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在瀋陽日本国総領事館
大連(駐)事務所
大連市におけるSARS感染統計は、真性感染者4名(う ち2名が死亡、他の2名は加療中)、疑似感染者1名で、5 月24日以降新たな患者は発生していません。 大連市におけるSARS関連状況はこのところ比較的平穏に推移しています
が、依然楽観しがたい状況にあると考えられます。このため、邦人各位にお かれましては、今後の動向を注視するとともに、日常生活においてもマスク の着用、ウガイの励行など有効とされる各種手段を講じるとともに、感染地 域を往訪される際には、各地域の関連情報を収集し、慎重に行動願います。 ○大連市及びその周辺における感染概況
1.大連市
5月24日、加療中の感染者;陳某が死去し、5月2日に疑似感染者として死
亡した羅某もその後真性感染者と認定し直された結果、大連市におけるSA RS感染統計は次の通りとなります。 *真性感染者:4名(羅某及び陳某が死亡、他の2名は看護婦(賀銘悦、王
愛銅)で、加療中) *疑似感染者:1名(看護婦(劉晶)で、目下加療中)
2.大連市周辺
これまで、感染が急速に広まりつつあった北京市、天津市、河北省、内蒙
古、吉林省等大連市周辺地域での感染の勢いは鈍りつつありますが、疑似 感染者は今なお増加していますので、引き続き注意が必要です。 ○大連市政府の対応ぶり、市内の状況
1.大連市政府は引き続き、空港、港湾、列車、バスなどの停車場を中心に
厳格な防疫体制を敷いています。なお、市政府は、5月12日及び23日に、 大連に居住する外国人(外国の機構、外資企業など)を招いてSARS関連の 説明会を開催した他、5月24日には大連在留の外国人を対象に、SARS撲 滅をスローガンとした野外活動(海辺ウォーキング)を実施しました。 2.市政府は5月以来次のような通知を発出し防疫に努めています。
*映画館、カラオケ店、遊技場等の娯楽施設や図書館等公共施設を一時閉
鎖すると共に、多数の参加が見込まれる各種会議や文化活動を禁止(5月1 日。但し、カラオケ店については、通気等環境の良好なところは、当局の許 可を得て漸次再開されつつあります。) *やたらとつばや痰を吐くことを禁じる規則(5月16日)
*大規模な婚礼の式典・宴会の開催禁止に関する通知(同上)
*SARS防疫期間中における犬の管理に関する通告(同上)
3.市政府ないし主催者によれば、現下の状況にも鑑み、次の諸行事はいず
れも延期ないし中止となった由です。但し、7月末(21−25日)に開催され る国際会議;「第5回ASEM経済閣僚会合」(ASEM5)は、予定通り開催さ れます。 友好都市経済懇談会、大連輸出入商品交易会、大連国際アカシア祭り及び
アカシア経済懇談会、キャノン杯日本語弁論大会(以上は5月開催予定行 事)、第2回大連青少年交流国際音楽祭(8月予定行事)。 4.一般市民は感染動向を気にしながらも、最近は若干緊張感もゆるみ、日
常生活も落ち着いています(4月末当時、一時的に、マスク着用の市民が散 見されたほか、関連薬品や野菜などが高騰)。 ○大連在留の邦人・日系企業の動向
目下のところ、在留邦人、日系企業とも感染状況の進展を注視しつつ、各種
情報を参考に、平静かつ沈着に対応されています。また、若干の企業ないし 事務所では、家族(特に幼い児童を有される家族、日本人学校では、園児・ 児童・生徒20数名)が既に帰国(一時帰国を含む)されている他、大連に留 学ないし修学中の日本の留学生(約470名)の中にも、既に帰国(一時帰国 を含む)した者が160数名存在しますが、最近では再度大連に戻る方も出 始めています。 ○当(駐)事務所の対応ぶり
当(駐)事務所では、日本人学校、日系企業、日本人留学生、及び一般在留
邦人各位を対象として、「お知らせ」、「領事館だより」、或いはインターネット を通じてのHPなどにより、注意を喚起するとともに最新の情報を提供してい ます。 また、当(駐)事務所主催による「邦人安全対策連絡協議会」(在留邦人の中
の安全問題に関する有識者代表をメンバーとする)を開催し対策を協議する とともに、大連日本商工クラブ、大連日本人学校等とも緊密に連携を保ちな がら、在留邦人の皆様方の安全確保に努めています。 なお、目下のところ、査証の取り扱いについては何らの変動はありません
が、5月19日(月)より、申請時にSARSに関する問診票に記入いただくこと になりました。また、5月21日から、当(駐)事務所来訪者の皆様方に対し、 入館時における体温検査を実施させていただいておりますところ、宜しくご協 力願います。 ○外国人に対する大連でのSARS指定病院
大連市内のいずこかの病院にてSARS感染(含む疑似感染)者と認定され
た場合には、外国人の場合、次の病院に強制入院させられます。なお、中 国人の場合には、大連市第六人民医院が指定病院となっています。 (外国人用指定病院)
大連市中心医院:大連市沙河口区学工街42号
電話:4411935(病院オフィス)
4438988(院長室)
13309861122(24時間OK 疑わしい人優先)
4602419(院長自宅)
日本語可能
○大連空港、日本国内での防疫体制
大連出入国時には検温及び健康申告書の記入が求められ、問題のある人
については更に詳細な検診が行われます。 他方、日本国内では、厚生省が、SARS感染地域に滞在された方々(日本
人・外国人を問わない)の日本入国に際し、「健康状況質問票」の提出を求 めるとともに、来日後10日間は家族を含め人に会うのを最小限にし、濃厚な 接触を避けるよう呼びかけを行っています。 ○中国のその他の地域における感染状況
本件肺炎の感染が連鎖的に伝播している地域としてWHOが特定した中国
本土内での「域内感染地域」は、山西省、北京市、内モンゴル自治区、天津 市、河北省、湖北省、江蘇省、吉林省、陜西省の9地域となっています(広東 省及び香港は5月23日に削除)。我が国の外務省は右を踏まえ、目下(5月 26日現在)次のような渡航情報を発出しております。 *「渡航の是非を検討して下さい(不要不急の渡航については延期をおすす
めします)」・・・山西省、北京市、内蒙古自治区、天津市、河北省。 (注:台湾もこのカテゴリー)
*「十分注意して下さい」・・・・上記都市以外の中国全土
なお、広西自治区、湖南省、四川省、福建省、上海市、河南省、吉林省、遼
寧省などでも感染者ないし死者が出ています(主たる地域における現在まで の感染者数、死亡者数等は次の一覧表参照)。 SARS患者数等(5月29日10時現在、中国衛生部発表)
○その他参考事項
1.大連発国際航空便の減便
全日空が6月1日より15日まで成田線(週6往復)を半減、関西空港線(週2
往復)を運休する他、CA(中国国際航空)の日本行き便数も既に約3分の2 に、また、CZ(中国南方航空)便も半減となっております。 2.対中国支援
日本国政府は中国政府に対し、SARS対策に必要な医療機材・薬品などを
購入する資金(緊急無償資金)として、とりあえず約2億円を提供した他、今 回、追加援助として15億円の援助を行いました。 また、大連に進出している日系企業や本邦の諸団体より、大連市政府に対
し、医療器具(マスク、体温計等)ないし寄付金の形で支援が行われており、 市政府から感謝されております。 3.SARS指定病院への慰問
5月30日、川本所長がSARS指定病院である第六人民医院及び大連市中
心医院を往訪し、大連在留邦人を代表して関係者(3名の感染看護婦を含 む)を慰問するとともに、心ばかりの慰問品をお届けしました。 4.SARS感染予防措置
先般北京に派遣された日本の「国際緊急援助隊専門家チーム」は次のよう
な予防措置が有効であるとアドバイスしています(5月15日)ので参考として ください。 1)手洗い:感染予防の基本
2)マスクの着用:市販のガーゼ・マスクも防御効果を有します。人混みに入
るとき、多くの人と接するとき、病院内に入るとき等は是非着用を心がけてく ださい。 3)人混みを避ける。
4)うがいの励行。
5)手で目や鼻などを拭わない。
6)咳、発熱などがある人に近寄らない。
7)換気を良くし空気をきれいにする。
8)過労を避け体調を整える。
○SARSに関する情報入手先 ☆大連市政府関係連絡先 ・大連市外事弁公室 領事処:孫遠江 電話:3635514 3631831−431 13019448274 ・大連市衛生局 医政処:劉雲 電話:3631397 3631831−520 夜間・休日:4308899 4309416 ・大連市中心医院(外賓収治) 電話:4411935 孫院長携帯:13309861122(日本語可) 孫院長自宅:4602419 孫院長弁公室:4438988 ☆在瀋陽日本国総領事館 HP:http://www.shengyang.cn.emb-japan.go.jp/SARS/index.html ☆同大連(駐)事務所
☆WHO HP:http://www.who.int/csr/don/en/ 又は、http://www.who.int/mediacentre/releases/2003/en ☆厚生労働省 HP:http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/03/tp0318-1. html 海外勤務健康管理センターHP:http://www.johac.rofuku.go.jp/ 電話:045−474−6039 ☆外務省関係連絡先 ・外務省海外安全ホームページ:http://www.mofa.go.jp/pubanzen/ ・外務省領事移住部政策課(医療関係) 電話:03−3580−3311(内線)2850 ・外務省海外安全相談センター(国別安全情報等) 電話:03−3580−3311(内線)2902
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