知多四国八十八ヶ所めぐり

2005年11月5日(土)第6回巡拝>第37番〜第39番+番外

第37番
真言宗豊山派 魚養山 大光院

(知多郡南知多町大字日間賀島小戸地59)

御本尊 大日如来

心して渡れば波も静かなり 島にさやけき大光の月

晩秋の候、朝晩の冷え込みを日一日と感じる頃となりました。
今日は曇りで、午後からは雨も降るという天気予報であったが、現実は目も覚めるような紺碧の青空です。
今年最後の巡拝をいつにするか?迷っていましたが、うららかな今日を外してはチャンスがなくなると、決意した。

 

今日の巡拝先、第37番札所「大光院」は日間賀島にあり、第38番札所「正法禅寺」と第39番札所「医徳院」は篠島にあります。
島へ渡る船の時刻は前回確認しました。そして、巡拝のスケジュールを次のように計画した。

 

自宅から自転車で河和港へ

9:15河和港発高速船に乗る

9:35日間賀島東港着

第37番「大光院」参拝

歩いて西港へ

10:35日間賀島西港発高速船に乗る

10:45篠島着

第38番「正法禅寺」、番外「西方寺」、39番「医徳院」参拝

 13:30篠島発高速船に乗る
(この前に11:30発があるが、 30分で3寺巡拝は無理)

14:05河和港着

自転車で自宅まで帰る

 

河和発9時15分の船に乗るためには、朝早く自宅を出発しなければならない。
お賽銭とか、納経帳とか、カメラとか、飲み物とか、お菓子とか、そうそうお金がなければ船に乗れない(^レ^;
いろいろ準備に手間取り、出たり戻ったりして、結局出発は7時40分になってしまった。

 
車庫から半分突出た車のリアガラスにびっしり露が降りている。
冷え込んでいるのです。
いざという時のために、ウインドブレーカーと雨合羽をリュックに納める。
国道247号を河和に向かって進む。
冷たい風が手に当たり、かじかむほどつめたい
途中「時志観音」辺りで休憩。朝日にきらきら輝やく海面はとてもきれいでした。
8時15分河和港着。交通量も少なく、思いのほか早くついてしまった(^O^)

船は9時15分発ですから、余裕過ぎるくらい待ち時間がある。
そこで、河和港を散策することにした。

河和港総合観光センター裏には南国情緒豊かな蘇鉄の木がたくさん見られる。

   

ここに新美南吉ゆかりの詩が石碑に刻まれている。

 

さらに船乗り場の方に廻ると、真っ赤な石に詩が刻んであった(作者?)

 

まだまだ十分すぎるほど時間はある。突堤を見るとチラホラと釣り人がいる。

潮はいっぱいのようであるから、引き潮に入っている模様だ!何が釣れるのか見学しよう!

 

突堤に三脚をセットして、記念写真。朝日がまぶしいです(^O^)
向こう正面に見える低い建物が河和港総合観光センターです。右側の緑色の建物はシート製の倉庫のようです。

その前では、この辺りでは有名な「加藤化学のトラック」がたくさん並んでいる。船とトラックをホースで接続して、積荷を積み込んでいる。

   

テトラポットの上で釣っているのは、黒鯛ですが、コツンとも当たりがないという。
名古屋から来た人、碧南から来た人、地元の人さまざまでしたが、まだみなさん坊主のようです。

名古屋から来たおじさんは、ちっとも当たりがないので、場所をアチコチ変えているが、それでも同じでした。
同じく名古屋から5人で来ている家族連れは、何でも釣ろうと、わいわいガヤガヤと楽しそうであった。

しばらく見ていたが、小さな河豚にえさをとられているようでした。今日は多分、ダメでしょう(^レ^;

そろそろ9時になります。
切符を買わなければいけません。

切符売り嬢に知多四国巡りの通し切符はありますか?と質問したら、周遊券がありますという。2280円でした。

早速、写真に納めました。
多分この切符はもらえない筈ですから!

 

船着場の前に乗客用の待合場がある。ここに、日間賀島と篠島の観光案内板がある。

 

乗るのはこの船です。名前は「イーグル2号」。定員98名です。

 
出発のとき、面白いことがありました。この船には車掌ならぬ船掌がいます。
彼は船出の前に、乗客の安全を確認し、出入り口を閉め、ホイッスルを吹きました。
笛の音色は電車の車掌が拭くのと同じです。船も電車も発車信号は同じでした(^O^)
 
私は最後部に乗りました。前よりも後ろのほうが、外がよく見えます。船内はこんな感じです。
 

突堤の先でカップルが釣りをしている。
今日は釣れませんよーー−(@^^)/~~~

高速船は徐々にエンジン音が高くなっていく。
スクリューからでる白い波が少しずつ広がっていく。

 

もうすぐ日間賀島です。逆光のかなたに島影が現れた。

船の速度が速くなるにつれて、波の形が少しずつ変化してきた。
薩摩焼酎のコマーシャル「白波」と同じパターンが私の眼前に広がっている。
アニメーション画像でお楽しみください(*^_^*)
 
前方に日間賀島が見えてきました。所要時間は約20分です。 日間賀島の東港です。突堤では既に大勢の釣り人がいます。
 

船を下りると、早速、日間賀島名物のタコがねじりハチマキで歓迎してくれました。

 

日間賀島には数年前まで、毎年「さわやかジョギング大会」に参加していましたので、港の雰囲気は良く解っています。

しかし、知多四国にはほとんど関心がなかったので、札所がどこにあるかさっぱり解りません。

うろうろしていると、河和港にあったものと同じ、大きな観光案内看板が目に付いた。

37番札所「大光院」はすぐ近くでした。この看板の裏側辺りです。

   

海岸線を50mくらい歩くと、入口らしき階段がある。先客が登り始めている。
階段手前に札所の石碑があったので、先に記念写真を撮ることにした。

   

本堂の大屋根には朱色で大光院と書かれている。
一年中、潮風にさらされているお寺さんは、手入れもたいへんであろうと、ついつい同情する。

   

大師堂のひさし下を写真に納める。色あせた木銘板が風雪を物語る。

 

納経印をいただき、境内を見回すと、大師堂横に細い路がある。
通り抜けると立派な石門がありました。
多分、ここが昔の正門です。
 

港の方向に向かって歩き始めてすぐ、またお寺がある。なんと!「鯖大師」でした!さすが魚港の町です。
ただ、相当に痛んでいるお寺でした。近くイベントでもあるのか、周囲の土産物売り場を改修中でした。
せっかくですからお賽銭を納め、豊漁を祈願しました(^O^)

 
人がやっとすれ違うことの出来る狭い路を海岸に向かって進む。路沿いには小さな土産物店が古い陳列棚を壊していた。やはり、改修するのでしょう。
急な坂を下ると、港の前にあった「歓迎だこ」の裏に出た。

実は今日、ここで日間賀島名物「干タコ」を買うつもりです。そして、正月に家族がやってきたら、見せてやるのです。(食べさせはしません(@_@)

港正面のお土産専門店に行って適当なものを探したが、どれも小さいものばかりで、しかも値段が高い。(2,000円から2,500円) 
   
辺りを見回すと、小さな雑貨屋の物干し竿に、大形の干ダコがひとつぶら下がっていた。観光客らしい夫婦が、「面白い面白い」といいながら、熱心にその干ダコをスケッチしていた。
物干し竿にはたくさんの干ダコがぶら下がっていたらしく、洗濯ハンガーが風でブラブラ揺れていた。

私は残った1匹を分けてもらおうと店に入り、「いくらですか?」と尋ねた。
赤いシャツを着た大柄の男が出てきて「もう少し早く来れば、もっと大きいのがたくさんあったのに!」と残念そうに話した。
私から見れば、これもかなり立派なものであった。

彼は「残り物だから2,000円でいい」といった。
私は吊るしてあった干ダコを手にとって、2,000円を渡した。

タコをレジ袋に入れるとき、足を広げていた竹の支えが邪魔になるので、それを取ろうとしたがうまく行かない。
すると、奥からおばあさんが出てきて、「そのまま袋に入れたほうがええよ」とアドバイス。結局、大きいまま袋に入れて持ち帰った。

河和港で自転車に乗せるとき、ちょっと苦労したが、形が崩れることなく、無事に持ち帰ることが出来た。これです!かなりのものでしょう!

正月、みんなの(^O^)顔が目に浮かびます。

時刻は10時ちょっと前になりました。
ここから歩いて西港まで行き、10時35分発の船に乗ります。

 
 
昨日の中日新聞にも紹介記事がトップ面に出ていました。

 
干ダコを買った店の子供に「西港まで30分くらいで行けるかな?」と聞くと「海岸線ではちょっと無理、この坂道を行けば30分かからないよ」という。
そこで、坊やの推奨する近道を行くことにした。
しばらく進むと見覚えのある景色が目に入ってきた。「見覚え」というのは先にも言いましたが、この路は「さわやかジョギング大会」のコースでした。
この先にはスタート地点の学校があるはずです。途中、松林の隙間から輝く海が見えました。

学校を過ぎて、曲がりくねった路を道なりに進む。
生活道路は坂道ばかりで、かろうじて車が1台通れる狭い路です。

   

路の真ん中に影がふたつ見えた。猫である。私が近づいても逃げようとしない。
白い猫が軽トラックの後に落ちている紙に向かっている。いったいなんであろう??
な!なんと!!「ガンダム」ポスターです。猫もガンダムが好きなのでしょうか(^O^)

 
もうすぐ西港です。土産物店の前に大きな干ダコが吊るしてあった。これはほとんど芸術作品です。見とれて、売り物かどうか尋ねませんでした(^レ^;

 

民家の2階ベランダにも干ダコがぶら下がっていました。
こちらも正月にみんなで食べるのでしょうか?

西港に着いたのは10時15分頃。
私の足では、東港からここまで約20分でした。
出航時刻まで、まだ20分ほどある。
ブラブラと船着場辺りを散策する。

おばさんが荷車を曳いて近づいてきた。
荷車には一夜干しイカが入っている。
「早く売ってしまって、家に帰りたい」という。

私が「お金が昼食分しか残っていない」と断ると、「900円にするから買ってくれ!」という。
身が厚くてうまそうだったので、昼食を犠牲にして買ってしまった。

夕食で食べたがとてもうまかった。
残りは冷凍庫で保存し、干ダコ同様、正月にみんなにご馳走しよう。 

 

港の護岸堤防沿いに天日干しカゴがたくさん並んでいる。カゴの中には開いたイカが入っている。
一夜干しイカを作る段取中であった。前のおばさんはこれが最後のイカだという雰囲気であったが、
なんとなんと、いくらでも製造しているのであった。だまされてしまったーー(^レ^;

 
西港はこんな感じです。
堤防には釣り人がたくさんいます。が、しなっている竿を見かけません。
やはり、今日は釣れないのです。
絶好のお天気ですから、魚たちは運動会でもやっているのでしょうか(^O^)

港の前の商店街、ホテル街です。
お土産店の屋根に半鐘見張り台があります。とても珍しいものです。

 
船がやってきた。篠島まで約10分の船旅です。

次は篠島の第38番「正法禅寺」です。

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