年賀状については今まで次のように考えていました。

準備にもかなりの時間がかかり、出すのは結構面倒なものです。が、
元日に配達されてくる賀状は、さまざまな人たちからの年頭の挨拶として大変楽しみなものです。
このような思いは私だけでなく、今や一般的なものとなっています。
このため、虚礼廃止とか何とか言われていても、しぶとく日本社会に根付いてきました。
そしてこの習慣は、意外にしぶとく生き残るように思っていました。

ところが最近はどうでしょう?
手間をかけずに市販品や、それに近いもので間に合わせる人が多くなり、賀状に個性がなくなってきました。
すなわち、市販の印刷賀状に宛名書きしただけのもの、パソコンソフトそのままのもの、などなどです。
特に、パソコン活用の年賀状は膨大なクリップの中から自分の気に入ったデザインを選ぶため、自分のオリジナルと錯覚しがちですが、これらはすべて他人が作ったもので自分が作ったものではありません。
パソコンはあくまで自分を表現するための道具であり、それ以上のなにものでもありません。

新しい年の門出にふさわしい個性的な賀状なら見る楽しみもありますが、形骸化した賀状は見る価値もありません。
かく言う私も没個性の賀状を出した年があります。
手抜きした年はなにか物足りない門出となり、後ろめたい気持ちがつきまといます。

今年は世紀末の2000年を迎えます。そこで考えました。
来世紀21世紀の年賀状は葉書ではなく、パソコンによる通信
「インターネットメール」にしようと。21世紀は間違いなくインターネットの時代となります。
インターネット時代にふさわしい年頭の挨拶はどうすればよいのでしょうか?

とりあえず今年は、来年から電子年賀状に切り替えます、と宣言しました。

それでは、私の賀状を通して年頭のご挨拶を申し上げます。

2000年辰年

 

ウサギさんのジャンプ力にほのかな期待を賭けました。が、
ハードルは高く、ウサギさんのジャンプ力を持ってしても、最早困難でした。
一部において景気刺激策(膨大な赤字国債の発行)が功を奏し、明るい兆しは少し現れました。
が、もの作りの製造業全般は依然として地獄の年で、見通しすらありません。
必死に耐え忍び、蓄えのあるところはそれを食いつぶし、ないところは死を迎えることとなる。

文字通り、弱肉強食の世となってきました。
生き残るため、企業はなりふりかまわずリストラを行い、スリム化を図る。
中高年の首切りは常態化し、失業者が職安や街に溢れている。失業率も5%を超える勢いである。また、新卒の就職難は狭き門「冬の時代」から「氷河期」と形容されるほど門は凍り付いてしまった。
職安というのは普通、職を失った人(失業者)が多い。が、最近は若い人も同じくらい見られる。

きざしが少し出てきた今年はどうなるんでしょうか?
中小企業や末端の町工場には「今年こそ」という願いとは裏腹に、更に厳しい現実が待っているような気がします。
中部地区の製造業は今年こそ正念場のようです。
我慢の限界を超えてとにかく頑張り抜くしかありません。自分がこの苦境から脱却させるのだという意気込みで!

十二支で唯一架空動物のたつさんお願いです。
バーチャルなあなたがバーチャル時代の夜明けを高らかに宣言し、それを現実のものにしていただきたいのです。

そこで一句
龍龍と 龍龍なりて 隆々と

 

ということで、今年の年賀状はちょっと生意気ですが、葉書年賀状の最後を宣言しました。つまり、葉書は今世紀でおしまい。21世紀は電子年賀状に切り替えますと!

デザインは「龍」の字をクレヨンで書いてこれをスキャンして、フォトエディタでいろいろいじったものです。これが原画

 

コンセプトは「ふんばって、ふんばりぬけ!」です。

 
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もちろん気になる人には、そのひとその人に合わせたメッセージを余白に手書きで付け加えます。今年もEメールで年賀状を発信しました。
時刻は大体9時頃でした。内容は、単なるメッセージだけでなく、相手に応じて3種類のデザインの中から適切なものを選び添付し更に、知多の初日の出を加えました。

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