えとは真逆となる。
そこで、みんなの熱が冷めるまで静かに待つ。これが為政者の常である。
このことを重々分かった上で、初志を貫徹する強い意志が一人一人に必要である。
公共報道者も初心忘れることなく共に闘って欲しいものである。
 
10月12日(中日新聞)> 参院女性議員
四人の会派 「みどりの風」ロゴマーク発表
10月13日(中日新聞)> 福島原発1号機、格納容器底部に核燃料確認できず(映像公開)

7月結成、主な政策>脱原発、震災復興
@ 谷岡郁子(愛知)(民主党離党)
A 船山康江(山形)(民主党離党)
B 行田邦子(埼玉)(民主党離党)
C 亀井亜紀子(島根)(国民新党離党)
 
10月13日(中日新聞)> 東電福島第1原発を公開
地下水流入、汚染水の処理能力限界間近
 
10月14日(中日新聞)> 岩手県岩泉町の畜産加工業、穴田光宏さん(40)は販売するハンバーグの放射性物質濃度が国の基準を満たしていても、あえてその値をラベルに表示して販売。
しかし、他の業者は追随する動きなし。

<私見>
とうとう来たか!という感想である。以前「寝た子を起こすな!と言った原子力ムラの偉い人がいたが、正にこの事件も同様、「そこまでやらなくても」と言いたい。自暴自棄にならず苦しい中にも誠意を持って安心安全を提供して欲しい。

   
10月14日(中日新聞)>  天皇両陛下、除染を初視察
 
10月14日(中日新聞)> リトアニア、新原発建設できょう、国民投票。
反対>新党「緑」ダウタルタス党首>逃げ場ない、節電策が先
推進>クビリウス首相>日立誘致利点、コスト割安

10月16日(中日新聞)> リトアニアの新原発「ビザギナス原発」建設是非の国民投票結果
60%以上が反対
 

10月14日(中日新聞)>  「さようなら原発」集会 <脱原発は希望の道
 
10月14日(中日新聞)> 話題の発掘//ニュースの追跡<福島原発周辺、荒れる墓地、寺院
<私見>
原発事故により放射能汚染した地域は子々孫々に至るまで苦難の生活を強いられる。
しかし、死んだ人より生きている人の方が大切です。お墓をないがしろにして良いとは言わないが、きっと先祖は不運な現実を理解してくれるでしょう。このような現実の中、相変わらず原発を容認する人がたくさんいる。この人たちは大方が無難な位置に生活しており、想定外の原発事故にも被害にあわない。

はっきり言いたい!特に経団連のトップに言いたい!原発再稼働を声高に叫ぶなら、浜岡原発から10Km以内に住んでからにして欲しい。自分だけ安全環境では何を言っても説得力がない。

   
10月16日(中日新聞)>愛知の中小企業の60%、原発ゼロ 支持
 
10月16日(中日新聞)> リトアニアの新原発「ビザギナス原発」建設是非の国民投票結果
60%以上が反対
   
10月1 6日(中日新聞)>東電、福島第1原発3号機の使用済み核燃料プールの映像公開
プール内には核燃料交換機のモーターや滑車が映っていた。核燃料交換機>圧力容器とプールの間で核燃料を出し入れする、重さ35トンの大型クレーン。
    10月1 7日(中日新聞)>千葉工業大学、長さ50cm、幅」39cmの小形ロボット車両「Sakura」開発。既に福島原発に投入されている「Quins」の後継機で、上部カメラで撮影し、マイクで音を検知。放射線量は累積20万シーベルトまで耐える。

 

 
10月18日(中日新聞)> 話題の発掘//ニュースの追跡<原発事故で家族離散、地域も崩壊
<私見>
福島原発事故の教訓を風化させない警鐘を鳴らし続けることが今、一番大切なことと思う。
人間は忌まわしきことを忘れたいと言う願望が強く働くものである。特に現役バリバリの世代は自分の生活を確保するため前進するのみで、過去のことを振り返る余裕もない。

また、黙っておれば時間の経過とともに最も苦しい思いをした人々は高齢者から順に減っていく。風化は目に見えている。強固な精神力で、「地震大国日本には原子力関連施設は不適切である」ことを何が何でも叫び続けなければならない。報道の責任は非常に重い。

   
10月18日(中日新聞)> 溶けた核燃料の位置特定<米ロスアラモス国立研究所開発
  
 
本件に類似の報道は今年1月8日にあった。
研究者は名古屋大学グループであった。
この研究のその後はどうなっているのであろうか?

米研究チームに先を越されるのであろうか?
とすれば、非常に残念である。
名大グループには研究を早めるよう希望する。

 
10月19日(中日新聞)> 被ばく低減「ロボスーツHAL」、茨城県つくば市のベンチャー企業開発 10月21日(中日新聞)> 福島原発、汚染水対策
地下水くみ上げ、新浄化装置設置。が、水漏れ
 
10月20日(中日新聞)>日本政府方針「2030年原発ゼロ」の閣議決定を米国政府回避要求

クローニン上級顧問(米、安全保障シンクタンク)>「原発ゼロは偽善」、「日本政府の計画は準備不足」、「日本の技術力なら世界で最も安全な原発の基準を作ることができる」、「米国は核不拡散や原子力安全といった地球規模の議論のパートナーとして日本を必要としている」

 

先月22日の報道記事
「原発ゼロ」の閣議決定回避
>米が要求?安保に影響懸念か?

<私見>
結果、閣議決定しなかった。アメリカの圧力に屈したのではなく、
アメリカの懸念に的確に答えることができなかったのである。
なんと恥ずかしき政治家か!、なんと恥ずかしき国家か!
アメリカの言うとおり、日本政府の考えは幼稚極まりないもので、「原発ゼロ」後の短期、中期、長期のエネルギー政策を煮詰めておらず、およそ国家の政治と言えるものではなかった。

   
 

10月21日(中日新聞)> 福島第1原発の現状
高濃度汚染水移送用ホースが作業員に踏まれ、また漏水。現場のホースは相変わらず乱雑に置かれていた。
原子力委員会は「子供じゃあるまいし、こんなことをいちいち報告するとは」と、ずさんな現場管理に憤慨。

 
10月21日(中日新聞)> 政府とIAEA(国際原子力機関)、住民帰還に向け福島拠点に除染研究
IAEAは旧ソ連のチェルノブイリ原発事故当時の調査や復興に関わったベラルーシやウクライナやロシアの研究者らによるチームを結成して福島に派遣する計画。政府は数億円を拠出予定
 
10月21日(中日新聞)> 韓国で超党派議員グループ32人、脱原発へ10法案順次提出 10月22日(中日新聞)> 原発から60Kmの避難区域外「福島市」、一時的高線量記録で不安継続

3号機が水素爆発した翌日の昨年3月15日、福島市内の放射線量は風向きの関係で、最大毎時24マクロシーベルトを記録した(平時の約600倍
今は毎時0.3μ以下であるが、当時のトラウマから市民の不安は継続している。
 
10月24日(中日新聞)> 原子力規制委員会、全国16原発の重大事故発生時、放射性物質拡散予測発表
 
10月25日(中日新聞)> 福島第1原発1号機の最上階5階の様子を気球で撮影 10月25日(中日新聞)> 原発過酷事故、規制委予測
<4原発30Km超え拡散(地形非考慮)
 

 

10月30日(中日新聞)> 放射性物質拡散予測、6原発で誤り<北陸電力がミス発見
予測担当>独立行政法人 原子力安全基盤機構(JNES)

 

 

10月31日(中日新聞)> 原子力規制委員会、原発事故対策指針決定。
防災対策重点区域の半径30Km圏拡大(従来、半径8〜10Km)対象人口72万人⇒480万人
原発から30Km圏の対象人口480万人(従来、72万人)

福島第1原子力発電所事故、2012年10月おしまい

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2012年11月
 
原子力規制委員会の本格活動で11月は規制委オンパレードであった。
@ 重点区域の30km拡大に伴う災害対策の見直し(指針策定)
A 同上区域の放射性物質拡散予測にミス続発でJNESにやり直しを指示。
B 再稼働した大飯原発敷地内の断層(活断層の有無)調査
出だしからゴタゴタしているが、こんなことでへこたれてはいけません。原子力ムラがまたぞろ復活か?などと揶揄されないよう、気を引き締めて活動して 欲しい。がんばろう規制委!

また、11月16日、衆議院が解散し12月16日総選挙となった。
問題山積のなか、福島原発事故の教訓を風化させることのないよう各党、各立候補者の原発政策を注視して投票したい。

@ 福島第1原発関連          18件(第1原発の現状など)
A 脱原発関連               20件(内、衆院選関連17件)
B 福島以外の原発関連         21件(大飯原発断層調査ほか)
C 原発以外のエネルギー関連    10件(新エネルギー開発の台頭紹介)
D その他原子力関連          17件(規制委、再稼働、30Km圏など)
E 防災地震関連              3件(防災特集、南海トラフなど)
F 海外エネルギー関連          4件(脱原発ドイツ、再生エネ英国など)

 
11月1日( 中日新聞) > 原子力規制委員会、原子力災害対策指針策定
重点区域が原発立地の半径10Km圏から30km圏に拡大>対象自治体:15道府県45市町村から21道府県135市町村。人口も72万人から480万人に増加。

 
重点区域拡大に伴う避難方法に困惑する自治体3地域
@ 福井・滋賀地区>
全国最多13基の原発立地地域
A 静岡地区>
国道、東名・新東名高速道路が30Km圏内
B 島根地区>
県庁、山陰自動車道が30km圏内
 
<私見>

昨年3月11日の福島第1原発炉心溶融・爆発事故により原発の恐ろしさがはっきりと分かった。

1970年に最初の商業原発が稼働して以来、この過酷事故が起きるまでは産官学の安全神話により不安ながらも立地住民はしぶしぶ容認してきた。
「不安ながらも」と言ったのは、日本は世界で唯一原子力の恐ろしさを体験(広島、長崎への原爆投下)した国家だからある。

敗戦後、日本復興の救世主が原子力エネルギーであった。産学官民は原子力の本質(恐ろしさ)をないがしろにして、原子力を科学技術としてより、単なるモノづくりとして技術開発してきたのではと思う。”佛つくって魂入れず”である。

しかし、3.11以後は全国民が原発の恐ろしさを理解している。であるならば、新たな知見による原発防災指針が生まれたとき、国民一人一人は自分の生命と財産を守るための方策を考え、実行に向けて行動しなければならない。もし準備しないのであれば、不測の事態に対して文句を言う資格はない。特に原発立地地域では重大問題として自覚すべきである。

 
 
11月2日( 中日新聞) > 原子力委 調査チーム、大飯原発の敷地内で活断層の有無調査開始
調査チーム>活断層存在指摘者渡辺満久東洋大教授ほか地震学や地質学の専門家4人(岡田篤正・立命館大教授、重松紀生・産総研主任研究員、広内大輔・信州大准教授、および原子力規制委員会の島崎邦彦委員長代理の5人。調査内容>40万年以降の断層の活動状況
岩盤同士がこすれて粘土状になっていたり、岩盤の上の地層がずれていたりすれば、活断層の疑いが濃くなる。

 

<私見>
関西電力は大飯原発敷地内の断層(破砕帯)調査については既に9か所のボーリング調査や2か所のトレンチ(溝掘り)調査を行っており、規制委員会が現地調査を行う前に「従来の原発耐震指針での活断層定義(13万〜12万年前以降の断層活動痕跡有無)には抵触せず」と報告している。
つまり、大飯原発は従来の耐震評価基準に基づいて建設されており、あとから基準が変わった(40万年以降の断層活動有無)からと言って、これを当てはめるのは不当であると拒否している。

最近発生した文科省の私立大学新設の許認可基準と同じ理屈である。大臣が変わったからと言って、これまでの基準を無視されてはたまらないのも道理ではある。しかし、為政者の能力が世の中を混乱させる元であることも事実である。
組織はトップの思慮深さで決まる。世のため人のためになることに思いを馳せて欲しい。

ただ企業ではトップ(社長)の命は絶対である。
君子豹変しても最善を尽くすのが社員である。

 
<大飯原発以外の活断層の疑いある原発>
@ 東北電力東通(青森県)、A 北陸電力志賀(石川県)、B 日本原子力発電敦賀(福井県)
C 関西電力美浜(福井県)、D 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)
 
関西電力原子力発電所の運転状況のリアルタイム情報サイト>美浜、高浜、大飯
 
11月2日( 中日新聞) > 福島第1原発の作業者「高線量作業」に対し、安全を訴え。
11月3日( 中日新聞) > ”話題の発掘//ニュースの追跡”福島原発労働者 ピンハネ、被爆隠し
<私見>
上の2つの記事は原発事故の収束作業を通して、こんなところでも儲けようとするハゲタカ組織や、ハゲタカを管理指導せず弱者を庇護する発言だけの公僕や、降りかかる火の粉を避けながら責任逃れに終始する役所などがドロドロと蠢いているのが分かる。残念なことに弱者の救済組織も今一つ真剣さが足りない。このようなお客さんが居ってくれた方が組織は繁盛するからなのであろう。

<記事の中で出てきた組織・人>驚異の人間模様
@東電、A関電工(元請け)、B下請け建設会社、C2次下請けの原発保守管理会社、D福島県いわき市の6次下請け会社、D福島労働局、Eいわき市市議会議員、F労働基準監督署、G厚生労働省、Hフリーター全般労働組合、I派遣ユニオン、J原発反対同盟

   
11月3日( 中日新聞) >規制委調査チーム、大飯原発に活断層の可能性指摘

 
11月4日( 中日新聞) >規制委調査チーム、大飯原発活断層調査結果の評価会議開催
断層に岩盤がこすれ合って出来た粘土を発見したが、これが地震を起こすとされる40万年前より後か、前かがはっきりせず特定できない。活断層の存在を指摘した渡辺満久・東洋大教授も年代を特定できなかった。活断層有無の判断は先送りするか、再調査の可能性もある。
 
11月5日( 中日新聞) >規制委調査チーム、大飯原発活断層調査結果の評価会議結果
>岩盤割れ目、12万〜13万年前以降で一致したが、これを活断層と結論づけるに至らず。
 
11月6日( 中日新聞) >”話題の発掘//ニュースの追跡” 11・11反原発デモ窮地 
日比谷公園、使用制限の怪>3月、7月は容認するも東京都は「管理上の支障」で11月不許可
<私見>
石原都知事は緩やかな脱原発論者であるが、「反原発」論者ではない。
従って、このような対応も可能性がある。憲法論を持ち出して争っても勝負は五分五分だが、仕掛ける方が分は悪い。こういう場合、地主は何かにつけて嫌がらせをするものである。

要は相手に支障が起こらない時と場所を選ぶことであろう。デモは日比谷公園でなくてもどこでもできる。また、1か所集中の大規模デモでなくても、各地に分散して威力を見せつける方法もありそう。
本当に「反原発」を国民的活動にしたいなら、持続可能な方策をいろいろ考える必要がある。

 
11月7日(中日新聞)> 「 脱原発をめざす首長会議」に地元の市区町村長に参加するよう求めるはがきを店頭に置き、客に送付を呼び掛ける

発案者>篠 健司さん

米国のアウトドア衣料製造販売会社パタゴニア日本支社(名古屋)
 

 
11月7日( 中日新聞)>第3回 「被ばくの記憶 原子力の夢」 1952〜54 (全面2頁)

<私見>
8月から始まったシリーズ「日米同盟と原発」は敗戦直前の1940年〜45年まで考察されている。
この期間に私は生まれており、母親の在所に疎開した。庭の防空壕に避難したり、近くの松林が空襲で火柱を上げているところを何度も見た記憶がある。

2回目は9月の1945年〜52年の考察で、原子力の恐怖(広島・長崎への原爆投下)と、原爆の恐ろしさを無視するかのような、さらなる原子力開発への暗闘を追跡している。ここで私は「君の名は」の「忘却とは・・・・」を引き出し、私達が覚悟しなければならないことを強調した。

3回目は敗戦後10年経過するまでであるが、10年ひと昔とはよく言ったもので、いつまでも原子力を怖がっていたら日本の復興はおぼつかないと、原子力研究開発の復活活動が活発化する。
このような動きの陰にはいつもアメリカが介在しており、日本の政治を差配している。敗戦後の日本は誇り高き大和民族なんかではなく、政官学産のほとんどはアメリカの傀儡であった。
もうすぐ戦後70年であるが、未だに植民地状態があり、国家としての体をなしていないように思う。

 
11月7日(中日新聞)> 規制委、拡散予測3度目訂正<九州電力2原発方位正反対
 
11月8日( 中日新聞) >規制委、大飯原発断層調査の追加決定<関電に試掘指示
11月8日(中日新聞)> ”話題の発掘//ニュースの追跡” 原子力ムラ、じわり復活
規制委人事、また国会同意を反故―電力会社、メーカー寄り識者を起用
<私見>
原子力ムラの住人であろうが無かろうが、当面の原子力行政を担う専門家は必要である。
規制委人事について原発推進派人事だと指摘するが、重要なことは人事ではなく”仕事ぶり”ではないだろうか。人事はその課題や問題を遂行できる能力のある専門家を選出し、あとは彼らがどんな結果を残すかである。何もやらなければ結果は出ない。結果が出なければ評価はできない。
やれば結果の良し悪しはあるが評価はできる。しかし結果が悪い時、結果の悪さだけを批判する人がいる。このような展開は物事の進歩を止めてしまうので要注意である。

結果が悪ければ、その原因を究明し、対策を立て、実行する。つまりは、目的が達成できるまでPDCAのサイクルを回し続ければいいのである。しかし、ことはそれほど単純ではない。
目的(目標)が「世のため人のため」になっているかどうかが問題である。
高い目標は達成が難しいので、ついつい低く設定してしまう。また、通常人間は、叱られることを好まないのでもし悪い結果が出た場合、隠したくなる。

このようなことを招かないためにも、@実力相応の目標を設定し、A実行して結果を出し、B評価する。C結果が目標未達なら再度目標設定から見直し、実行→評価を繰り返す。

話を元に戻すと、仕事は誰がやっても構わない。が、結果を評価して欲しいのである。
政府は人事権を振り回すだけで、後は野となれ山となれで、仕事ぶりの評価をしていない。
そこで、メディアへ期待したいことは「結果と評価の飽くなき追求」である。よろしくお願いしたい。

 
11月8日(中日新聞)> 規制委、原発事故の放射性物質拡散予測をやり直し<全国16原発
原子力規制委員長、相次ぐミス謝罪>使用ソフト変更<(独法)日本原子力研究開発機構所有
 
11月9日(中日新聞)> 規制委、原子力安全基盤機構(JNES)に拡散予測の総点検指示

11月9日(中日新聞)> 日本原子力研究開発機構、もんじゅ来年末再開案<10年間運転計画

11月13日(中日新聞)> 規制委、敦賀原発敷地内断層調査を月内実施予定

11月14日(中日新聞)> 拡散予測、孫請けが実施&気象データ、電力会社頼み

11月15日( 中日新聞) >規制委、大飯断層調査で「関電の調査に疑問」
関電が掘った試掘溝(トレンチ)で見つかった岩盤のズレが断層なのか地滑りの跡なのかが、溝の掘り方が不十分のため結論出ず>今後、溝の拡幅や新規試掘溝などで再調査する。

 
11月16日( 中日新聞) >”話題の発掘//ニュースの追跡” 大飯原発活断層「疑わしきはクロ」
11月16日(中日新聞)> 原子力安全推進協会発足(前、日本原子力技術協会)
11月17日(中日新聞)>規制庁、拡散予測ミスで幹部処分<私見> 処分の内容を公表せよ
 
11月20日(中日新聞)>福島、除染しても線量再上昇

<私見>

意味のない作業は金の無駄使いであることを肝に銘ずべきである。何が無駄なのかは少し考えれば分かる。すなわち、山や川は除染できない場所である。従って、その辺りに近接している田畑や野原や建造物は雨が降るたびに流れ出てくる放射性物質により汚染される。こんなことは誰にでもすぐに分かることである。福島の原発事故は、原発が爆発したから文字通り「原爆」である。
広島には60年以上経過する今でも原爆症で苦しんでいる人がたくさんいるのです。

従って、或る一定期間(20年なのか30年なのか50年なのかは地形により異なる)放置するしかない。とても辛いことであるが、それが現実である。2度とこのようなことを起こしてはならない。とすれば、やることはただ一つ「原発廃止」である。これしか辛く悲しい現実を解決する方法はない。
起きてしまった現実にはじっと我慢するしかない。相手は人知では操作できないものだから。
時間の経過を待って、自然の治癒力に期待するしかない。

為政者は住民のご機嫌を取ろうとついついバカな無駄遣いを許してしまう。理由は簡単、使う金が自分の金ではないからだ。税金だから自分の懐は痛まない。全く無責任な事なかれ主義である。

 
11月20日(中日新聞)> シリーズ「人類をとりまく究極の災害」<核戦争・テロ
 
11月21日(中日新聞)> 原子力規制委員会、定例会で有識者との意見交換会開催
有識者、規制委に注文<大飯原発止めて調査を/専門集団になれ
有識者>@ノンフィクション作家柳田邦男氏、A認定NPO法人環境エネルギー政策研究所所長飯田哲也氏、BNPO法人気候ネットワーク代表浅岡美恵氏、C一般財団法人日本再建イニシャティブ理事長船橋洋一氏、D公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン津田知子氏
 
11月22日(中日新聞)>
 東芝、原発用4足ロボ開発
11月22日(中日新聞)>レベル7シリーズ「第9部、原発ゼロという選択」上
【理想込めた新戦略原案】、「6人衆」に極秘指令
11月23日(中日新聞)>
「脱原発」推進議員の活動 を検証

@ 脱原発基本法案>賛同者79人
  9月超党派議員らが衆院提出
A 原発ゼロの会>賛同者68人
  超党派議員で「原発危険度ランキング」公表
B さようなら原発1000万人署名
  >賛同者60人
  これまでに816万人分の署名を集めた。
C 原子力規制委員会人事案の見直し
  >賛同者36人

11月23日( 中日新聞) >関電、大飯原発敷地内断層(破砕帯)調査の追加計画<試掘溝拡幅

 
11月24日(中日新聞)>イギリス、再生エネ比率を現状11%から2020年に30%増目標
(但し、原発推進を堅持)
低炭素エネルギーへの年間投資額>現状23億5千万ポンド(約3080億円)を2020年に76億ポンド(約9960億円)に増やす方針。これで平均的家庭の光熱費は年間100ポンド増となる。
11月24日(中日新聞)>レベル7シリーズ「第9部、原発ゼロという選択」中
【矛盾したまま新戦略決定】、再処理見直し挫折
11月25日(中日新聞)>レベル7シリーズ「第9部、原発ゼロという選択」下
【新戦略、政府の事前説明なし】、六ケ所村、深まる不信
<私見>
半世紀がかりのしがらみいっぱい原発推進行政が、そうそうたやすく転換できるとは思えない。
まだまだ時間がかかりそうだなとは思うが、このような取り組みが不毛だとは思わないし、不毛にさせないためにも、初心を忘れるな!と言いたい。初心とは「3.11福島原発事故の教訓」である。

心配なのは、尊敬する古川元久国家戦略担当相の元気が萎えてしまったのではと感じることである。以前はよくテレビ討論に出ていたが、最近はほとんど顔をみない。どうしているのかな?
ご心配な方は古川さんの公式サイトをご覧ください。

 
11月25日(中日新聞)> 福島第1原発の 現状<高濃度汚染水の浄化システム配管から放射能量1億8千万ベクレルの汚染水が180リットル漏水。地下水くみ上げ用井戸掘り開始
 
11月25日(中日新聞)> 安全基盤機構(JNES)発注のオフサイトセンター運営支援業務を電力会社ファミリーが独占。
<私見>
安全基盤機構(JNES)は原子力ムラの手配師のようである。原発立地電力各社の子会社に丸投げして、業務遂行後の品質確認もしていないのでは?話にならないべったり癒着システムである。
   
11月29日(中日新聞)> 衆院選、
各党の原発ゼロ達成目標はいつ?
自民党は原発推進?!
11月29日(中日新聞)>
脱原発ドイツの電力料金事情
   

 

<私見>
ドイツやイギリスは脱原発で電気代が一般家庭で年間約1万円強増えると言う。国民の不満はあるものの国家方針として推進することから、負担の在り方を議論しながら国民的合意するという。まず反対有りきの日本とは大違いである。

 
この中で、より具体的な方策を示したのが「成長戦略と原発ゼロを両立させる」という公約を発表した「みんなの党」である。
@ 原発の新規設置を禁止、A 核燃料サイクル計画の廃止、B 新エネルギー政策の推進
C 発送電分離による2020年の電力自由化、D 原発の廃止
   
11月29日(中日新聞)>福島県の佐藤雄平知事、原発事故で発生した汚染物を保管する中間貯蔵施設(国の申し入れ地区>大熊町、双葉町、楢葉町)の候補地調査を受け入れ。
<私見>  
前々から主張しているように汚染土壌や汚染廃棄物を爆発事故を起こした事故原発付近に保管・貯蔵することは至極妥当な考えである。原発事故で汚染された地域は今後数十年養生しなければならない。であれば、ここに置くべきである。放射能で汚染された物を汚染されていない地域まで運んでいくなど愚の骨頂である。福島県民の冷静な決断をお願いしたい。
   
11月30日(中日新聞)>東京電力、福島県双葉郡楢葉町−広野町に福島復興本社設置発表
福島復興本社>常駐者:石崎芳行副社長ほか30人)、主な業務:賠償、除染作業、要員:1500人体制(来年末までにさらに500人増員)

場所>サッカ―ナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」(公式サイト)
(1997年東電が建設し福島県に寄贈)

原発事故収束基地化したJヴィレッジの様子

福島第1原子力発電所事故、2012年11月おしまい

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2012年12月
 
衆議院選挙は”原発推進”の自民党が過半数超えで圧勝した。原発の安全審査部署として新発足した原子力規制委員会 はどうなるのであろうか?少し心配である。政権が変わっても国民の生命と安全を確保することが政府の使命であることには変わりはない。規制委は引き続き、原発の耐震性を評価しなければならない。今までに調査したのは大飯、敦賀、東通の3か所である。活断層が予測される原発だけならあと3か所であるが、それでいいのであろうか?地震列島日本の特性に鑑み、原発立地地域すべてに拡大すべき だと思う。

規制委発足後、従来では隠蔽されていた些細な異常もほとんど公開されるようになってきた。がんばろう規制委!

@ 福島第1原発関連          14件(第1原発の現状など)
A 脱原発関連                9件(内、衆院選関連8件)
B 福島以外の原発関連         39件(各地原発の断層調査ほか)
C 原発以外のエネルギー関連     9件(新エネルギー開発の台頭紹介)
D その他原子力関連          13件(規制委、再稼働、30Km圏など)
E 防災地震関連              3件(防災特集、南海トラフなど)
F 海外エネルギー関連          4件(脱原発ドイツ、原発問題韓国など)

 

12月1日( 中日新聞) >福島第1原発事故直後から収録していたテレビ会議の映像公開
今回公開されたのは、3月16日〜23日までと、3月30日〜4月5日までの336時間分
<私見>  
ヘリコプターによる水投下の場面はNHKの超望遠カメラによるリアルタイム映像で見ていた。
バケツの大きさがどの程度なのか放送はなかったが、ほとんどが霧消したように見えた。
歯がゆい放水作業に、テレビの前であーだこーだ批判したり、提案したり騒いでいた。

山火事の消火活動でも飛行機やヘリを出動させることがある。このような消防技術を活用できなかったのか不思議だ。小さなヘリでオッカナビックリのへっぴり腰で”天井から眼薬”では思い通りにはいかないだろう。
多分、日本全国から様々な提案が届いていたと思うが、この提案を実践できる能力を持った人間が現地に居なかったのではと思う。それにしてもバケツ吊り下げロープを長くして目標に近づけることができなかったのか?、自衛隊にはもっと大形のヘリがあったのではないか?

無い物ねだりせず、在るもので対応できる緊急防災技術を習得する必要がある。

   
12月2日( 中日新聞) >規制委、敦賀原発(日本原子力発電)の断層(破砕帯)調査開始
12月3日( 中日新聞) >敦賀原発断層調査終了>地層の変形確認
   
12月3日( 中日新聞) >シリーズ「第59回 歴史は語るD―防災の誕生」
 
<私見>  
このシリーズには「備える3.11から」という副題が付いている。しかし、日本には”備える”ということがほとんど絶望的とも言える地震大国なのである。ましてや、原発など論外である。

東京大学地震研究所の広報アウトリーチ室サイトには、1977年〜2010年までの世界の地震の震源分布地図がある。日本は北海道から沖縄まで太平洋沿岸地域が真っ赤に塗りつぶされている。

さらに、日本の地震活動1996年〜2011年に依れば絶望的の意味が分かります。

転載禁止とありましたが「謎解き地震学No.1プレートテクトニクスと地震の起きるところ」(pdf)から「世界の震源分布」を参考に添付します。詳細は上記の広報アウトリーチ室までアクセスして欲しい
 
12月14日( 中日新聞) >地球最大の地震は理論上”M10”(東日本大地震の30倍)
報告者>東北大地震・噴火予知研究観測センターの松沢暢教授(地震学)
算出根拠>日本海溝から千島・カムチャツカ海溝にかけての合計約3000Km断層が全て60m動いた場合。
なお、ペルー海溝とチリ海溝の合計約5300Kmが60m動いたときはM10.3と試算。
発生確率>1万年に1回程度

ちなみに、過去最大の地震は1960年のチリ地震(M9.5)

<私見続き>真っ赤に塗りつぶされている地域は理論上、巨大地震の確率が高い。問題なのはいつ起こるか予測できないことである。明日かもしれないし、1万年後かもしれない。はっきりしていることはこのような巨大地震が発生した時、原発が稼働していれば、間違いなく原子炉は破壊され制御不能となり、膨大な核物質が放射され原発立地地域はもとより広大な地域を汚染する。

 

12月6日( NHK) >三菱重工、福島原発事故現場収束作業用ロボット「MEISTeR(マイスター)」開発
キャタピラー走行、2本の多関節アームにドリル、カッタ―を装着。穴あけや切断作業ができる。

     
12月 6日( 河北新報)>
三菱重工ロボット「マイスター」
12月 6日( 毎日新聞)>
三菱重工ロボット「マイスター」
12月7日( FNN&茨城新聞)>
福島原発事故復旧用がれき除去ロボット開発
日立エンジニアリング・アンド・サービス+日立建機
 

12月7日( FNN&茨城新聞)>福島原発事故復旧用がれき除去ロボット開発
日立エンジニアリング・アンド・サービス+日立建機

 
12月7日( 中日新聞) >規制庁、原発再稼働手続きの前倒しを検討
<私見>
免震棟やベント設備などの設置は新基準ではないのか?
既存原発の新基準とは発電設備に限定しているのか?、だとすると、これはおかしい。
「原子力発電所」というのは福島のような過酷事故が起きた時、総合的に安全が確保されるシステムでなければならない。総合的というのは、原発設備だけでなくそれが何らかの原因で暴走したとき的確に対処できるシステムをいう。これが福島の教訓だと思っている。
 
12月8日( 中日新聞) >規制庁、志賀原発1号機(石川県)の直下に活断層疑惑指摘

<大飯原発以外の活断層の疑いある原発>
@ 東北電力東通(青森県)、
A 北陸電力志賀(石川県)、
B 日本原子力発電敦賀(福井県)
C 関西電力美浜(福井県)、
D 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)

 
12月11日( 中日新聞) > 規制委調査団、
敦賀原発直下の断層を活断層と判断

<調査団員>
・島崎邦彦(原子力規制委員会委員長代理)
・鈴木康弘(名古屋大学教授)
・堤 浩之(京都大学准教授)
・藤本光一郎(京都学芸大学准教授)
・宮内崇裕(千葉大学教授)

規制委、「再稼働審査できない」

日本原子力発電、「とうてい受け入れられがたい」として追加調査を進め、活断層ではないことを実証するつもり。

12日、規制委に公開質問状(6項目10問)提出
13日、原子力規制委員長、敦賀原発増設の「審査不可」発言。13年新基準以降の判断方針

   
  
 
12月12日(中日新聞)> 活断層Q&A 12月12日(中日新聞)>
原発再稼働のついての政党方針
 
12月13日( 中日新聞) >規制委専門家チーム、東通原発(青森県東通村)の断層調査開始
 
12月13日( 原子力規制委員会) >放射性物質の拡散予測訂正
詳細は原子力規制委員会第17回「会議資料」参照
 
 
 
12月14日( 中日新聞) >
放射性物質の拡散予測図、全17原発で訂正

原因>孫請け会社「シー・エス・エー・ジャパン」(東京)への丸投げ無検査仕事。

発注者:旧経産省原子力安全・保安院 ⇒元請け:原子力安全基盤機構(JNES) ⇒孫請け:シー・エス・エー・ジャパン

 

12月14日( 中日新聞) >規制委専門家チーム、東通原発の断層調査で地層乱れ指摘

 
 

12月14日( 中日新聞) >
被ばく管理のための手帳を自費作成配布
元南相馬地方広域消防本部職員、
馬場昭久(てるひさ)さん(64)
問合せ先>048−948−8942馬場さん

12月15日( 中日新聞) >
買い取り制度の後押しで、今年4月〜11月(8ヶ月間)の再生エネ発電量が144万Kwと原発1基分に相当した。
 

<私見> <私見>

このような奇特な人はまだまだたくさん居ると思う。被災地のみなさん、文句ばかり言わないで馬場さんのように自分でできることをやって欲しい。また、メディアも このような人々をもっともっと発掘し、紹介して欲しい。

再生可能エネの開発普及が本格化してきた。残念なのは地熱や水力や波力などの日本国土の特徴を生かした開発が遅々として進んでいないことである。障壁は何なのか?

 
12月15日( 中日新聞) >規制委専門家チーム、全員が東通原発の敷地内2断層に活断層の可能性を指摘
12月15日( 中日新聞) >東京電力、社内設置の「原子力改革特別タスクフォース」開催し、福島第1原発事故の総括と、原発の安全改革の中間報告をまとめた。

本件の関連情報>12月13日(木)のNHKクローズアップ現代「東京電力、瀬戸際の内部改革」がある。

   
12月15日( 中日新聞) >「話題の発掘//ニュースの追跡」<衆院選の原発争点”核のゴミ問題”不問
12月18日( 中日新聞) >「話題の発掘//ニュースの追跡」<衆院選、福島でも自民勝利
>脱原発に疲れた福島県、県民の関心は、原発よりも景気と復興
自民党福島県連の「福島版公約」には「県内原発10基の廃炉」を宣言。

<私見>
福島の悲劇!なんともやるせない!

将来の禍根より、現実の好転を願う浅はかさは今回の選挙ではっきりとした。

願わくば、現実を耐え、未来に希望を求める苦難を受け入れて欲しかった。原発事故以降飛び交った「思いやり」とか「絆」などの言葉がなんだか欺瞞に思えてくる。

   
12月18日( 中日新聞) >
福島第1原発「事故収束宣言」以降、待遇が悪化し、
原発作業員が集まらない

12月18日( 中日新聞) >
新政権、原発ゼロ撤廃へ。
新増設問題のゆくえは?


中電、戦略転換に期待

<私見>  
政治家や役人や電力会社や経団連は阿部晋三自民党総裁の原発政策転換を諸手を挙げて歓迎している。もう、のど元過ぎてしまったのか?もし、再稼働や新増設を許可した後に、巨大地震が起こり、福島と同じ過酷事故が発生したとき、この責任はどうするのか!多分再び「想定外」として誰も責任を取らないであろう。

地震研究者も言うように、地震がいつどこで起こるか予測することは不可能である。
福島第1原発の炉心溶融という過酷事故はこの予測できない地震の結果として発生したものである。ドイツとスイスはこの事故に恐れおののき、「脱原発」を国家の方針とした。ところが日本はドイツやスイスとは比べ物にならないほどの地震大国であるにもかかわらず、事故後2年も経たないうちに政官産民は脱原発から原発推進に舵を取りつつある。
この態度には呆れかえってしまう。日本人には”畏敬の感情”がないのであろうか?強大な相手と立ち向かう時、普通、人は恐怖で恐れおののく。何も感じない無 感情な人間集団、それが日本国なのか!

 


 

12月19日( 中日新聞) >規制委専門家チーム、六ケ所村の断層調査開始<下北沖とと連動懸念
直下に活断層なら使用済み核燃料再処理施設が稼働できず「核のゴミ」の行き場がなくなる。
かくして、日本の全ての原発の使用済み核燃料が処理できないので、全原発の稼働が不可能

12月21日東通原発に多数の活断層を確認

   
12月20日( 中日新聞) >中部電力、浜岡原発防潮堤4m嵩上げして22mへ
 
12月20日(NHK) >中部電力、浜岡原発防潮堤4m嵩上げして22mへ 12月21日(NHK) >中部電力、
浜岡原発防潮堤4m嵩上げして22mへ
 

12月21日(NHK) >中部電力、浜岡原発防潮堤4m嵩上げして22mへ

 
12月21日( 中日新聞) >中部電力、浜岡原発防潮堤4m嵩上げして22mへ
   
<私見>  
中部電力は福島第1原発事故以後、次から次へと変わる津波の想定高さに適応できる防潮堤の強化を進めてきた。今回の22mへの嵩上げは最早、やけくそ状態ともいえる。
すなわち、「想定値を変えるならとことんやってやろうやないか!」ということである。清水社長も大変である。
ですが、津波対策だけで問題は解決するのでしょうか?
南海トラフ地震が引き金となり近隣のプレートに影響を及ぼすことはないのか?
例えば、地震の強さがM10だったとき、原発施設は耐えられるのであろうか?
想定外の要素はまだまだ残っており、終わりはない。とても心配である。
 
12月21日( 中日新聞) >敦賀・東通・大飯、各原発の断層問題比較
 
12月21日( 中日新聞) >関電、高浜原発3,4号機に水素爆発防止装置を日本初導入
 
12月23日( 中日新聞) >除染しても山から放射性物質が下りてきて元に戻る。
”チェルノブイリ”でも同じ傾向だった(スイス人ジャーナリスト、スーザン・ボースさん49歳)
<私見>
原発事故による被爆地に対し”居住”に期待を持てるような言動は無責任である。また、被爆地住民は期待を持つべきではない。このことは自明の理であり、疑う余地は全くないと私は思っている。
山そのものが放射能汚染されているので、山そのものを撤去しない限り、人間の生活環境域を除染しても無意味である。こんなことは不可能であり、私は今まで何度もこのことを指摘している。

しかし、加害者も被害者もなぜかこの現実を直視できない。不思議である?
生活居住域を除染しても雨が降れば汚染された山から放射能が下りてくる。金をかけるだけ無駄である。

ひとたび核爆発に汚染されたら、そこには何十年と住めないのである。双方とも新天地について真剣に検討すべきである。加害者は間違っても”思わせぶりな”言動をすべきではない。
被害者は間違っても”期待”をすべきでない。双方はこの現実を”運命”として受け入れるべきである。
そして、このようなことが2度と起こらないよう、核施設は全廃すべきである。

報道の姿勢にも問題がある。
「事態が進展しないのは政府であり、東電である」と、加害者だけを非難しており無責任極まりない。
誰の責任であろうが事態の収拾は極めて困難なのである。真に必要なのはどう生きるべきかである。

 
12月25日( 中日新聞) >東電、福島第1原発事故被災者に家屋修理賠償書類が届かず。
<私見>
郵便物の送り先に送り主が住んでいないというよくある事件である。
最近、私にも似たような無責任郵便物が来た。衆議院選挙候補者からの推薦状である。

葉書の片隅に、「私も推薦しています」という、私の友人の署名があるものです。
3年前の選挙の時にはじめて来たものであるが、その友人は2年前死んでしまった。
この選挙事務所は過去の住所録から事務的機械的に郵送先を印刷し、推薦者の生死については確認していないようだ。死人を推薦者にまつりあげるとはなんとも不埒!勿論、こんな輩に投票するわけがない。
かくして、当然のことながら落選した。

追伸>友人が教えた私の住所はずっと前の住所であった。今は、都市計画で変更したが、葉書の宛先はこれまた昔の住所であった。郵便局は10年以上経過しても新住所に配達してくれる。感謝感謝です。

 
12月25日( 中日新聞) > シリーズ「日米同盟と原発」第4回「ビキニの灰」1954〜55
<私見>
MS−WORDで一発変換できた「ビキニ環礁」、「水爆実験」、「第五福竜丸」等々の単語はを見ると、「そうだよな!こんなことあったよな!」としか感慨がない。時は忘却のためにあり、事態は風化するためにあるようだ。ところで、この原子力(核)特集はいったいどのくらいの人が読んでいるのであろうか?

3.11原発事故を受けて、日本の原子力との係り合いを考察しながら原子力の怖さを改めて問い直し、風化させまいとする意図は理解されているのであろうか?編集者の苦労を思うと、とても気になる。なお、同じような読み物は「47NEWSの特別連載」の中にもある>「原子力時代の死角、核と日本人」 

 
12月25日( 中日新聞) > ”メディア観望”「脱原発という民意」
12月26日( 中日新聞) > ブルガリア、原発の国民投票まで1ヶ月
<私見>
冷戦時代の米ソ2大強国の核兵器競争から生まれた核技術の有効活用を図るべく、ソ連崩壊後の今日も、ロシアと米国のせめぎ合いが続いている。

とにかくこの二つの国はいつもどこかで弱小国の政治経済に介入し、利益を得ようと画策し、トラブルを起こす世界の敵であり、地球の悪である。彼らこそ悪の枢軸ではないのか。

今回の衆院選挙では自民党が大勝した。再登板の阿倍首相は原発についても推進する姿勢を示しており、福島の教訓の風化が懸念される。
いや待てよ!
福島県民も大方が自民党に投票したようなので既に風化してしまったか!?

のど元過ぎて、熱さを忘れた国民が多い現状において、今後も声を大にして「脱原発」、「原発ゼロ」を叫び続けることができるのであろうか?
メディアも今まで通り警鐘を鳴らし続けることができるのか?とても心配だ!
土田編集委員の巻末の意気込み「政治に民意を反映させるにはメディアが市民の声を伝え続けるほかない」という決意をメディアの使命感と信じ、今後とも大いに期待したい。

 
12月27日( 中日新聞) > 規制委方針、全原発の地盤3次元調査
<私見>待ってました(^O^)/
地震大国日本では、絶対安全だという構築物は存在しない。太古の昔から天変地変の恐怖に恐れおののきながら生きてきたのでは、と思う。今、1億人ちょっとの国民は運良く生かしてもらっているだけであり、とても有難い話だと思う。

それでも、自分の家が壊れるだけで済むなら諦めもつくが、トバッチリを受けて大勢が災難を受けることは避けたい。日本国に原発が立地できるのか徹底的に検証して欲しい。

 
12月28日( 中日新聞) >中部電力、浜岡原発防潮堤”海抜18m”を公開
12月28日( 中日新聞) > 規制委、大飯原発の断層再調査
>活断層か?地滑りか?、確認
12月28日( 中日新聞) >規制委チーム、「東通原発の活断層を否定できない」として、東北電力の主張を退ける。
12月13日>調査前 12月21日>調査後
 

 
12月29日( 中日新聞) > 規制委、大飯原発の断層再調査、初日終了
専門家チーム5人のうち4人が疑問
12月30日( 中日新聞) > 規制委、大飯原発の断層再調査、長期化か
専門家の見解一致せず。不安残して稼働継続へ
 
12月30日( 中日新聞) >
土壌のセシウム「99%除去」技術を産学共同開発

@ 三央産業(埼玉川口市)開発装置
>ジェットバーナー

A 北海道大学、古月文志教授開発
>カーボンナノスポンジ

 
12月30日( 中日新聞) >阿倍政権の行き先、原発推進に転換

<参考>

現在計画あるいは建設中の原発>12基

 
関連団体のすべて(順次、内容拡充)

日本学術会議日本地質学会 内閣府原子力委員会
NPO法人 原子力資料情報室CNIC
   
業務 団体名(アクセス先)
放射性廃棄物の処理・管理 原子力研究バックエンド推進センター
原子力環境整備促進・資金管理センター
原子力発電環境整備機構
核物質管理センター
   
原発立地地域の関連 日本原子力文化振興財団
若狭湾エネルギー研究センター
日本原子力産業協会
電源地域振興センター
日本立地センター
   
原発の安全 原子力安全技術センター
日本原子力技術協会⇒原子力安全推進協会(H24.11.15)
火力原子力発電技術協会
原子力安全基盤機構(JNES)
原子力施設安全情報申告調査委員会
   
原発研究 日本原子力研究開発機構
高度情報科学技術研究機構
原子力安全研究協会
   
環境調査・疫学調査 日本分析センター
放射線影響協会
   
海外協力 原子力国際協力センター
海外電力調査会
国際原子力発電技術移転機構
   
原子力関連の研究開発団体のなんと多い事か!ほとんどの団体は知的財産の生産活動を行っており、具体的なものづくりは行っていない。産業の基幹と言われる「自動車」が膨大な裾野を持つ物造り集団であるのに対し、「原子力」は同じく膨大な裾野を有する 知財集団といえる。システムはハードとソフトの融合で実現し、どちらも等しく重要である。が、世のため人のためになってこそ意味がある。心して欲しい。

なお、上表右にアクセス先をリンクしたので覗いて見て欲しい。それぞれに持ち味を出そうと必死の面持ちが伺える。これらの団体は氷山の一角であり、この何百倍も裾野はあろう。

 
日本の原発の運転開始年月
(2012年1月現在)
日本の原子力発電所運転状況のリアルタイム情報
@ 東京電力>福島第1、第2、柏崎刈羽、東通

A 関西電力>美浜、高浜、大飯

B 北陸電力>志賀

全国50原発の運転年数(2012年9月)
 
四電力会社の原発新設増設計画(2012年9月報道)
10月13日(中日新聞)> 枝野経産相、計画中で着工前の原発9基の建設認めず。
対象原発>
@中国電力上関1,2号機(山口県上関町)
A東京電力東通2号機(青森県東通村)
B東北電力東通2号機(青森県東通村)
C東北電力浪江・小高(福島県南相馬市浪江町)
D日本原子力発電敦賀3,4号機(福井県敦賀市)
E中部電力浜岡6号機(静岡県御前崎市)
F九州電力川内3号機(鹿児島県薩摩川内市)

福島第1原子力発電所事故、2012年おしまい

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