わtch2>街角<自然破壊その1
(1998年)

私が子供の頃、20センチ位積もった大雪が年に一度くらいはあったと記憶しています。
屋根の雪を路上に下ろし、踏み固め、にわか作りの箱ソリで遊んだものです。
今でこそ路地の隅々まで舗装されていますが、当時は地面であったため踏み固めた雪が解けると路地がドロドロになって足元が悪くなり近所からえらく怒られた記憶があります。

最近では記憶に残る大雪は数年に一度くらいでしょうか?
なぜ、昔のように雪は降らないのでしょうか?
私たちの地球が暖かくなってしまったのでしょうか?
あるいは単に異常気象なのでしょうか?ではなぜ、異常気象なのでしょう?

異常が長期間続き恒常化すると異常が異常でなくなり、今までの正常が異常となってしまうようです。私たちが生きている今がどうやらその途中のような気がします。

実感としてですが、間違いなく地球は温暖化しています。

子供の頃、冬はブクブクに着膨れしていました。誰もが長袖、股引を当たり前のように着ておりました。綿を中心とした「衣」 、肉気のない麦飯と味噌汁主体の「食」
夏は涼しいが冬は寒い隙間だらけの「家」

確かに、今は当時とは比べ物にならないほど生活は改善されております。
特に、当時は生きるためであった「食」も今は文化となってしまったほど内容は豊かです。半世紀前の昔は寒さを衣服でしのいだが、今は外出するときでもコートは防寒用ではなくほとんどファッションです。
私たちの生活環境はいつのまにか「寒さ知らず」となっています。

「衣・食」の充実は身体の「内・外」から私たちを寒さから守ってくれていますが、
それ以上に実感するのはどこへ行っても冷暖房完備の居住環境です。
「暑さ知らず」の冷房「寒さ知らず」の暖房 は確かに快適ですが、なにか不自然です!!

暑いはずの夏なのにオフィスでは重ね着しなければならないほど寒く、冬でも下着はランニングシャツで済むのはとっても異常だと思います。
不思議なことですが私は冬になると
「水虫」がひどくなります。

私たち人間にとって快適な居住環境は「正常」な地球の生態系を少しづつ歪め「異常」な状態を恒常化させ、異常が異常でなくなり、日常化しつつあります。
私たちは「便利さ」とともに「かけがえのないもの」を失ってきたように思 う。

わtch2は便利さの象徴「自動車」による失いつつある自然の一つ「樹木」の破壊です。ショッキングな次の写真を見て下さい。

   
車道と歩道の間の街路樹が一部枯れています。
なぜでしょう?
枯れているのは一ヶ所だけではありません。
点々と見られます。もう分かりますね。
 

そうです、自動車の排気ガスで窒息したのです。

前 景

背 景

   
交差点で信号待ちの自動車の排気口位置と見事に一致します。
自動車の停車位置によりその場所はほぼ一定しているようです。
なお、交差点以外の場所では枯れた木はありませんでした。
   
排気口が運転席側(道路の中央より)にあれば排気ガスが直接街路樹に当たることはありません。自動車の排気口の場所を調べてみましたが、車の種類・大きさ・メーカーによりまちまちでした。
メーカーの設計基準は分かりませんがデタラメとも思える排気口の位置にビックリです。
ただ、傾向としてですが大型トラックはほぼ運転席側の横または後方を向いていました。
小型トラック、乗用車、、レジャーカーなどはまったくのデタラメ状態でした。
 
有害な排気ガスのないクリーンな自動車ができれば問題はないのですが、そうでなければせめて有害物質の排出について細心の注意が 求められます。
 

場所はこの交差点です。 安城市から豊田市に抜ける国道一号

近 景

遠 景

 
自然破壊を身近に実感するこのような場所は日本中いたるところにありそうです。
「いつでも、どこへでも」道路と燃料さえあればどこまでも行ける便利このうえもない乗り物、それが自動車です。が、さすがにこの光景はショックで、大いに考えてしまいました。かくいう私も毎日マイカー通勤しており、自然破壊者のひとりです。

さて、地球環境問題が地球保護の最重要課題になってきた今日です。
が、これは人類生誕以来の無秩序な排泄の結果でしょう。

地球レベルでの「大気汚染」「海洋汚染」「オゾン層破壊」「地球温暖化」「砂漠化」や、身近な生活レベルでの「水質汚濁」「土壌汚染」などは、すべて私たちの生活のなかから排出される排水・排気などの排泄物、すなわち人間生活、産業活動が生み出した負の生産物「廃棄物」による影響です。

物を作ればそれをつくるために消費したエネルギーと同等の負(マイナス)のエネルギーが放出されている。と、考えるべきでしょう。
また、人間にとって有益と思える産物も他の生き物からすれば有害となることが多い。
すべての有り様はこの正と負のバランスの上に成り立っているということを忘れてはならない。結果的に地球の生態系は身勝手な人間によってバランスを大きく崩してしまったようです。

生きているかぎり「負の産物」は止むを得ません。が、今後はそれを上回る「正の産物」が必要です。つまり、破壊をうわまわる創造です。
大袈裟なことではなく、身近に出来ることは沢山ありそうです。

着眼点は排出物を減らすことです。すぐ実行しましょう!!

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