長 白 山 A

2003年8月10日〜16日

12日朝、6時にホテル前に来て欲しいと、客引きの彼女に言われた。
早めに起きて待っていたが、一向に彼女が来ない。やっぱりだまされたかな??
 
早朝のホテル前には朝食屋が店を出していた。
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しばらくすると、出っ歯で色の黒い客引きの彼女が、オンボロのトヨタ4WDの前で忙しそうにしている。
ほっとした。だまされたわけではない。せっかくだから、彼女と記念写真を撮る。
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彼女に、「もう30分待っているが、いつ出発するのか」と声をかけた。
同伴のお客さんがまだ来ないという。が、車には既に若い2人が乗っている。
昨日の話では客は4人であった。出発してもよいはず、どうしたのか??すると、まだいるという。
こんな小さな車のどこに乗るんだと、私は思わず怒鳴ってしまった。

ほかにも4WD車がアチコチに待機している。我々のような観光客がいっぱいいるのであろう。
しばらくすると、同伴の客が来た。 子供連れの夫婦だ。まいった。
後部空間には4人ほど座れる座席があった。ここに座れということだった。

私は切れてしまった。
別の車で行くから、昨日払った100元を返してくれと迫った。
すると、名刺の本人(女経営者)がやってきて、なにやら呉さんに説明している。
私はとにかく契約を解除するよう呉さんに指示。
契約解除理由は、時間が予定より1時間遅れていることと、客4人が7人になったことである。

社長の楊さんは愛想よく、振る舞い、すぐ出発することを約束する。しかし、今度は運転手がぐずっている。呉さんに聞けば、客の数が少ないと言う。 後には、まだ客が3人は乗れる。
頭にきた私は車を降りた。前払いの100元はいらない。こんな訳の分からない車には乗れない。

すると、再び楊さんが来て、今出発しますから乗ってくださいという。
彼女は運転手に一言二言しゃべった。 運転手は大きな声で、不満を言いながら、車をスタートさせた。

こんな機嫌の悪い運転手の運転では安全が心配である。
その心配はスタートしてすぐ分かった。運転がムチャクチャ荒っぽい。
私は、後ろの座席に座ったが、左右に振り回されて、気分が悪い。
このまま、30分も揺られたら、車に酔ってしまう。心配だ。急いで、ガムをかんだ。
少しは楽になった。口を動かすことで、気分が変わる。

長白山の入口までは延々と続く、白樺林である。
時々、沢も見られ、未舗装の道路はくねくねと細くくねっている。
 
乱暴な運転約30分で長白山自然保護区入口に着く。
車酔いしなくて太好了!
ここで、トイレ休憩。 保護区入場券を買う(60元)
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長白山の天池へ行く、大勢の人がトイレ休憩している。

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天池への入場門前で、呉さんと記念写真
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ここまで来る途中、車の中で自己紹介しました。
若いカップルと子連れの夫婦はともに、長春の人です。
子連れの夫婦はちょっと金持ち風でした。デジタルビデオを持っていたから

車の中で、子連れ夫婦から今回のガイド料について、質問があった。私たちと若いカップルは100元でした。 が、彼らは120元と値引きなし。夫婦はちょっと怒ったようだった。

ホテル前を出発したときにいた女社長?が既にここに到着していたので、彼らは彼女にクレームをつけていた。 あとで、女社長はわれわれのところに来て、あまり、費用の件はしゃべらないで欲しいと、要望した。 子連れ夫婦に対する120元は、間違いだったと言うことにしてほしいと。

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全体の雰囲気
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観光案内図
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60元払って、ここの白い門をくぐると、そこは長白山自然保護区です。
舗装された道路の両側には、再び、延々と白樺林が続きます。
 
約30分で、天池と滝(長白山瀑布)の分岐点に到着。
ここでまた天池観光料を25元払います(合計85元)
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さらにまた、私たちの車にお客さんが3人乗りました。
3人はここまでタクシーできたようです。しかし、ここからはタクシーでは無理です。
これで後部座席まで満員となりました。

ここまで来て、いまさら文句を言ってもしようがありません。あきらめました。
多分、彼らの報酬は1回運んでなんぼなんでしょう。
ですから、出来るだけたくさんの人を載せたいのです。

ここから先はものすごい坂道でした。御岳カントリーへ行くのとよく似た感じの山道です。
この上り坂で、見通しの悪い曲がり角を猛スピードで走るのです。
途中何度も運転手に携帯電話がかかります。

スピードを落とすこともなく、片手ハンドルで話しながらの運転に、私はヒヤヒヤしていました。 注意しようとも思ったが、機嫌を損ねると、もっと危険だと思い、じっと我慢しました。このことは女社長の楊さんに注意したほうがいい。

天池近くはますます険しい急坂でした。スリップ防止のため道路は凸凹にしてあります。道は2台の車がやっとすれ違うことの出来るくらいです。 この道を、かなりのスピードで登るのです。下は断崖絶壁です。

さらには、途中から霧が出てきて、周りが何も見えなくなりました。
運転手は慣れた道なんでしょう。すいすいとスピードを落とすことなく走ります。
くねくねと曲がりくねった、急坂道ですから、下山する車とすれ違うときしか、状況が分かりません。全員生きた心地もしません。 押し黙ったまま、じっとうつむいて我慢します。

突然ひろびろとしたところに出ました。車がたくさん駐車しています。
ここが天池下の駐車場です。しかし、深い霧で何も見えません。
みんなが進む方向へ我々も行きました。急な登り坂があります。道ではなく、山の一部といった感じです。
人が登るから、少し窪んだところができます。そこに足を入れて、少しづつ登ります。

天池は標高2749mです。この登りは心臓が破裂しそうなくらい、えらかったです。
頂上に着きましたが、霧で何も見えません。残念です。

また、とても寒いのです。上では防寒コートを1着20元で貸し出していました。
私たちは準備していましたので、不要です。

 
それよりもなによりも、天池どころか何も見えないのです。こんな感じです。
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寒くて、おしっこがしたくなりました。トイレがどこにあるのか解りません。
我慢できないので、そっと一人で岩陰に入り、やってしまいました。 山の神様ごめんなさいm(_)m

このおしっこはなぜか効果がありました。霧が少しづつ切れ、晴れ間がチラチラ見えてきたのです。
見えなかった天池の湖面が見えるようになりました。
うれしそうな顔で大笑いしている、おばさんの向こう(湖岸)に白い線が見えます。
これが北朝鮮との国境です。 つまり、天池のほぼ中央部が中国と北朝鮮との国境になります。
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呉さんは朝鮮族です。朝鮮族にとって、朝鮮は北でも南でも故郷です。
ですから、この地は特別な感情があります。 生まれ故郷「黒龍江省」からは大変に遠いです。
多分両親もここには来たことがないと思います。その場所に彼女はたっているのです。
 
呉さんは感慨ひとしおで声も出ません。
自分から写真を撮って欲しいといいました。雄大な眺めです。
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私も天池を背景に記念写真を撮りました。池面には空の雲が映って、神秘的です。
そして、霧は完全に晴れたのでした。なんと運のいいことでしょう(^O^)
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霧は急激に晴れて来ました。
なんと運のいいことでしょう。もうすぐ下山の時刻ですが、みんなお構いなしです。
ここに来て、30分くらいは霧で何も見えなかったのですから、しようがありません。
池面も麓もはっきり見えるようになりました。
 
雄大な眺めに声も出ません。
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心臓が破裂しそうになった上り坂です。
横から見ると、さほどでもないようですが、実際に登るとたいへんな坂です。
ここは道ではなく、山の斜面といった感じです。
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長春から来た、若いカップルと記念写真 国境を背に記念写真
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頂上から天池の反対側を左側からグルッと180°展望します。(左方が天池です) 徐々に右に回ります。
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北朝鮮方向です。
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北朝鮮の国境線がくっきりと見えます。
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天池の記念碑の前で。 駐車中の車が騒々しくクラクションを鳴らします。
予定より大幅に遅れている我々を呼んでいるのです。
急いで下りました。今来た方向を見ると、真っ青な空が広がっていました。
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全員乗って、さあ出発といったとき、後の方が沈んでいることに気が付いた。
確認すると、パンクであった。スペアのタイヤは持っていない。
運転手は周りの仲間に頼んでいる。貸してくれる車が見つかった。
それをはずして、交換を始めた。
その間、我々はブラブラしていた。改めて、天池前で記念写真。
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来るときも怖かったが、下りはもっと怖い。ブレーキが壊れたら、一巻の終わりです。
タイヤ交換したボロ車だけにいろいろ心配でした。
運転手はパンクは自分には関係ないと言わんげに、来たときと同じペースで下った。
乗客の気持ちなどまったく関係なしであった。

この運転手の頭の中は、早く我々を次のプログラムに移して、自分は別のお客さんを運搬したい、と思っている。Time is MONEY!。しかたがない。
 
下りの途中で、これから行く、滝を眺める。
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滝への分岐点まで無事に下りました。太好了! ここでまた、滝の観光料15元を払います(合計100元)
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深山幽谷といった感じですが、沢の回りは緑があるが、
山ははげており、日本にはない風情です。

温泉が湧き出ています

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赤い屋根の小屋で売っています。温泉卵は6個10元、
トウモロコシは2個10元でした。
もうすぐお昼ですから、適当な場所が見つかったら食べます。
ここで温泉卵を作り、売っています。
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前方に橋が見えます。みんなここを渡っています。橋の名前は「松源橋」です。
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しばらく進むと河原に出ました。みんな登山道を通らずに、沢を歩いています。
足場は悪いが、楽しいのでしょう。 我々もそうすることにしました。
この辺りは「波飛」と言います。
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呉さんは冷たい水に大喜びです。 途中でお腹が空いたので、温泉卵を食べました。とてもうまかった。
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しばらく進むと、前方に滝の全貌が現れました。
そこでは、朝鮮の民族衣装「チョゴリ」を着て、記念写真を取れるコーナーがありました。

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呉さんもチョゴリを着て写真を撮りたいと言います。貸衣装は10元でした。きれいでしょう。
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恥ずかしいながら、一緒に撮りました。 もうこの先は休むところがなさそうです。
お昼をここで食べることにしました。
長春の若い二人はどこへ行ってしまったのか?近くにはおりません。
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この滝は天池から流れてきたものであろう。ならば、
右側の万里の長城のようなものは、そこへの階段に相違ない。
ということで、険しそうでしたが、体力の限界に挑戦することに決めました。
すごい急な階段です。息が切れて、休憩します。
これからまだ、頭のてっぺんまで登ります。
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ただし、再びここから別料金(25元)が必要でした。これは日本も同じです。次々に料金所があり、しっかりお金を取られます。

ただ、1993年に中国企業の視察旅行をした時は、どこの観光地へ行っても、外国人料金がありました。が、今はありません。 中国も間違いなく、豊かになっています。(合計@125元)

 
この階段をずっと登ると、トンネル風になります。滝はすぐ目の前です。 若い呉さんもちょっとしんどいようです。
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滝に最も近い展望台です。 長春から来た若い二人も必死に追いついてきました。
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ここから先がもっときつく、長い階段が続きます。心臓が口から出そうなほどの苦しさでした。
みんな必死に、モクモクと歩いていきます。
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トンネルを抜けるとそこには青空があった。この疲れた顔を見てください。
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左の写真はさきほど登った、山頂です。
左側から急斜面を下りてくる人がいました。
日陰になった上のほうに白いものが見えるでしょう??
しばらく平坦な地を進むと、天池が見えてきました。
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山頂を背景に記念写真。
手前に見える、池岸に面した火山岩の小山は苔がいっぱいでした。
天池前の小高い位置から、いま来た、
滝の方向を振り返ります。雄大な眺めです。

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池の手前に小さな店があります。
ジュースなどの飲み物、カップラーメン、インスタントコーヒーお酒類、お菓子類何でもあります。
長春から来た若い二人も到着しました。
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早速、池畔で記念写真。後方に北朝鮮の国境が見えます。
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池畔は少し肌寒いです。半袖姿は私ぐらいなもので、皆さん防寒スタイルです。
みんな思い思いに記念写真を撮っています。
 
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池岸には火山岩がゴロゴロあります。
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池面は薄暗い空を映して、神秘的に輝いています。呉さんがとても気に入っている写真です。
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天池のマスコット「恐竜」像が池岸にあった。お色直し中で、ペンキを塗っていた。
かわいらしいので、これを撮ろうとしたら、制止された。お金を払えという。
ここまで来て、まだ金を払うのか!憤懣やるかたないが、しょうがない。5元払う。
天池碑前で写真を撮ろうとしたら、またまた制止された。2元払えという。
ここは、記念写真を撮る場所で、勝手に写真を撮ってはいけないという。
180°展望写真12枚で120元という。私は2元払って、撮ってもらった。
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中国ではどこへ行っても、記念写真を撮るカメラ屋がいる。むかし、日本も同じであった。
しかし、カメラの普及で少しづつ減り、ビデオカメラの普及で消えてしまった。
専門家の写真はいらなくなったのだ。多分今後、中国も同じような運命であろう。
 
最後に北朝鮮国境を背景に天池全体を眺める。
ここでもチョゴリの記念写真屋がありました。呉さんは要らないといいました。
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それにしても、曇り空を池面に映して、なんとも神秘的でした。不気味な池には何かがいるのではと思ってしまいます。 この池を泳いで横断した人がいるそうで、新聞やテレビで報道されたようです。
インターネットでは北京体育大学の教師「張健」さんとあります。

おしっこがしたくなったので、トイレに行きました。鼻を突く臭いの中でのおしっこもたいへんでした。
場所が場所ですから、しょうがないのですが、何とかして欲しいと思いました。
これでは、外国人はこれません。 今後、環境問題からも、改善を余儀なくされるでしょう。
移動式トイレなんかいいのではと思います。
 
回りを見渡しても呉さんの姿がありません。下を見ると、ちゃっかり喫茶店で休んでいます。
のども渇きました。ビールもありましたが、なぜかコーヒーが飲みたくなりました。
一杯5元と思ったより安かった。標高2749mのコーヒーの味はまた格別でした。
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登りでうっかり滝口を見落としました。ここです。

最後の下りです。この下りは本当に辛かったです。
膝がガクガクしてくるので、本当に休み休み下りました。

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滝口から今度は下り一本です。
最初は良かったが、次第にひざが痛くなってきました。
前向きばかりではひざがガタガタします。
そこで、時々うしろ向きで下ります。これは楽です。

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帰りは舗装された山道を歩きました。
途中、山の神様に願いを込めた石碑が林立していました。
私たちも記念に小さな碑を作りました。
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途中、長白瀑布の説明碑がありました。
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こんな感じの道です。
私たちは下山していますが、これから登ってくる人もたくさんいます。
幽谷と命名された山道です。
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この橋を渡ると下山です。向こうに見える右側の小屋が入場門。
左側が温泉卵やトーモロコシを売っている小屋です。
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駐車場についたが、ガイドの車が見当たらない。集合時間14:30を30分ほど過ぎていたので、先に帰ってしまったのであろうか? しばらく、若いカップルを待ったが、一向に来ない。車も見当たらない。

タクシーもたくさんあるので、帰りの足は問題ない。
見渡すと温泉がある。何段階段を上り下りしたか分からないが、ひざはガクガクである。
この疲れを取るには温泉しかない。と判断し、温泉に入ることにした。

小さい店は40元、大きなホテル風は倍の80元。
小さい店を覗いたが、安全かどうか分からない。そこで、高いが安全なホテルにした。
このホテルは中韓合資の「天上温泉賓館」という。前方右側の建物。
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フロントで入浴料を払う。
私を見て、フロントの彼女はハングルで話しかけてきた。私を韓国人と思ったのである。
以後、この辺りでは、どこに行っても私は韓国人であった。
ホテルの1階フロントは沢が流れる上にあるので、浴場は地階にあった。

温泉は本物でした。温泉卵を売っていた辺りから、パイプラインでここまで引いている。
ロッカーや化粧室はゴルフ場と同じ設計で、きれいで衛生的であった。
服務員が絶えず、床面をモップで掃除していた。

中は小さかった。
20人分くらいの身体を洗う場所の前に、小さな湯船が2つ(熱い湯、普通の湯)である。
外に小さな露天風呂もあった。 わたしは熱い湯にひざだけを浸けて、マッサージ。
しばらくして、露天風呂に入る。子供が5人はしゃいでいた。
落ち葉が流れてくるのか、長い柄のついた網が用意してあった。

再び熱い湯にひざだけ5分ほど浸けた。
汗を冷まして、全部で30分ほどでここをでた。ホテルのロビーで呉さんを待つ。
が、なかなか上がってこない。冷えた缶ビールがあった。1個20元と日本のホテル並みである。
待つこと30分。呉さんが現れた。コーラ10元、私はもう一杯缶ビールを飲む。飲みながら話をする。

朝鮮族にとって長白山は信仰の山だという。
呉さんは今回、生まれて初めて登った。まだ、お父さんもお母さんも来た事がないという。
私は言った。 ならば、いつか、呉さんはお父さんお母さんを、ここにつれてこなければいけないねと。
このホテルの宿泊費はツインが400元であった。 2日泊まっても1000元くらいである。さほど高くない。

さて、いつ親孝行できるかです。フロントで名刺をもらう。

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風呂から出て、駐車場の方へ歩いていくと、ガイド会社の女社長楊さんが、心配そうな顔をして立っていた。
時刻は16:00頃。
風呂に入っていたと、謝り、車に乗った。途中で止まったので、たずねると、長春の若い二人がここに入場したという。
名前は「地下森林」であった。 名前から想像すると鍾乳洞であろう。
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この二人もなかなか出てこない。待つこと1時間。やっと現れた。
朝は乱暴な運転で生きた心地がしなかった。が、最後は我々お客さんの面倒をキチンと見てくれた。
ということに感謝して、彼女に100元チップを上げた。

帰りの運転手は穏やかな人であった。
何を話していたのか分からないが、楊さんと運転手はずっとしゃべっていた。
夜は疲れたので、さっぱりしたものをと、昨日と同じ朝鮮族の店で夕食を食べた。
明日はバスかタクシーで延吉市に向かう。 目的は北朝鮮との国境を見るためです。

今日は歳不相応でしたが、徹底的に歩きました。体力の限界に挑戦し、まだまだいけるぞ(^O^)
という感触をつかみました。風呂は必要ないので、そのまま寝てしまった。

長白山のつづきを見る(北朝鮮国境、延吉)

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