痴呆とともに 2012年
デイサービス2年目 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2012年1月3日(火)
2012年1月6日(金)
2012年1月8日〜11日まで3泊4日のショートステイ(41回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>フロアで過ごすことが多く、また笑顔も多く見られた。 食事量も比較的多く、10日の“味噌ラーメン”はほぼ全量食べた。 夜間時々起きて来たり、居室で独り言を言っていることもあった。 A 入浴状況>10日< B 食事状況>ムラがある< C 体調状況>血圧140/77()
<私からの連絡事項> <最近の傾向> 食事のこと、薬のことなどわすれることが多くなってきた。 特に薬については全くと言ってよいほど要求しなくなった。 体重も36Kgで落ち着き、体調は悪くないと思う。
2012年1月13日(金)
2012年1月15日(日) お勝手の出入りが出来ないよう鍵をかけ、居留守を装って静かに待機! バアさんの言動から本心を探る。
2012年1月17日(火)
2012年1月20日(金)
2012年1月22日〜25日まで3泊4日のショートステイ(42回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>フロアで他者と過ごすことが多い。 食事量も比較的多く、6〜10割ほど食べている。 薬についての訴えはなかった。 A 入浴状況>24日< B 食事状況>ムラがある<24日起床遅く未摂取 C 体調状況>血圧126/77()
<私からの連絡事項> 最近の傾向A 昼夜の判断がつかないことが多くなってきた。外が明るくても暗くても、また時刻にも無関係。 従って、朝なのに夜と言ったり、夜なのに【ウソだ!】と怒る。 また、思い出したように歯磨きをしている。26日夕方、歯磨き中に歯がポロっと抜けた。 物言いが不自然ですが、よろしく!
2012年1月27日(金)
2012年1月31日(火)140回目
2012年2月3日(金)
2012年2月7日(火)
2012年2月10日(金)
2012年2月12日〜15日まで3泊4日のショートステイ(43回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>連日、穏やかに過ごしていた。 食事量も比較的多く、5〜10割ほど食べている。 こちらでも昼夜の判断が出来ていないようで、夜に【おはよう】と言うことがあった。 A 入浴状況>24日< B 食事状況>ムラがある<未摂取なし C 体調状況>血圧126/77()
<私からの連絡事項> 最近の傾向B 最近は食事が進み、体調も良さそうです。これが穏やかな言動と行動につながっている。 体重も上がっていると思うので、計測願います。 なお、入浴時の態度はいかがでしょうか?お知らせください。
2012年2月17日(金)
2012年2月21日(火)
2012年2月24日(金)
2012年2月26日〜29日まで3泊4日のショートステイ(44回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>日中はフロアにて過ごしていた。独り言が多く、突然強い口調で叫ぶことがある。 28日は一日中不機嫌で入浴していない。 A 入浴状況>26日<【寒い】と言い、自分から湯船につかる。着替えは自分でした。 B 食事状況>ムラがある< C 体調状況>血圧101/70() D 体重測定>32Kg
<私からの連絡事項> 連絡帳の様式が2種あるようだが我が母には対応していない。 「最終排便」以下の項目は不要であるから空欄とし、記入欄を増やして欲しい。 ところで体重32Kgには驚きました。デイサービス(36Kg)とは4Kgも違う! 体重測定は裸ですか?衣服は?計器は正常ですか?調査ください。
2012年3月2日(金)
2012年3月6日(火)
2012年3月9日(金)
2012年3月10日(土) 一般的な食べ残し状態(夕食)>左上:すき焼きの牛肉を噛み絞ってのみ込まず、吐き出す。
2012年3月11日〜14日まで3泊4日のショートステイ(45回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>日中は大変穏やかに過ごしていた。 笑顔も多く見られ、他利用者とも会話している。 A 入浴状況>13日<快く入った。 B 食事状況>ムラがある<6〜8割摂取 C 体調状況>血圧116/70()
<私からの連絡事項> こちらの質問に答えて欲しい。 @ 連絡帳の様式 A 体重
2012年3月16日(金)150回目
2012年3月20日(火)
2012年3月21日(水)検査結果確認 レントゲン>異常なし 心電図>異常あり<29日、エコー検査予定 血液検査>異常なし
2012年3月22日(木) 朝食の一般的摂食状況>ぼた餅1個完食、野菜の煮味噌完食
2012年3月23日(金)
2012年3月25日〜28日まで3泊4日のショートステイ(46回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>日中はフロアで穏やかに過ごしていた。 笑顔も多く見られ、他利用者とも会話している。 A 入浴状況>27日<快く入ったが、洗髪は拒否反応があった。 B 食事状況>ムラがある<6〜8割摂取 C 体調状況>血圧104/54() 体重測定は衣服を脱いだ状態で、今回は34.5Kg 連絡帳の様式は統一しているので個人的に作成できない。記入欄が狭い時は裏面にお願いします。
<私からの連絡事項> 連絡帳の様式は利用者の特徴や体調などに応じてある程度増やすべきではないか。 改めて、「ご家族記入欄」のスペースを増やして欲しい。 なお、今回の連絡帳は貴所記入欄の文字が小さすぎて読みにくい。 もっと大きな字で書いて欲しい。
2012年3月30日(金)
(2012年1月〜3月完) |
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2012年4月3日(火)
2012年4月6日(金)
2012年4月8日〜11日まで3泊4日のショートステイ(47回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>連日、穏やかに過ごしていた。職員や他利用者とも会話している。 A 入浴状況>10日< B 食事状況>ムラがある<8割摂取 C 体調状況>血圧133/32() 体重測定は衣服を脱いだ状態で、今回は34.5Kg 連絡帳の様式は統一しているので個人的に作成できない。記入欄が狭い時は裏面にお願いします。
<私からの連絡事項> 最低血圧値が過去における最低値と同じです>過去<179〜90/90〜32 連絡帳の本人氏名欄に書かれた署名は誰が書いたものですか? 最近3回ほどの署名は同一人のようですが、まさか母ではありませんよね? よく似た字体なので気になりました。
2012年4月13日(金)
2012年4月17日(火)
2012年4月20日(金)
2012年4月22日〜25日まで3泊4日のショートステイ(48回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>連日、穏やかに過ごしていた。職員や他利用者とも会話している。 夜間は独り言もあり、よく眠れない日もあった。 A 入浴状況>24日<入る前は抵抗するが、入れば気持ちよさそうにしている。 B 食事状況>ムラがある<昼食は残すことが多い C 体調状況>血圧155/130()
<私からの連絡事項> 血圧が異常値の場合は再測定して、両方の数値を併記してください。 最近は母、デイサービスともども“風呂”に目覚めたようです。 今日は久しぶりに一人で入浴した。 頭髪カットお願いします。
2012年4月27日(金)
2012年4月28日(土) 新しいデジカメを買ったので、機能チェックのため、様々写真を撮る。その内の一つ(^^♪
2012年5月1日(火)160回
2012年5月4日(金)
2012年5月8日(火)
2012年5月11日(金)
2012年5月13日〜16日まで3泊4日のショートステイ(49回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>日中、フロアに居るとき独り言が多く、怒っている時もあれば、にこやかに過ごしている時もあった。夜間はよく寝ている。 15日頭髪カット実施。最初は【そんなに長くないで切らんでええ!】と怒っていたが、カット中は静かに座っていた。終わると、頭を下げてお礼を言っていた。 A 入浴状況>24日<入る前は抵抗するが、入れば気持ちよさそうにしている。 B 食事状況>ムラがある<【不味いね!】と言う時は1〜3割程、それ以外のときは8割程。 C 体調状況>血圧140/70()
<私からの連絡事項> 母は人の言うことを素直に聞くということが出来ない性分ですから、何を言っても逆に反応する。 基本的に性格が捻れているようです。面倒かけますがよろしくお願いします。 帰宅日(16日)の朝食は食べましたか?
2012年5月11日(金)
2012年5月22日(火)
2012年5月25日(金)
2012年5月27日〜30日まで3泊4日のショートステイ(50回目) <連絡帳に見る4日間の様子> @ 利用状況>29日の昼食はバーベキューだったが、【美味しい!】と言い、肉をたくさん食べた。夜間は静かに休んでいる。 A 入浴状況>24日<入る前は抵抗するが、入れば気持ちよさそうにしている。 B 食事状況>ムラがある<【不味い!】と言う時は1〜2割程度(ビーフシチュー) C 体調状況>血圧133/71(96/59、109/75)
<私からの連絡事項> デイサービス(週2回)とショートステイ(月2回)のお陰で体調は大変良くなりました。 体重も38Kgまで戻りました。非日常の環境が認知の進行を遅らせているものと思う。 6月からはショートステイを休止し、デイサービスを増やして活性化のための機会を増やしたい。
5月30日、ショートステイ終了。(全50回) 終了理由>非日常としてのサービスを期待したが、自室で一人静かに3泊4日を過ごすのでは、自宅と同じであり、家族の狙いとは異なる。認知症の進行を遅らせるような脳機能の回復刺激策を宿泊中にやって欲しかった。
ショートステイを廃止した代わりにデイサービスを増やす。 週2回(火・金)⇒ ⇒ ⇒ 週3回(月・水・金)
2012年6月1日(金)
2012年6月3日(日) テレビ番組「笑点」を見ながらの夕食風景を録音 @ 妄想で悪態、私が栽培したジャンボそら豆を繰り返し絶賛>7分40秒(7MB) A みんなはボケても【わしゃボケとらん!】と自慢タラタラ>6分50秒(6.2MB)
2012年6月4日(月)
2012年6月6日(水)
2012年6月8日(金)170回目
2012年6月11日(月)
2012年6月13日(水)
2012年6月15日(金)
2012年6月18日(月)
2012年6月20日(水)
2012年6月22日(金)
2012年6月25日(月)
2012年6月27日(水)
2012年6月29日(金)
(2012年4月〜6月完) |
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2012年7月2日(月)180回目
2012年7月4日(水)
2012年7月6日(金)
2012年7月7日(土) 自室独り言>息子(次男)の死を悼む母の勘違い<5分24秒(4.94MB)
2012年7月9日(月)
2012年7月11日(水)
2012年7月13日(金) デイサービスに出かける前の朝の風景を録音 @ 妄想豊かに自分の正当性を強く主張>4分45秒(4.34MB) A 延々と続く妄想独り言は噛んで含めるようにねちっこい>5分(4.56MB) B 妄想独り言はさらに続く>5分(4.54MB)
2012年7月15日(日) 昨夜、廊下の電球をトイレに移設。 夜間、トイレの灯りは自分で点けることが出来る。(入口にON/OFFのスイッチがある)しかし、いつ頃からか消灯しない事が頻発した。暗ければ不自由なのでスイッチを入れるが、明るくなってしまえば不自由さは無くなるため、消そうと言う意識が働かないのであろうか? 照明やテレビなどを使わないときに切るのは節電のためであるが、痴呆というのはこのような配慮が出来ないようだ。対策のため1年以上前からスイッチのON・OFFが出来ないようにしてある。
しかし、真っ暗ではトイレが出来ないので廊下2ヶ所の照明(20Wと5W豆球)を点けっぱなしにして、バアさんの寝室からトイレまでの足元とトイレ内の両方を照明していたが、廊下の照明による間接的トイレ照明ではトイレが薄暗い。このためウォシュレットのスイッチ類が見にくく、押し間違いが起こりそうなので、廊下の照明20Wをトイレに移し、廊下は2か所とも消した。
すると、トイレのたびに【真っ暗だ!何も見えない!】と大騒ぎ。自室の豆球とトイレの20Wで廊下は薄暗いが歩けると判断してそのまま朝まで放置。
夜も明けた5時頃、裏口の鍵をいつもの要領で開け、何を思ったのか外に出て行った。 鍵は開けるが外に出て行くことは今までになく、初めてのことである。 いつものことであるが、戸は開けるが閉めることはしないので、夏場は蚊がドーと入ってくる。日中は蚊取り線香を焚いているが、朝方のような時刻では気がつかないとズーーと開けっぱなしになるので蚊は自由に侵入してくる。
お仕置きのため、戸を閉め施錠し、バアさんを閉め出した。 6時頃家に入ろうとしたが、入れないので戸をドンドン叩いている。が、しらんぷり。 入口は他に玄関がある。そこで、バアさんをテストするため玄関の施錠を解除し、家に入れるように線香をたいて待つ。ところが、いつまでたっても玄関に回ってこない。ズッと裏口で待っているようだ。嫁さんが起床し、裏口に座っているバアさんに「玄関が開いているよ」と、知らせるが入口が2か所あることを理解できなかった。
今日も蒸し暑い日だ! 暑い!暑い!というが、バアさんは部屋の出入り口のガラス戸をきちんと閉める。 開けておけば玄関から裏まで風が抜けるので部屋は涼しくなる。しかし、何度言い聞かせても理解しない。夜中に妄想で【誰か来る】と言い、裏口を開けることはしても、自分の部屋の戸はどんなに暑くても閉め切る。同居の私達二人より裏口から入ってくる人の方が安全なのであろうか!馬鹿にするのもいいかげんにせい! そこで腹いせに何度も何度も徹底的にガラス戸を開けてやった。しかし、何度開けてもしばらくするとまた閉める。この根気の良さには脱帽だ!参りました<m(__)m> バアさんの妄想・幻聴・悪態の元凶、“薬要求”と“帰宅願望”を録音。 薬は2010年12月から全廃し、1年半ほど医薬品ゼロの普通人になっている。 しかし、何十年も飲んできた、血圧降下剤や眠剤の服用は骨の髄まで浸透し、脳裏に強く刻まれている。忘れようとしても絶対に忘れられないものとなっている。 従って、多分死ぬまで薬は頭から離れないと思う。
そして、帰宅願望は自分の気に入らない事があると、現実逃避の手段として今住んでいる家でない別の家(場所)に移りたい欲望が燃えに燃える。 このとき頼りになるのは嫁ぎ先ではなく、自分が生まれ育った在所の兄弟姉妹となる。 @ 帰宅願望その1>4分38秒(4.24MB) A 帰宅願望その2、薬要求でパニック状態>4分40秒(4.27MB) B 帰宅願望その3、薬の要求はまだまだ続く>4分24秒(4MB)
2012年7月16日(月)
2012年7月17日(火) 連日、30℃を超える真夏日が続く。 我が家はヘチマとゴーヤーの巨大グリーンカーテンで家外35,6℃でも室内は32,3℃。 バアさんは朝から暑い暑いと騒々しい。メタボ体形が食事改革でスリムになっても、体質までは変わっていないようだ!
バアさんの部屋は最も暮らしやすい東の間で、東側と南側に窓があり網戸にしておけば風が入ってくる。しかし、廊下側の出入り口のガラス戸を閉めてしまうので玄関から北側に抜ける風が入ってこない。「戸を開けよ!」「戸を開けよ!」と、再三声を掛けるが全く意に介さず閉めたまま。
ババアにもプライバシーはそれはもうあります。しかし、夏は涼しさが何より一番必要なので、開けて欲しいのである。暑さの程度を判定するのは、我が家で最も暑がり、汗っかきの私の任務である。35,6℃なら絶対にクーラーはつけない。この程度でつければ、何のためにグリーンカーテンを設営したのかわからない。このことに例外はなく、バアさんにも適用する。
言うまでもなく、夏は暑いものなのであり、当然のこととして夏は汗をかく季節なのである。 暑ければ汗をかけばいいのである。そうはいっても日本の夏は異様に蒸し暑い事がある。 こういう時には涼風を呼ぶ「扇風機」なる便利な機械が昔からある。 しかし、これをバアさんに宛がうと夜間や朝方の肌寒いほどの時も切ることをせず朝までズッとつけっぱなしにすることが多い。そこで、いつからか扇風機も撤去してしまった。 (電源コードを抜いても、自分で差し込んで使う技は習得している) ただ、暑さが厳しくなって来た時には、扇風機を設置するが、夜中に私がスイッチを切ることにしている。
2012年7月18日(水)
2012年7月20日(金)
耳鳴りがひどいようだ! 朝から夜中まで【なんで私ばかりいじめるの!】と、嘆いている。 耳鳴りの原因を「お天気」(曇り空、雨、強い風など)にすることもあるが、今住んでいる「家」に求めることも多い。【お父さんが作った家なのに、どうしてこんなにうるさいのか?】と怒る。しかし、夫はこの家を作る2年前に死んだので、代わりに兄弟衆が作ってくれたものであるが、母としてはどうしても夫に作ってもらいたかったわけで、このような嘆き節になるのであろう。
この他耳鳴りの原因として本人があげる現象は、「洗濯機の運転音」、「潮時(干満)」など。
耳鳴り現象とトイレ誘発は相関がある? 耳鳴りを訴えた2009年から耳鳴りがひどくなると、トイレが近くなっている。 というか、トイレが耳鳴りの苦痛から逃れるための駆け込み寺になっているのか?
2012年7月23日(月)
2012年7月24日(火) ズット忘れていた「薬要求」が再発した。 【薬がない!どうして?】【もらってきてくれ】 依然として耳鳴りはひどいようだ。なんとも気の毒で、憤懣やるかたない! 【こんなとこには居れないので帰る】と、腹を立てる。 「どこに行くの?」と訊ねると【今、あそこで帰っておいでと呼んでいる】と、幻聴。
2012年7月25日(水)190回目
デイサービスで初めて漏らした! 出かけるときは異常なくいつも通りであったが施設に着いたとき突然もよおし我慢できずにトイレへ行く途中で大便放出。下痢気味の便でそれも大量に出たという。
最近、便秘気味で、まとまって出ることが多い。トイレに行ってもブツブツ【便が出ない、便が出ない】と言い、【気分が悪い】と悲しい声で嘆いていることがある。夏場の暑さと水分不足で便が固くなっているのではないかと思うので、デイサービスにはあまり心配することではないと話す。 帰宅後、元気なく、布団にもぐり込む。その後の夕食も食べずズッとそのまま。 余程ショックだったのであろう。ただ、このような態度はバアさんがまだまだしっかりしている証拠だと安心している。
2012年7月27日(金)
2012年7月30日(月)
2012年8月1日(水)
2012年8月3日(金)
2012年8月6日(月)
2012年8月7日(火)猛暑日 【ジージーガーガー!やかましい!】と、再三嘆く。しかし、耳鳴りがよくなることはなさそう。 今や持病になってしまった!墓場まで持ていくしかないのか?
2012年8月8日(水)
2012年8月10日(金)
デイサービスから帰ってくると(16:30頃)台所に入り【食べるもんが何もない】と、いつもの嘆き。【嫁はどうした】と、私に尋ねる。毎週金曜日は遅番なので帰宅は19:00である。「今日は帰りが遅い日なので少し待ってね!」と、頼むと【全くできの悪い嫁を貰ってえらい目だ!】と、大きな声で嘆く。思わず手が出ていた。 私は嫁さんの悪口は絶対に許さない。過去にも同じように嫁さんに対する悪態に際し、その都度折檻してきた。私が折檻するのは“食事をぞんざいに扱った” ときと、“嫁さんに対する悪態”の時だけである。 しかし、このような事態は今や日常的となってしまった。 決めた通りに実行していたら折檻する方も大変だ! そこで、5回に1回程度とし、4回は我慢している。
よく言われることに、“そのような悪態(悪口雑言)は痴呆のなせる技、それを真正面から対峙しているのはおかしい”という論評である。私もこのことを理解できない訳ではないが、これほど頭の切り替えの早い聡明な母が、食べ物と嫁さんに対してわきまえた対応が出来ない訳がない。 出来ていないとすると、心底そう思っているとしか考えられない。 これは、いくらなんでも容認できない。気に入らない事でも努力して欲しいのである。
母を痴呆人間と認めた上で、これだけ(食事と嫁さん)は常人のふるまいと理解し、家長として絶対に認めない厳しい姿勢を貫き通すつもりである。 不思議なのは自分が何で叩かれたのか理解しない態度である。好き好んで親を叩く子供がどこに居る!それなりの理由があるから叩かれるのである。私もワンパク時代には度々あった。
「なぜ叩かれたのか考えよ!」と、いつもその理由を問うが、痛い感触だけは残るがその理由を理解できていないので、叱られないよう叩かれないように努力するということがない。 子供の頃、暗くなるまで遊んで親を心配させたとき、夕食を食べさせてもらえなかったことがある。この仕置きはきつかった。だから次からは注意する。 しかし、今のバアさんには自分が悪いという気持ちがない。自分の言動でまわりが困っているという認識ではないが。“叩かれた”という意識だけ残る。
“叩かれた”理由より“叩いた”という事実を厳しく糾弾する。 追及の言葉はまことに理路整然としており、いちいちごもっともである。 この展開はいったいどうしたのだ?常人と少しも違わず、とても痴呆者とは思えない。 ゆえに私は母が痴呆とは思わないのである。
時として、スイッチが入ったのか?などと思うこともあるが、このような場面でいつも的確にスイッチが入ることが不思議である。そして、このスイッチは事態を自分に都合の良いように進めることが出来る優れものである。
2012年8月13日(月)お盆で孫がやってきた
2012年8月14日(火) 昨日は終日雨降り。今日は海水浴を予定していたが、雨降り後は海も冷たいので中止。 しかし、夜はナゴヤドームで野球観戦のためムコさんともども全員出かける。
日中、孫がキャッキャと騒いでいるとバアさんが大声で【ウルサーーイ!】と怒鳴る。 さらに、【どいつもこいつも出てけーー!ここはわしの家だ!】と、訳の分からないことを言う。
愛猫のナナが時々、見舞いにやってくる。
20:30頃、【トイレが遠い】と愚痴る。この発言は初めてだ! いづれ自室からトイレまでの距離が苦になる時期が来ると覚悟していた。その時のために簡易トイレも用意し、押入れに保管してある。
ただ、自分に対する心配りが出来ていないとする悪態は許せない。年寄りに対する思いやりがないという意味の身勝手でヒステリックな罵声は到底我慢できない。こちらも大声で怒鳴り散らす。私の剣幕に臆したのか静かにはなったが、もしそのままの悪態が続くなら多分、手が出ていた。
このような行き違いは今後増えることはあっても減ることはないと思う。 周りがいろいろ考えて対応しようとしていても、“親の心子知らず”ならぬ、“子の心親知らず” 現象となっていくのが“高齢化社会”の行き着く姿“老老介護社会”なのでしょう。
2012年8月15日(水)
2012年8月17日(金)200回目
2012年8月20日(月)
2012年8月22日(水)
2012年8月24日(金)
2012年8月27日(月)
2012年8月29日(水)
2012年8月30日(木) いつも通り、朝から文句タラタラ、悪態が続く。 @ 食べるもんが何もない!どうした A あんちゃんが迎えに来る B 薬を早く持ってこい C 一番大事なお母ちゃんだろうが、誰も来てくれんとはどういうことだ! D わし一人にして誰もいない わたしは大方は在宅であるが、顔を見せれば【おるのかねー】と機嫌良くなるが、姿を消すと一瞬のうちに【誰もいない!】、【わしを一人にして】と騒ぐ。 E この家はわしが作った家だ!皆んなに住まわせているのに F ご飯がない!早う炊かんと晩飯に間に合わん!何をやっとるのだ!わしを一人にして! 夕方になると頻繁に台所に足を運び、炊飯器の蓋を開けてご飯の有無を確認している。
夕食のぼた餅とゴーヤチャンプルを食べ、昨日たくさん食べたカレーライス(最近好きなことが分かった)の残りを3人で少しづつ食べようと出したが、これには眼もくれず私の方に皿を押して差し出す。(以前は箸で食器の端を押していたが最近は箸を持つ手の力が衰えたのかそれが出来ない。それにしても変な癖である。本人はこれでいいと思っているのであろう(>_<))
食べ終わって、席を立ちながらボソボソと嫁さんに向かってしゃべる。 【ここで何やっとるだね】、【いつまでここに居るのだね】。ここ3年間絶えずこの言葉を聞いてきたが、その度に私が大声で叱り、時には折檻するので学習したようで最近は目の前で言うことがなくなった。私も本当に喜んでいたが、突然昔に戻ってしまった。
驚いてしばらく声を失っていたが「今、なんて言った?」と詰問。 と、【どこの誰だか知らんがここで何やっとるのか?】と、答えた。ビックリ仰天!驚愕だ! 「何十年も一緒に暮らしているがね!」というのが精いっぱいだった。私以外の子供よりずっと長くいっしょに暮らしている嫁さんを邪険にするような発言は到底許せない。
「謝りなさい!」と注意したが、本人はどこ吹く風で平然としている。 【何で!わし何か悪いことした?】と、とぼける。これもいつものことだ。 この人は絶対に自分の非を認めない。長い人生において培われた珠玉の処世術なのであろう。
中国に、“死不認錯”という言葉がある。「死んでも自分の間違いを認めない」という意味である。 大連生活4年の私から見ても中国人はほとんどがこんな人ばかりである。 バアさんは中国人並みである。
しかし、私は母が痴呆だからこのようなことを言っているとは思っていない。 心底昔からそう思っているから、理性のタガが外れた今、のみ込むことが出来ず口から出てしまうのだ。何度謝れと言っても悪いことなどしていないの一点張りに張りパン1っ発お見舞い。
それでもブツブツ自己弁護しながら自室に戻る。これで静かになるかと言えばそんなことはない。これから延々と朝まで自己弁護の妄想発言が続くのである。ありとあらゆる悪態をついて腹の虫が治まるまでわめき続ける。これほど気の強い女はめったにいない。自分の所業を反省することなく、ひたすら相手を責め続ける。恐ろしい女だ!!
2012年8月31日(金)
2012年9月3日(月)>今日から「連絡表」の様式を変更
2012年9月5日(水)
2012年9月7日(金)
2012年9月8日(土) 【早く迎えにこんか!】ヒステリックでムチャクチャな悪態 @ 自室独り言>早く迎えに来い<5分33秒(5.1MB) A 自室独り言>薬要求悪態<5分15秒(4.8MB) B 自室独り言>続、薬要求悪態<5分(4.56MB)
2012年9月10日(月)210回目
2012年9月12日(水)
2012年9月13日(木) トイレでの独り言>嫁に対する嫌味発言、住んでいる家の自慢、食事の苦情など>27秒
2012年9月14日(金)
2012年9月17日(月)
2012年9月19日(水)
2012年9月20日(木)>デイサービス施設での“介護者のつどい”に夫婦で初参加 主催>介護のつどい実行委員会 協力>地域包括支援センター、社会福祉協議会、特別養護老人ホーム、在宅総合センター、医療法人、ケアマネージャーのつどい
参加の目的は今回のテーマが「かんたん料理」だったから。 我が家ではバアさんの好みの素材や味付けに努力はしているが、本人の咀嚼能力や味覚などの変化で通用しなくなってきた。経験豊富な介護事業者なら様々な対応法を知っていると考え参加することにした。 内容は当日配布された小冊子「かんたん料理」参照。 偶然にも知人の小坂さんにお会いした。我家同様、お母さんの認知症対応で困っているようだった。昼食も同じテーブルで食べながら、お互いの近況など報告し合った。 しかし、人生いろいろ痴呆もいろいろで、結局、「介護もいろいろ」ということに落ち着きほとんど参考にはならなかった。ただ愚痴だけはお互い大いに参考になった。
かんたん料理を試してみたがほとんど食べてくれなかった。 食べる食べないは、やはり味付けであろうか?!
バアさんは10年以上前から血圧降下剤を服用している。 これが様々な体調不良(眠れない、耳鳴りなど)に結び付いているのではと考え、体質改善のため2008年ころから塩分控えめ、揚げ物削減など食事の味付け全般を薄味に変革した。 ネライは薬レス体質づくりである。 不味いまずいと言われても鬼となって初志貫徹。2010年12月には全ての薬剤を廃止できた。 しかし、薄味食事に対する不満は一向に治まらず、食事量は減少し、体重も激減した。
今回の「介護者のつどい」の昼食は我々でもうまいと思えるほど濃味であった。 相談したところ、時々はこの程度の味付けを出すことが食欲増進につながるのではとアドバイスしてくれた。 「人生いろいろ味覚もいろいろ」なので、何十年も食べてきたバアさんの味覚は死ぬまで変わることがないのであろう。
2012年9月21日(金)
最近はデイサービスの行き帰りが愚図ることもなくとても円滑だ(^^♪ 体調も良いように思う。しかし、デイサービスでの至れり尽くせりの待遇で気持ちよく過ごして帰宅すると退屈な現実に引き戻され、文句が出てくる。自分の思うようにならないことで不満になり、アタンバチに発展する。 触らぬ神にたたりなし!不運にも接近遭遇してしまった時はひたすら視線を合わせないよう、速やかに退散する。 今朝はいつもようにカロリー補給用飲み物(エンシュアリキッド)を1缶コップに入れ、レンジでチンする。食べ物は選択できるよう、大好物のボタモチのほか、菓子パン(豆アンパン)、カステラなどを盆に並べ、好きな物を食べてもらう。時にはいただき物の果物を添える。
<補足> 昼や夜はいろいろ出しても【お腹いっぱいで食べれない】とか【あとで食べる】とかいってティッシュで覆う。ただ、この残り物は決して食べない。 過去に残り物を食べて辛い思いをしたことがあるのであろうか?!? 従って、残り物はすべてわたしが食べている。
夕食後、いつになく元気がよい。 デイサービスの日はいつもより脳が活性化するのか口数(独り言ではあるが)も多い。 ただ、内容は家族攻撃も多く、気分を害することが多い。 今夜は朝まで口撃が続いた。口撃対象は、食事のこと、薬のこと、周囲に存在するであろう“アンポンチン”である。口撃場所は主に自室であるが興奮するとオシッコがしたくなるのか頻繁にトイレに行く。私の寝室(納戸)はトイレに近いので必ず目が覚める。
普段は大きな声で話す人ではないが、口撃態勢に入るととたんに音量が上がる。 小声でブツブツ言うのなら何を言っているのか分からないので気にはならないが、相手を特定して大きな声で叫び始めるとたまらない。夜のしじまに近所迷惑である。 2年くらい前までは即座に起きて静かにするよう諌めた。それでも治まらないときは折檻もした。わずかな望みを持っていたからである。
しかし何の効果もないことが分かり、少しずつ止めてきた。今では全くの放任である。 ところが今夜は今までとは違っていた。 トイレットペーパーがなくなったようで、嫁さんの名前をあげ【あいつは使うだけ使ってなくなってもそのままだ!】と、大声で叫ぶ。
この時ばかりは堪忍袋の緒が切れた。ぶん殴ってやろうと飛び起きたがググ!グット!我慢した。嫁さんは日中はパートでいない。 しかも、寝室はいつの頃からか納戸から空き部屋ばかりの2階へ移っており、トイレも2階であるから1階のトイレットペーパーは使っていない。 1階のトイレは今や1日10回近く利用しているバアさん専用となった。
なお、嫁さんが寝室を納戸から2階に移したのは夜な夜な夢遊病者のごとく嫁さんの寝室に入り、電灯を点けて、【ここで寝ているの?】とか、【いつ帰るの(在所へ)】とか、【ズーズーしい!】とか、口撃されてゆっくり休めないからであった。
自分がほとんど使っておいて言い草が気に入らない。 ちょっと前なら迷わずハリパンが飛んでいたが、成長した私(^_^)vには次の一手が浮かんでいる。それは“おしおき”である。バアさんがトイレに入った時の状況を観察すると、小便が出ても出なくても、便座に座って悪態をついている。しかし、便座に座ると条件反射的に水洗レバーを引く。水洗レバーを引けば反射的にトイレしたと思い、トイレットペーパーを使う。そこでおしおき第1弾は“ペーパーレストイレ”の断行だ! 一体どういう反応を見せるか楽しみだ!元に戻すタイミングは状況を見て判断する。
2012年9月22日(土) 嫁の作った食事が気に入らない様子が其処彼処(そこかしこ)に現れる。 はらわたが煮え繰りかえるのをじっと我慢して食べる食事は不味さの極み! 昼食での悪態>7分55秒(7.25MB)
2012年9月24日(月) 今日はいつになく早起きし、家の中を散策した。 台所で朝食を食べている嫁さんにちょっかい出し、口論となり、バアさんの本性がまる出しとなった。傍で聴いていても我慢できないほどであり、1,2年前の私なら間違いなく二人の間に分け入ってバアさんの頭をひっぱたいていた。最近はそのようなことをしてもなんの役にも立たない事がはっきりしたので、ただ黙ってやり取りを聞いていた。 お互いに本性まる出しのバトルは未だかって経験がない。しっかり録音した。
自分が食べたことを忘れ、嫁が食べたと腹を立て、悪態の限りを尽くすボケババアと穏忍自重ぎみにやり返す嫁の白熱の闘い>4分40秒(3.9MB)
この人は気に入らない事があるとどうにも我慢できず何度も自室を出て文句言おうと相手に向かっていく。執念深さでは誰にも引けを取らない。恐ろしい女である。
2012年9月25日(火) 誰と話しているか分からないが、一人の時は驚くほど冷静沈着な思考である。 @ 押入れのなかを探索>“扇風機がない”“尿パッド”“ストーブ”9分10秒(8.4MB) A 四方山話>おやつ・珈琲、布団が冷たい、突然笑い出す、靴下<8分24秒(7.36MB) B 幻覚>おじいちゃんが!ほかにもいっぱいいろいろ見える!<5分28秒(5MB)
2012年9月26日(水)
2012年9月28日(金)
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2012年10月1日(月)
2012年10月3日(水)220回目
2012年10月5日(金)
デイサービスから帰った直後はとても機嫌がよい。 しかし、夕飯の支度が出来ていないということで嫁さんへの悪態が絶え間なく続く。 (金曜日は午後から務めのため帰宅は18:30過ぎ) 18:30、あまりのしつこさに堪忍袋の緒が切れた。大声で怒鳴りまくって叱る。 これが功を奏してか?夜は死んだように静かであった。息子の脅しは効果絶大だ!
2012年10月6日(土) 今日は一日穏やかであった。 朝食のカロリー補給飲料エンシュアとアンパン、ぼた餅を持っていくと、昨日怒鳴り散らされた事を忘れたかのように【ありがとね】と上機嫌だ。なんとも憐れな姿である。
夕食の連絡をするも起きてこない。今日はほぼ終日静かに布団の中で横になり独り言も少ない。 夜中にムクムク起きて、豆球の明りだけの薄暗い食卓に載っている自分の夕食を見て【何だこれは!こんなもんが食えるか!】と不満タラタラ。文句を言いだすときりがなく、留まるところがない。暗闇の台所で、食事の支度をした嫁さんの悪口【グズでろくな食事もできない】、【あんなものはいなくてもいい!出て行ってもらおう】などなど、腹が減っているのか憤懣やるかたないのか止めどがない。
あまりにうるさいので「真夜中にワーワーギャ−ギャー近所迷惑だ!」と、叱る。が、いつもの通りほとんど効果なし。聞こえないのか聞く耳持たないのか、【わしが何か言ったか?】、【いまトイレに行っただけだ】と、トイレで大声で喋った悪口を全面否定。いつものことだ! 自室の戻って、【何であの子は怒っておるのだ?わしゃ何も言ってない】と、叱られるいわれのないことを何度も何度も何度も際限なく自分自身に言い聞かせている。 うるさくて眠ることもできない。
黙らせる方法はただ一つ“折檻”しかない。 一発で効果がある。口で何を言っても言うことを聞かないが、叩かれた痛みと、私の怒りの程度が非常に強いことを察し即座に静かになる。以降、朝まで静かに眠る。
自分の行動の善悪が判断できない状況下では、また、他人の話を理解する能力が欠如している場合では、我がまま状態を切断する方法は“折檻”しかないようである。
2012年10月8日(月)
2012年10月9日(火) 昨日、こずえちゃんが両親と婿さんと一緒に第一子(産後1ヶ月)を連れて挨拶にやってきた。 (名前は晴哉君) その時頂いた赤飯をお昼に温めて出した。 しばらくして食器を片づけようと見たら、赤飯が綺麗になくなっていた。 おかしいと思い、炊事場のゴミ袋を覗くと、そこに捨ててあった。 「バカモン!」「昨日、こずえちゃんがわざわざ持ってきてくれたオコワを捨てるとは何たる恥知らず!」思わず、そのオコワをわしづかみ、ババアに投げつける。
私達の年代は食べ物を粗末にしないようことさら厳しく躾けられてきた。 美味いとか不味いとか言うことは贅沢でもあった。勿論残すなどということはもってのほかであった。親はその厳しい時代を生き抜き子供を育ててきた。その親(認知症であっても)が生きるうえで一番大事な食事の心得をないがしろにするとは到底許せない。
2012年10月10日(水)
今日の夕食は過去に思いつかないほどの最高の食卓風景であった。 メニューは煮魚の残り汁で私が栽培したサツマイモを煮込んだバアさん好みの濃い味甘辛煮。とろけるような軟らかさも相まって完食。続いて、勢いよく次のメニューへ進み、白身魚の照り焼きをペロッと一切れ完食。驚くべきは主食のごはんをいつもはまずいまずいと文句タラタラなのが【今日のご飯はうまいねー!】と、これまた完食。
ご飯はバアさん専用の子供用茶碗に軽く一杯盛り(小盛りにすると【少ない】と文句言うから)ご飯が足りなかったのかボタモチを指さして【これ食べていい?】と尋ねる。びっくりして思わず「どうぞ、どうぞ」 さすがにボタモチは半分残したが、この後も煮豆やゴーヤチャンプルの豆腐だけを拾い食いして【腹一杯!】と満足そう! この調子なら今日はぐっすり寝るぞ!?!と、嫁さんと密かに喜びあう。
20:00頃、部屋が真っ暗なので豆球を付けると【明るいと眠れないから消しておいてくれ】と、いつもとは反対の弁に2度びっくり! 夜中トイレに起きた時、転ばないように部屋には豆球をつけ、トイレまでの廊下も豆球で誘導しているが、普段は廊下が【暗い!暗い!】と文句タラタラなのである。 なお、トイレは朝までガンガンに点けっぱなしにしている。
このシステムは1ヶ月ほど前から試行している。 トイレの電灯を点けっぱなしにしたのはスイッチ操作が困難になってきたからである。 点灯してないと【暗い!暗い!電気ぐらいは点けておけ!】と、夜中大声でわめく。 今までは自分でスイッチを入れ、終われば消していたが、今ではそれができない。 時々点けることもあるが、終わった後ほとんど消し忘れてしまうようになった。 ということで、廊下は豆球5ワット2個、トイレは20ワット裸電球を朝まで点けっぱなしとなった。
今夜は静かに眠れると思いきや、なかなかどうしてゆっくり休ませてはもらえなかった。 夜中、自室が真っ暗なことに腹を立て大声で【電気ぐらい点けろ!】と、騒ぐ。 トイレに行く途中の廊下も【暗い!暗い!】と苦情タラタラ。 トイレは明るいので何も文句はない。が、トイレの後、真っ暗な居間や納戸に入ってきて【こんな暗いのでは何も見えない】と、大声でわめく。じっと黙って嵐の過ぎるのを待っていると、居間に入ってきて入口の装飾用の吊り電灯のスイッチを引っ張った。強く引っ張ったようで紐が千切れ飾りが飛び散る音がする。やってくれた(@_@;)
手に持った飾りを床に捨てる音がする。このことに対する悔恨の思いは一言もなかった。 “何か悪いことをしてしまったかな?“などとという思いがわずかでもあれば、謝罪の独り言が出るはずであるが、何もなくそのまま居間から立ち去った。 もともとこのような母親ではなかったはず。痴呆の為せる仕業ではあるが、大和撫子も今や中国人並になってしまった。“死不認錯”
2012年10月11日(木) 朝、飛び散った吊り電灯の飾りを拾う。 バアさんはいつになく早めに起き、【腹が減った!腹が減った!】と、うるさい。 私の顔を見ても昨夜の破壊事件など一言もない。当然と言えば当然ではある。 今や、良いことも悪いこともすべてを一晩で忘れてしまう。 しかし、“薬のこと”、“暗い電灯のこと”、“家の出入り口の鍵のこと”、“嫁さんの料理のまずいこと”は絶対に忘れない。
朝食、めずらしく嫁さんが“ポタージュスープ”を用意した。 【うまい!うまい!】と言いながらご飯とともに完食した。 昨晩からの調子が続いている。驚異的だ!いつまで続くかとても楽しみだ!
腹いっぱい!、幸せいっぱい!静かに自室で横になる。
10:00、小雨がパラパラ。その後、陽が差し込む。 バアさんの部屋の窓を開け、風を通す。 【ジージーうるさいね!】と穏やかに尋ねる。 「さっき雨が降ったが、晴れてきたから窓を開けるね」 【そうかいそうかい、ありがとうね!】 何気ない親子の会話が続く。
2012年10月12日(金)
2012年10月15日(月)
2012年10月17日(水)
2012年10月19日(金)
2012年10月22日(月)
2012年10月24日(水)
2012年10月26日(金)230回
2012年10月29日(月)
2012年10月31日(水)
2012年11月1日(木) 靴を履いたまま廊下を歩いている。「どうしたの?」と尋ねると、【何が?】と答えた。 靴を履いて家の中を歩いているのは初めてだ!!
本人は靴を履いていることを全く認知していない。 多分、久しぶりに気分がよくて散歩に出かけたのではと思う。外出するときは靴を履いたが、帰ってから脱ぐことを忘れている。新たな段階に突入した?!?!
そういえば、さいきんはトイレでの独り言や悪態(嫁さんの悪口やご飯のおかずの苦情、現実逃避の“在所へ帰りたい”と、迎えに来るように強い口調で懇願するなど)が少なくなった。 食事の摂取量は確かに減っている。元気がないのはこの所為であろうか? しかし、これまでは食事が気に入らないとほぼ終日文句言っているが、最近はこれがない。
2012年11月2日(金)
2012年11月5日(月)
2012年11月6日(火) 早朝から【クスリ!クスリ!】と叫んでいる。【ジージーガーガーうるさくて眠れない!】 うるさい現象を嫁さんに、【あんたどう?うるさいくてたまらないだろう?】と尋ねる。 嫁さんは「今、大雨が降っているからうるさいねー」と、トンチンカンに答える。 【いつもの薬を飲むと治るのに、薬がない】と嘆く。 嫁さんは「もうすぐお父さんがもらいに行くから待っててね」となだめる。
私はその時まだ布団の中で二人のやり取りを聞いていた。 バアさんは自室を出たり入ったり。台所に居る嫁さんに【薬がない】ことを繰り返し繰り返し訴える。 しつこい!実にしつこい!耐えられないほどのしつこさだ!
私が起きて台所に入ると愛想笑いしながら【いやな天気だねー】といい、ボソボソと【薬がない】とつぶやく。 私が無視するとコソコソと自室に戻る。嫁さんが「あなたが怒るのでよそ事言って帰って行った」という。 その通りで、私に薬のことを要求すると帰ってくる言葉は決まっている。 「薬は診察を受けなければもらえません」 バアさんは繰り返しこの言葉を聞いて学習し、私に対しては訊いても仕方がないと納得している。 素晴らしいことだ!まだまだ学習能力が残っている\(^o^)/
2012年11月7日(水)
2012年11月9日(金)
2012年11月12日(月)
2012年11月14日(水)
2012年11月16日(金)
2012年11月17日(土) 抜糸。ただし傷口が一部開いているとのこと
2012年11月19日(月)240回
2012年11月21日(水)
2012年11月23日(金)
2012年11月26日(月)
2012年11月28日(水)
2012年11月30日(金)
2012年12月3日(月)
2012年12月5日(水)
2012年12月7日(金)
2012年12月10日(月)
2012年12月12日(水)250回
2012年12月14日(金)
2012年12月17日(月)
2012年12月19日(水)
2012年12月21日(金)
2012年12月24日(月)
2012年12月26日(水)
2012年12月28日(金)
2012年12月30日(日) 温度調整とタイマー設定が難しいガス暖房を止め、エアコンに更新。 これで冬だけでなく、夏も扇風機だけでは困難な体温調整が容易になる。 バアさんの文句が一つ減る(*^^)v
2012年12月31日(月)
(2012年10月〜12月完) |